Footloose - Ren and Ariel古き良き時代?

このところいろいろ厄介ごとが続いたせいか精神的に疲れ気味で、なんだか無気力です。夜自宅にいてちょっと時間があっても何をする気にもならず、ちょうど今はアイスホッケープレーオフが盛り上がっているところなので試合のある日はそれを見るものの、それ以外の日はゲームなどでつまらない時間を過ごしてしまいます。

先日もそんな感じでテレビをつけて、なにか面白い映画でもないかとAmazon Prime Instant Videoを物色していてなんとなく引っかかったのが映画「フットルース」でした。1984年の作品ということで、もうかれこれ30年以上も昔の作品ですが、私も名前は知っていても観たことがなかったので、内容的に疲れることもなくこんな時にはいいだろうと観てみることにしました。

冒頭、タイトルロールはなかなかいい感じです。Kenny Logginsの有名なタイトルチューンをバックに、曲に乗ったダンサー達の足元だけが代わる代わる映されるというもので、非常にセンスがあると思います。私が一番気に入ったシーンはここだと言ってもいいかもしれません。音楽の方はこの曲のほか、この作品のサウンドトラックからBonnie Tyler“Holding Out for a Hero”Shalamarの”Dancing In the Sheets”など今でもたびたび耳にするようなヒット曲が生まれています。

ストーリーとしてはシカゴから中西部の田舎町に引っ越してきた主人公Ren McCormackが、ダンスやロックミュージックの禁止された異様な地域社会に戸惑いながら立ち向かう、というようなものになります。インターネットの発達した現代ではまずありえないと信じたいところですが、どうでしょうか。30年前の作品ということでファッションなどはかなり古臭い感じはあるのですが、実はアメリカの田舎の方に行くと町の雰囲気は今でもあまり変わっていなかったりします。例えば、今はもう若者が集まることはないでしょうが、劇中に登場するようなドライブインは所々にあります。

Renがこの町で出会うことになるのは町の牧師の娘、Arielです。この娘はいわゆる「地雷」、付き合ってはならないタイプのように思ってしまいましたが、そんな精神状態なのには深い訳があり、それを解きほぐしていくのもこの物語の主題になっています。人を上辺だけで判断してはならないということでしょうか。

Renを演じているのはKevin Bacon、この時点ですでにいくつもの作品に登場していましたが、この作品で大きく躍進することができたのではないでしょうか。ヒロインのArielはLori Singerが演じていて、こちらはその後それほど注目されることはなかったようですが、今でも地道に役者としての活動は続けているようです。笑顔なんかは素敵なんですけどね。

この作品のメインテーマであるダンスですら、というかダンスこそ古臭くて見ていられないのですが、それはそれこそ表面的なもの、現代的なダンスに頭の中で置き換えて楽しみましょう。若い人にはこんな時代もあったのかという感じでしょうが、そういえばカセットテープラジカセなんて見たことがなくて、あれは何だろうという人ももう少なくないのでしょうね。私はMDは一切使わなかったので、私の子供達もCDとiPodしか知りませんし、この作品を見せる場合もなにか説明が要りそうです。