Pioneer目立たないながらも地道に進化

我が家でも映画を観るためには欠かせない機器となっているDVDプレイヤーですが、5年ほど前にヨドバシカメラで買ってこれまで使ってきたパイオニアDV-353というベーシック機のリモコンがしばらく前から効かなくなって、本体にある再生や停止・イジェクト、早送り・巻き戻し以外の操作が全くできなくなってしまい、特に音声の言語を切り替えることができなくなってしまったので困ってました。画像は全く問題なく見ることができるだけにちょっと惜しいような気がしてしまったのですが、日本語音声が聴けないのでは子供が洋画を観るのに差し障りがあるので、基本的な機能を満足できないのでは仕方がないということで買い換えることにしました。

Blu-RayやHD-DVDといったいわゆる次世代DVDのメディアが続々発売されてきている中で今さらDVD再生専用機を購入するというのもなんだかなあという気がしないでもありませんでしたが、どうせテレビがCRTなのと、まだまだ価格差が大きいので今回は見送ることにしました。また、DVDレコーダーも考えましたが、地デジがコピーワンスから緩和されるという動きがあって未だに流動的なのでこちらも買い時ではないと判断したので、素のDVDプレイヤーを結局選びました。

ただのDVDプレイヤーなら今はもうその辺で3000円台でも買えたりするほどのものになってしまいましたが、私が買ったのは再びパイオニアのDV-300という、これまで使っていたモデルの後継機で、Amazonで8000円ほどでした。以前、義妹にDV-393というこのモデルの前のモデルをプレゼントしましたが、そこからはほとんど変わっていないようです。

Pioneer DVDプレーヤー DV-300
メーカー:パイオニア
パイオニア (2007/05/26)
ISBN/ASIN:B000PC8802

パイオニアのラインアップの中では最下位の機種になりますが、基本性能の部分では上位機種と遜色ないようですし、高画質テクノロジーとして謳われている「2‐3プルダウン方式ピュアシネマ・プログレッシブスキャン回路」も搭載されているということで、全く問題ありません。上位機種になるとUSB端子がついていてWindows Media Audioに対応していたり、192kHz/24bit音声DACが搭載されていて高音質だったりするようですが、テレビで映画を観るだけなら違いはありません。またDV-300でもCDに記録したDivXの動画を再生できるので遊んでみることができます。

届いた製品を見てみると、DV-353に比べて奥行きが浅くなっているので場所を取らない反面、上に置いていた小物の一部が置けなくなってしまったのはちょっとした誤算でしたが、些細な問題です。高級感のあるヘアライン仕上げのアルミパネルのおかげで、居間に置いておいても安っぽさがないのはさすがにちょっと高いだけのことはあります。前面にはDV-353についていた最小限のスイッチに加えて、完全なメニュー操作が可能なメニューボタンや十字キーがついていて、リモコンが使えない場合でもとりあえず一通りの操作はできそうです。これはリモコンのトラブルが多かったということなのかもしれませんね。

早速映画をちょっと観てみましたが、なんちゃら回路の効果かこれまでよりも美しい画像で観ることができたような気がします。これはまさに基本性能の部分ですから、こうしてしっかりと磨かれていると嬉しいものです。また、DivXの動画もビットレートをある程度高くしておくと、通常のDVDとあまり変わらないというのは大げさかもしれませんが、家庭用のDVカメラで撮った画像なら問題ないくらいの画質で観ることができそうです。PCの高解像度の画面だと気になるノイズもテレビ程度の画素だと鈍って気にならないということなのかもしれません。

ということで、大した買い物ではありませんでしたが、なかなか満足できるものでした。ちょっと気になるといえば、電源投入後の起動時間が若干長くなっているような気がするのと、デザインのためかディスクを置くトレイがドア付きのものになっていて壊れそうな気がしてしまうことです。後者は実際に壊れてしまわなければどうでもいいことですが、前者は毎回のことなのでちょっと不満ではあります。まあ、長いといっても1~2秒のことですからのんびり構えればいいのですが、再生しようとしてディスクを持って待っているとちょっとテンポが狂うのですよね…