いつか来る日と分かってはいても。

今日、私と同じように日本から派遣されてきていたK君が帰任となり、日本へと旅立って行きました。私の職場では都合のつく限り日本人出向社員全員で空港まで見送りに行くことが慣例となっているので、それに従い皆で車に分乗して、途中行きつけのレストランで昼食を摂り、空港で保安検査場を通過するまで見届けてきました。職場と空港では記念の集合写真を撮るのも慣例通りでこれまでに何度かやってきたことですが、最後に一人ひとり握手と一言を交わしているうちに色々考えることがあって、こうして記事にすることにしました。

K君は私と同じ部署から私より2年少々先に赴任してきていて、私が赴任の前の年に何度か出張で来ていた時から色々お世話をしてくれていました。そして私の赴任当初に色々セットアップが必要だった時にも何かと進んで手助けをしてくれましたし、2人で同じ製品のハードウェアとソフトウェアをそれぞれ担当してきたため、ミーティングなども同席することが多く、仕事の面でも非常に頼れる存在でした。

そんなデトロイトに来ればいるのが当然だと思っていた存在のK君がもう今日からいなくなってしまったというのはにわかに信じがたいものです。帰国後も同じ製品を別の面から支えてくれることになっていますので、決して今後も縁が切れてしまうわけではなく、今後も頼らねばならないことも多々あるはずなのですが、そういった時に太平洋をまたぐ距離というのは歯がゆいようなもどかしいようなことも多くなるのではないかと思います。

もともと期限付きの海外駐在員という立場なので、いつか帰任の日がやってくることは最初からわかっていることではあります。ただ、K君の場合は当初3年だった任期が1年延び、さらに1年延びて5年となったため、もしかしたらまた伸びるのではないかなどと淡い期待があったのかもしれません。しかしながら、アメリカで私達の持つ就労ビザは5年期限となっており、その延長はたやすいものではないとのことなので、実際にはあまり多いことではないのです。

私が赴任して以来、帰任者を見送ったのはこれで5回目くらいで、これからも私より先に帰任する人が何人もいますが、K君ほど公私ともに長く関わりのある人はいないので、これほどの感慨のある別れになることはないのではないかと思います。ただ、これはあくまで一時的な別れであり、日本に帰ればまた普通に接することになるので、それほど感傷的というわけではなく、いろいろ考えさせられるというのが実際のところです。

まあ何はともあれ、K君今まで色々ありがとう。今後もサポートお願いします。