Bumblebeeきっと男はいくつになってもこういうのが好きなんです…

大作映画が目白押しのこの夏休み、私が最も注目していたSteven Spielberg製作Michael Bay監督作品「トランスフォーマー」がついに封切られたということで、公開2日目の8月5日にレイトショーを一人で観に行ってきました。今回は4日前から予約を入れていたのでホールの中央の席を取ることができ、これ以上ないほどの素晴らしい条件で観ることができました…と言いたいところですが、本当は誰かと一緒に観て興奮が冷めないうちに感想を言い合える方がもっといいですね。ちなみに最近の映画は週休2日制が浸透したということで金曜日公開の作品が増えてきているのですが、この作品についてはかなり前から「8月4日公開」と予告してしまっていたので買えることができなかったそうです。

さて、トランスフォーマーといえばタカラから発売されていた変形ロボット玩具をHasbroがアメリカでTransformersとして発売したところ大ヒットして、それが日本に逆輸入されることになったというもので、これを元にアニメなども作られて人気を博したものです。これをベースに実写映画化されたのが今回の作品ですが、CG多用の昨今にあって実写のリアリティとアクションの格好良さにこだわって作られたというだけあって、アクションシーンはかなりの迫力です。

しかしこの映画の一番の見どころはやはり「トランスフォーム」のシーン、つまり車両などからロボットの形態に変形するシーンです。監督がワンカットにこだわったということなのですが、最大2万点ものパーツが同時に複雑な動きをして変形し、しかもそれぞれが金属光沢を持っているというのはCG技術の発達した現在でもかなりの時間がかけられているのではないでしょうか。しかしその甲斐あって本当にカッコいいシーンに仕上がっているので、私はぜひDVDを購入してスロー再生やコマ送りでトランスフォームをつぶさに観察したいと思っています。VFXを担当しているのはかのILMということで、さすがです。

評判では「ストーリーはともかくカッコいい」という声が多いので脚本はダメなのかと思ってしまいましたが、まあ確かに複雑なものではないものの派手なアクションの合間の随所にユーモアがあったりして悪くはないのではないかと思います。ただ、暗号解読の辺りはちょっとわかりにくく、また最後の方まで彼らを連れてくる必要性はないような気はしました。まあ、基本的にはAutobotsとDecepticonsという善悪の金属生命体Transformersの戦いと、Autobotsと人間との間の友情と信頼の物語で、そんなに深く考えるものではないでしょう。

数多く登場するTransformersの中でも私が好きなのはやはり主人公Samが最初に出会うAutobotsであるBumblebeeです。当初ボロい1976年型Camaroの姿で登場しますが、その後2009年型Camaroをスキャンし直して変形してしまうというのも楽しいエピソードですが、黄色いボディに黒のストライプというこれらの車の形態もカッコいいですし、トランスフォームしたときの細身で軽快、しなやかな動きもいいです。そう、この作品に出てくるロボットたちは正確には生き物なので、動きが実にしなやかで素早く力強く、これまでのロボット映画やアニメにはないスピード感を持っているのです。

それにしても実に格好良くて大満足の映画だったのですが、やはり世界的にも大ヒットしていることから既に続編の製作が決まっているということで、早くもそちらの方にも期待してしまいます。まあまずはこの作品のDVD化を待ち、自宅でじっくりつぶさにトランスフォームを観察したいところです。ちなみに私はアニメ版は観たことがないので全く関係ないのですが、日本語吹き替え盤の主だった声優さんはアニメ版と同じ方々が演じているそうで、アニメ版にも思い入れのある方は吹き替え盤を見た方がよいようですね。ただ、日本ではコンボイと呼ばれていたものがOptimus PrimeになっていたりとTransformersの名前が日本版のものではなくアメリカ版のものがそのまま使われているということで、その辺りには違和感があるようですが諦めていただくしかないでしょう。