Adobe Photoshop Lightroomもはやカメラというのが銀塩フィルムを使ったものではなくいわゆるデジカメを指すものになってから久しいのではないかと思いますが、カメラメーカー二強からもそれぞれCanon EOS Kiss Digital XNikon D40といった入門用の廉価機種が発売されていることなどもあり、今やデジタル一眼レフ(DSLR)カメラはプロやマニアだけの特別なものではなくなりました。そのDSLRカメラをしばらく使っていると、カメラが自動的に作成・保存してくれるJPEG形式の画像では満足できなくなり、CCDなどの撮像素子からの情報をそのまま出力したいわゆるRAW形式のデータで保存し、それをPCで思い通りの画像に「現像」したいということになってきます。このRAW形式から自分で現像することのメリットについてはITmedia +D LifeStyleにわかりやすい説明がありますが、そのためのソフトウェアにもいくつかのものがあります。

カメラにはカメラメーカーが提供する現像ソフトが標準で付属しているのですが、あまり使い勝手や性能がいいとは言えない場合もあるようで、サードパーティが開発しているものもよく利用されています。プロフェッショナルの場合にはレタッチもそのまま可能なRAW形式にも対応しているAdobe Photoshopが使われることが多いのでしょうか。そのソフトウェアの性能によって画質が大きく左右されるものなのでアマチュアの間でもこだわりを持って選ばれていますが、日本では市川ソフトラボラトリーSilkypixの定評が高いようです。このソフトウェアはもともとやや高価なシェアウェアでしたが、現在は一部機能が制限されて広告が入ったフリー版も公開されていて使いやすくなっています。確かに性能は評判通りで機能にも大きな不足はないのですが、私にはユーザインタフェースがどうもしっくり来ず、あまり使い続ける気になれませんでした。

一方、Adobeからは私も以前からベータ版で試用を続けていたLightroomが、Photoshop Lightroomという名に変わりPhotoshopシリーズの一員となって、正式版となり発売されました。何となく予想していたよりも低価格となり、また7月まではベータ版ユーザへの感謝も含めた発売記念キャンペーン価格として1万円安くなっていて「買うなら今だ!」という感じなのですが、私には機能を使い切れないような気がして購入を躊躇していました。そこをつい昨日、友人のブログに背中を押してもらうことができたので、ダウンロード版の購入に踏み切ることにしました。パッケージ版との価格差は1000円ほどなので、メディアを手元に置いておいた方が何となく安心という気もしたのですが、箱があっても邪魔になるだけかと思いダウンロード版にしたわけです。

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使い勝手の良さはベータ版から使い続けていてわかっていたのですが、当初問題だったメモリ消費の問題も何回かのアップデートのたびに改善され、動作のもたつきなども気にならないレベルになっています。RAW形式からの現像エンジンには買収したPixmantecの技術が使われているようですが、改良が重ねられて細かい調整により思い通りの補正をかけ、満足のいく画像を得ることができるようになっています。ユーザによるレビューはmetalmickey’s blogが参考になるのではないでしょうか。

以前はカメラがリアルタイムに現像してくれるJPEGファイルやPicasa簡単な補正でそこそこ満足してしまっていた私も、もはやこのソフトでないと満足できないようになってしまいました。Picasaも画像管理ソフトとしては当面使い続けるつもりですが、自分で撮った写真を管理するにはLightroomの方が使いやすそうなところもあり、それもPCの性能さえ許せばLightroomに任せてしまいたいような気がして迷いどころです。

ということで、着々と写真を取り巻く環境が整ってきているわけですが、あとは撮る技術を身に付けるだけですね…ってそれが一番難しいわけですが。色々勉強して満足のいく写真が撮れるよう頑張りたいと思います。