Californiaホームシックの「ホ」の字もなく…

長いように思えた3週間の短期語学留学はあっという間に終わってしまい、周りには自国に仕事を置いてきている人などほぼ皆無だったので「どうしてそんなに早く帰ってしまうのか」と言われながら、買い物をしすぎて荷物が行きの3倍以上に膨らんでしまったのでチャイナタウンで安物のバッグを買ってそれもパンパンにして引きずるようにして帰ってきたのは先週末のことでした。この一週間でようやく落ち着いてきたような気がしますが、早くもサンフランシスコが懐かしく、恋しくて仕方のない状態です。ひょっとしたらもう二度と行けないかもしれない、と思うと余計に想いは募りますが、とりあえずここに感想のようなものをまとめておきたいと思います。

思ったより寒かった
出発前に「年中通じて気温は最高20度最低10度だから」と言われていたので、私は長袖シャツとフリースジャケットしか持って行かなかったのですが、到着してから最初の数日は「異常に暖かい」という日が続いたため暑くてかないませんでした。このため、学校の近くにあったGAPで半袖ポロシャツを買ったりしたのですが、その後今度は一気に冷え込みフリースジャケットだけでは寒くて震えるような状態でした。結局、Black Fridayのセールの時に安くなっていたジャケットを購入して後半は暖かく過ごせたのですが、これは全くの予想外です。まあ、人と話をするとカリフォルニアということでロサンゼルスやサンディエゴと一括りに考えてしまい一年中温暖なイメージがあるようですが、ロサンゼルスとは南北に500kmくらい離れていますし、気候はかなり異なるのです。

人種・民族が実に多様
学校に通う電車の中でも、街を歩いていたり食事をしていたりしても感じることなのですが、サンフランシスコには実に多様な人種・民族の人々が共存していて、特にヨーロッパに行ったときには強く感じる「外国人を見る目」をほとんど意識することがありません。特に中国人が非常に多く住んでいてアジア系の割合が高いのですが、その他アングロサクソンもラティーノも黒人も、互いに存在を認め合って暮らしているようで素晴らしいことだと思いました。

ステーキを食べない
アメリカ人の食生活というと「何はなくとも『肉』」というように考えてしまいがちですが、やはり様々な民族の文化が混ざり合っているだけあってサンフランシスコは食文化も多様で、逆に滞在中に一度は食べるだろうと思っていた草履のようなステーキには結局一度もお目にかかることがありませんでした。特に半島にある街だけあって魚介類をよく食べているようです。また、日本食レストランもあちこちにあって日本食に馴染みのある人が多く、豆腐が食材として使われていたりします。私のホームステイ先でもスパゲティの具材として豆腐が使われていたのには驚きました。

水道水が飲める
「海外旅行先では水道水を飲むな」というのは昔から言われてきたことで、特にアジアでは気を付けていたつもりだったのにジュースに入っていた氷のせいで下痢に苦しめられた、などという話も聞きますが、サンフランシスコでは水道水を普通に飲むことができ、全く何の問題もありませんでした。私は水道水のカルキ臭が苦手で、普段日本ではレストランなどでも水は全く飲まないのですが、サンフランシスコの水は一切カルキ臭もなく、非常に美味しく飲める水でした。また意外だったのが、レストランで頼まなくても水が出てきたことで、そんなものは日本だけだろうと思っていたのでこれもまた驚きでした。

治安が良い
サンフランシスコの公共交通については先日書きましたが、そんな便利な交通網も安全でなければ利用できません。ロサンゼルスにもバスはあるものの身の危険を感じるので一度も乗ったことがない、というのを何人かから聞きました。サンフランシスコではそんな不安は一切無く、女性一人でも安心して利用できるのではないでしょうか。また夜でも表通りを歩いている限りは特にびくびくする必要はありません…とは言ってもやはり日本とは違い、あるところから急に辺りの様子が違ってしまったりします。地図上は1本の通りを真っ直ぐ歩いているだけでも危険と言われる地域に入り込んでしまったりすることがあるので、土地勘のない旅行者はやはり注意が必要なようです。

ということで、いろいろ先入観が覆されることがあってそれもまた面白い経験でした。まあ大体あれだけ大きな国を「アメリカ」と言って一括りにすることができるはずがないのですよね。また東海岸に行くと全く雰囲気が違うということですから、またいつかそれも楽しんでみたいものです。