もう私の手には負えません…

今夜はクリスマスイブですが、我が家では疑いを口にした時からサンタクロースはやって来ないことになっているので、明日の朝目覚めても長男の枕元にはプレゼントがないようです。まあ長男も諦めてそれは承知しているようなのですが、それではちょっとかわいそうなので両親からということでプレゼントを買ってやることにしました。

もう小学校5年生なのでおもちゃを欲しがるような歳ではないのですが、同年代の大抵の子供が欲しがるのはゲームソフトでしょうか。我が家にはゲーム機もないので、長男に何が欲しいかと聞いてみればここしばらくすっかりはまっている折り紙の用紙と本ということでした。用紙といってもその辺で売られているような普通の折り紙ではなくて、折り紙専門のギャラリーおりがみはうすというサイトで売られている「カラペラピス」という30.5cm角で非常に薄い紙で、12枚で630円もするものです。まあ、折り紙だと思うとかなり高いのですが、絶対価格は大したことありません。

本の方も以前書いた「本格折り紙」の時からかなりエスカレートしていて、あれからまた何冊か異常に難しい本を買っているのですが、今度はもう折り方の説明、折図では飽きたらなくなったのか、折紙作家神谷哲史氏が創作折り紙の細かい技法などを解説した「創作アイデアの玉手箱 神谷流 創作折り紙に挑戦!」という本です。

127ページの本ですが、折図が載っているのはわずかに5種です。といってもこれらの折図もかなり難度の高いもので、私にはとても折ることができるとは思えないものばかりです。折り紙なんて折り方の説明があれば誰にでも折れるのではないか、と思われるかもしれませんが、本当に難しい物はいくら説明を見てもわからないものがあります。長男も相当難しい物まで折っていますが、最初は難度か紙を無駄にして試行錯誤を繰り返した末にやっと完成するというような感じです。

また前半は基礎知識篇、実践編、応用編と3段階に分けられて折り紙に関する情報・技法が解説されています。これらを見ていると「ここまでこだわらないと本格的なものはできないのか」と感嘆の溜息を漏らしてしまうほど詳細なもので、仕上げは著者の神谷氏の最高傑作と言える「龍神3.5」の徹底解説となっています。この龍神3.5の展開図がカバーの裏に載っているのですが、目がチカチカしてしまうほど細かい鱗に戦意を喪失します。なんと「最低でも1辺1m、できれば1.5~2mくらいの紙を使うことをお勧めします。」ということですから、常識的な折り紙とは全く別世界ではないでしょうか。まあ完成品を見ただけでもこんなものが1枚の紙から出来ているとは信じられないものではありますが…

ということで行き着くところまで来てしまったかというような本なのですが、やはりまだまだ道は険しいようで、長男も当分楽しむことができそうです。ただ、折れるようになるまでに飽きてしまわなければということになりますが…短気な私にはとても無理です。