コーヒー手放しでは褒められないものの…

思いの外アイスコーヒーが簡単に美味しく淹れられるものだということがわかったということで、この夏のコーヒーの消費は落ち込むどころか一段と加速しそうな感じがしますが、私はコーヒーを豆で買ってきて飲む直前に自分で挽いていますので、その分だけいっぱい挽かなければいけないということになります。

コーヒーを挽くためのミルには京セラセラミックコーヒーミルというのを購入して以来愛用していました。このミルは1~2人分の豆を挽くためにちょうどいい大きさのもので、京セラならではのセラミックの臼歯が丈夫で金属臭もなくとてもいい感じで基本的には満足していたのですが、しばらく使ってみるとやはり問題点がいくつかありました。

それはまず容量が小さくボトルに入れて職場に持っていくときに淹れるには不足することと、手で回すためのクランクが簡単に外れてしまうことです。前者はぎりぎり何とかならないことはないので我慢もできたのですが、後者については力のかかるところであるだけに歪みが進むにつれてますます酷くなってきて、力を入れているときにスカッと外れるとそのままハンドルを床に落としてしまったりしていい加減うんざりしてきました。

ということで今度は電動のものにしようと思ったのですが、セラミックの臼歯は気に入っていたので電動でセラミックとなると選択肢もなく、ほぼ自動的にカリタのセラミックミルC-90というものになってしまいました。カリタというブランドはどうしてもメリタのパクリとしか思えなくて敬遠していたのですが、この際それは忘れることに。

Kalita セラミックミル C-90 (アイボリー)
メーカー:Kalita (カリタ)
Kalita (カリタ) (-)
ISBN/ASIN:B0002IS0HK

先週末に届いてまずびっくりしたのはその大きさです。今回は衝動買いというよりむしろ発作的に購入したのでろくに調査もしていなかったのが悪いのですが、100V電源で動作するということも届いてから気付いたほどで、置き場所も全く考えていませんでした。豆はいっぺんに90gも挽けてしまうということなのでそれなりの大きさなのですが、そんなに一度に挽くことは私にはまずあり得ないので、もうちょっと小さなものにしておけば良かったのかもしれません。

それはともかく、それ以来しばらく使ってみたのですが、やはり電動というのは楽で良いです。上の蓋を開けて豆を投入したらあとはスイッチを入れるだけで、しばらく待っていれば挽けてしまうのです。これは当たり前のことですが、待っている間に他の準備もできてしまうのでスムーズにコーヒーを淹れることができるようになりました。

しかし今度も問題点がいくつかあります。まず樹脂製の粉受けの宿命として静電気によって粉が容器の内側あちことにへばり付いてしまうことです。アルミテープを貼るなどの対策法があるらしいので試してみようとは思いますが、ダメでも諦めるしかないでしょう。

次に動作音が大きいこと。やはり手回しと比較すればモーターの分だけ大きな音になってしまうのは仕方のないことですが、プラスチック製の筐体が薄手なのか余計に響いてしまっているような気がします。もうちょっとしっかりした作りであると嬉しかったのですが、1万円弱という値段ではこんなものでしょうか。

最後に一番問題なのは投入した豆が歯に弾かれてしまってなかなか挽き終わらないことです。手回しの時と同程度の速度であれば問題ないはずなのですが、モーターの回転速度が高すぎて弾かれてしまうようです。もっと低回転高トルク型のモーターを使用すべきだったのでしょうが、コストの問題なのかモーターの選定を誤っているとしか思えません。結果的に据え置き型の機器であるにも関わらず弾かれて引っ掛かった豆を歯の方に落とすために揺すったり叩いたりしなければならないというのはいかがなものでしょうか。

とはいえ、コーヒーの挽き上がりには全く問題がありませんし、細かさの設定も簡単、かなり細かく挽くこともできるので何だかんだ言いながら買って良かったとは思っています。不満が出てくるのは基本は満足できているからこそで、ここが良ければもっといいのに、ということでしょう。おかげで朝の忙しいときにコーヒーを淹れるのも楽になりましたし、しばらく愛用していくことになるのではないでしょうか。