Detroit Red Wingsやっぱり楽しんだ者勝ち。

全米4大プロスポーツのうち最高の人気を誇るアメリカンフットボールのNFLは明日、優勝決定戦であるSuper Bowlを迎え、わずか5ヶ月という短いシーズンを終えます。しかし、これに次ぐ人気を誇るのがアイスホッケーのNHLの今年のシーズンは労働争議のロックアウトによって開始が1月中頃にまでずれ込み、通常の82から48にまで試合数が削減されてしまうという、非常に短いシーズンとなってしまいました。当初の状況からは今年はまったく無くなってしまうのではないかとも思われたので、それよりはだいぶマシとはいえ寂しい限りです。最近には日本のプロスポーツ界にもこのような労働争議が持ち込まれつつありますが、ファンにとってはただただ残念であり、任期の低下を招いて自らの首を絞めることにもつながりかねず、決して真似すべきものではないと思います。

ところで、先日このNHLの地元チームDetroit Red Wingsの観戦チケットが思いがけず、その試合の当日に手に入りました。入手できたのが2枚だったので一応家族にも声をかけたものの、冷めた子供達に拒否されてしまったので、仕方なくというわけではありませんが同僚駐在員のK君と二人で観に行くことにしました。まあK君には赴任以来非常にお世話になっていますし、赴任4年目ながらまだ観たことがなかったということなのでちょうど良かったです。

Red Wingsの本拠地はやはりデトロイトのダウンタウンにあるJoe Louis Arenaというところで、先日のMadonnaのライブが行われた場所です。しかし一度来たところとはいえ、やはりホッケーが行われる日はまったく雰囲気が違います。観客はRed Wingsのジャージや防止など何かしらのアイテムを身に着けている人ばかりなので、非常に赤色が目につきます。私もこの中に加わらなくてはということで、ベースボールキャップを購入して仲間入りしました。対戦相手はDallas Starsですが、Starsを応援する人など1人も見当たらずスタンドは赤一色、Red Wingsはデトロイトの4大プロスポーツチームのうちでは最も優勝に近い実力を持つチームということで人気も非常に高いのです。

試合は開始直後、3秒もしないうちに殴り合いが始まり、トップリーグでもこれなのかとのっけから思い知らされました。写真を撮ろうとして目を離していた私はきっかけを見逃したのですが、観客がいきなり盛り上がって立ち上がるから何かと思えばコレか、という感じです。その他の試合中は集中していないとパックの行方を見失ってしまうためか非常に静かに見守っているのに、格闘になると皆で大盛り上がりというのが妙です。得点した時よりも盛り上がっているのではないかとさえ思えます。

第一ピリオドは両者得点なく終わったものの、第2ピリオドにStarsに先取点を取られつつも逆転して2-1、第3ピリオドにも追加点を与えて終わってみれば4-1というRed Wingsの快勝でした。もともと強いチームのはずですし、ホームゲームということで勝って当然というところではあるかもしれませんが、まだシーズン開幕から間もないということもあって勝率は高くなかったのでホッとしました。その後昨日のゲームも勝利しているので、徐々に上がってきているようです。

先日観戦したジュニアリーグではこぢんまりしていたのでリンクの間近で見ることができたためスピード感と迫力が感じられたのに対し、さすがにNHLでそんなにリンクに近い席のチケットは買えないのでだいぶ上の方から見ることになりましたが、沢山の観客に混じって応援する一体感のようなものはNHLでないと味わえないものだと思いました。面白かったのは隠居中のようなおじいさんたちがたくさん見に来ていたことで、日本なら相撲を楽しむような層がアメリカではホッケーを観戦するのかもしれません。

そういうことでどちらもそれぞれ楽しめるのだと思いますが、チケットの値段がかなり違うので頻繁に見に行けそうなのはジュニアの方ですね。Red Wingsも今シーズン中にもう一度見に行けるといいですが。