Niagara Falls3回目でもそれなりに。

カナダへのドライブ旅行3日目最終日の目的地は日本の小学生でも知っている(?)ナイアガラの滝です。デトロイトに一番近く一番有名な観光地というとここなので、日本から来た人を連れて行ったり、駐在員として赴任して間もない場合の旅行先として最初に思い付くことになります。私達も最初の旅行先としてトロントとナイアガラの滝を選択しましたし、この夏弟の家族が遊びに来ていた際にもミニバンをレンタカーで借りて連れて来ました。ということで私は既に3度目ですし、前回からまだ2ヶ月ほどしか経っていないので見なくても良かったのですが、他の3人はまだこの夏ミシガンに来たばかりで初めてなので、トロントまで来てナイアガラを見ないというのは考えられません。

トロントからはオンタリオ湖を挟んで反対側になりますが、車で1時間半もあれば着いてしまいます。ホテルのある高台部分の駐車場は一日$5程度と格安なのですが、そこから坂を降りて滝の近くへ行くと一気に跳ね上がり、私達が駐車したカナダ滝近くの駐車場は一日$13でした。といっても社会人には払えない額ではありませんし、米加国境に架かるレインボーブリッジ近くの駐車場は1時間$5にもなっていましたので、それに比べれば十分リーズナブルというものです。

そしてまずはカナダ滝を滝口の辺りから眺めますが、ここは何度見ても豊富な水量とそれによる轟音と盛大なしぶきに圧倒され、飲み込まれそうになります。普段は滝というと滝口から滝壺、そしてせいぜいその下流しか見ませんでしたが、その上流を見てみるとどんどん途切れずに流れてくる水がいったいどこからやって来るのだろうなどとも考えてしまいました。

そしてここでひとしきり写真を撮るなどした後は滝壺付近までのクルーズ船Hornblowerへと3人を送り出し、私は一息ついていることにしました。このクルーズはナイアガラの滝一番のアトラクションと言えますが、さすがに2ヶ月前に乗ったところなので今回は良いでしょう。昨年までは「霧の乙女号」という名でカナダ側とアメリカ側の両側から運行されていましたが、今年からカナダ側の運行会社が変わって名前も船も変わったというものです。アメリカ側の霧の乙女号の方が若干安いようですが、Hornblowerの方は双胴船を使用しているため船体が安定していてデッキが広いという利点があります。

3人がミストを浴びてスッキリした顔で帰ってきた後、お土産屋を見てから今度はアメリカ側へと渡るため、レインボーブリッジへと向かいました。ここからアメリカ側に渡るのは私も初めてです。国を出る時にはいともあっさりしているのはカナダも同じで、全く無人のゲートとなっていましたが、パスポートを持たずにここを出てしまうと橋の上からカナダにもアメリカにも簡単には入れてくれなくなってしまうのでしっかり確認が必要です。橋の中央付近には国境線が引かれていてプレートもあるので記念写真スポットとなっているのでしょうが、実際この橋の上から眺める滝もなかなかのものでした。橋を渡った先でのアメリカ側の入国審査は他のところに比べて若干簡単かもしれませんが、やはり敵の多い国なのでそれなりに厳しい感じですね。ちなみに、カナダ側から橋を渡る時には¢50の料金が必要ですが、逆に戻る際には不要です。

橋の袂近くには霧の乙女号の乗り場がありますが、今回はこれに乗っても意味がありませんので前を通り過ぎ、しばらく歩いて「風の洞窟」Cave of the Windsというアトラクションを目指しました。カナダ側からアメリカ滝を見た時に左側に人が歩く通路が見えるのですが、これがそのアトラクションです。クルーズ船がアメリカ滝の前で止まった時にはさらに間近に見えるのですが、離れてみても相当濡れているのが分かるので、いったいどれほどのものかと楽しみにしていたものです。
Cave of the Winds
チケットを$12で購入すると、入り口でビニール袋を手渡されます。これを不審に思いながら先へ進むと、今度は靴のサイズを聞かれ、答えると新品のサンダルを渡されます。要はこれに履き替えて、履いていた靴をビニール袋に入れて持てということなのです。言われるがままに履き替えて進み、エレベーターに乗って下へ降りると、今度はポンチョです。非常にいい加減な作りのポンチョでしたが、とりあえず濡れなければ良いのでなんとか着用し、通路を進むとそこはもう滝のすぐ脇でした。カナダ滝に比べるとだいぶ落差も小さいアメリカ滝ですが、間近で見た時の迫力はやはり相当なものです。木で作られた通路はところどころわざと濡れるようになったポイントがあったり、ハリケーンデッキと名付けられた嵐のような激しさで水を浴びるようなポイントもあったり、バカバカしいばかりの楽しいアトラクションでした。ポンチョの下から出てしまったズボンの裾はびしょびしょになりましたが、この日も非常に天気が良かったのでしばらくしたら乾いて問題なしです。しかし、やはりサンダルは必須ですね。

この後は公園で軽く昼食を摂って、来た道を駐車場へと戻り、近くのスーパーで土産物を買い足して一路デトロイトへと戻りました。帰り道は北側にあるブルーウォーターブリッジを渡って帰りましたが、月曜日ということで橋の交通量も少なく、順調そのもので、以前には橋を渡るのに1時間以上かかってしまったこともありましたが、今回はわずか数分でした。待たされる時にはもっとゲートを増やしたらいいのにと思ってしまいますが、こういう日もあるのだとすると仕方ないのかもしれません。

ということで、私にとっては3度目ということでほとんど期待していなかったナイアガラの滝ですが、なかなかどうして風の洞窟は楽しめました。また3日間を通して、トロントの街を歩き、アルゴンキンのトレイルを歩き、ナイアガラの滝を見ながら歩き、とずいぶん歩き続けたように思いますが、それぞれ3日間全く違う趣の場所だったので楽しかったです。しかし、これだけ歩けばちょっとは痩せただろう…と思って自宅で体重計に乗ってみても全然変化がないのはいつも以上に食欲が湧いてしまったせいでしょうか。