Seven Mile Bridgeまあこんなものかな?

Kennedy Space Centerは行ってみるまでは2,3時間もあれば十分だろうと思っていたのですが、実際に見てみると期待していた以上に充実していて、予定していた時間を若干過ぎてしまうことになりました。しかし、後ろ髪をひかれつつも出発してしまわないと、この日はこの後フロリダ州南端に連なる島の内の一つロング・キーに宿を取っていたので500km走って移動しなければならず、出発の遅れはそのまま到着時間に影響してしまうのでした。

今回の旅行では天候が不安定で激しい雨の中の移動が多く、この日もKSCにいる間はいい天気だったのに出発してしばらく経つと土砂降りとなってしまい、若干スピードを抑えての走行となりました。その影響もあってホテルに着いたのは夜中の11時、しかし受付のドアには10時までとあり施錠されています。今日は車の中で寝るしかないのか…と覚悟しかけたところで裏口に緊急連絡用の電話を見付け、すがる思いで掛けてみると時間外に到着した人のための箱が置いてあり、鍵はその中にあるとのこと。まあ考えてみれば遅れて到着する人なんてそれほど珍しくもないでしょうから、何らかの策は打ってあるはずですが、この時は本当にホッとしました。

アメリカ大陸本土からは国道1号線で繋がっているのですが、到着した時には道路の両側は真っ暗で海なのか陸なのかもよくわからず、晴れ渡った翌日に見てみると海の上に渡された橋をいくつも渡って来ていたようでした。ホテルで簡単に朝食を済ませてその国道1号線の終点でもある南端のキー・ウエストに行ってみることにしたのですが、その途中に有名なセブンマイル・ブリッジがあります。その名の通り全長7マイルほど(約10km)の橋が真っ青な海の上にまっすぐ渡されている様子は広告などで目にした人も多いのではないかと思います。しかし実際に走ってみると、途中に船を通すためか高くなっているところがあるのでそこを越えるときには一瞬「おおっ」とは思いましたが、それ以外は何の事はないただ長いだけの橋でした。写真等で目にしているのはヘリコプターなどで上空から見たものなので、ある程度高いところから離れて見ないと同じようには見えないのでしょう。残念ながら付近には高台や高い建物などはないのでヘリツアーなどに申し込まないとそれは叶わないのですが、この橋とほぼ平行するように以前使われていた古い橋が残っていて、橋の両端にあるパーキングエリアから途中までは歩いて行けるようになっています。とはいえ、こちらから見てみてもやはり単に長いだけの橋でした。
Southernmost Point Buoy
その後キー・ウエストに入ったところで昼食を摂ってからダウンタウンへ向かいましたが、その他の場所が比較的のんびりとしたリゾート地の雰囲気だったのに、そこだけは完全に観光地となっており、観光用のトロリーなども出ていて様々な国の人々が歩きまわる賑やかなところでした。なんとか路上のパーキングスペースを見つけて歩いて行ったのはアメリカ合衆国本土の最南端と言われるThe Southernmost Pointです。

ここにはブイを模したコンクリート製のカラフルな碑が立っているのですが、この前で記念写真を撮ろうとする人が数十人行列を作って待っています。整然と並んで順番が来たらさっと写真を撮っていくので並んでいればそのうち撮れるのですが、それが待ちきれないという人は反対側に立って撮ろうとしますし、この周りに立っている人もたくさんいるのでそれほどきれいな写真が撮れるというわけではなさそうです。私自身は「アメリカ本土最南端」と言われてもあまりありがたみを感じることもできず、横からパッと写真を撮るだけにしてきました。日本の最南端ならぜひ行ってみたいと思うのですが、さすがに沖ノ鳥島は難しいですね。

この他、キー・ウエストにはErnest Hemingwayの住んでいた家が博物館になっているのですが、家族の誰もあまり関心がないということでパスし、早めにホテルへ戻って休憩することにしました。観光客が多い割には見どころの多くないところでしたが、日中でも氷点下のミシガンの寒さを逃れてフロリダに行ったのですから、半袖シャツを着て海辺でのんびりできれば十分なのでした。まあ本来は船に乗って釣りをしたり、マリンスポーツに興じたりすると良いようなのですが。