Titanic - Leonardo DiCaprio as Jack Dawson, and Kate Winslet as Rose DeWitt Bukaterやっぱり名作なのですね。

昨年末に公開されてから私も劇場で4回も観てしまった「スター・ウォーズ/フォースの覚醒」は前評判や当初の勢いから世界歴代興行収入1位に輝くのではないかと期待されていましたが、結局のところ3位どまりとなってしまっているようです。あれだけのものでも届かないというのはどういうことなのか不思議でなりませんが、その上にある2作品、1位の「アバター」も2位の「タイタニック」も、いずれもJames Cameron監督の作品であるというのも凄いことです。

「アバター」に関しては本格的に3D撮影が行われた最初の作品で、多くの人がこの作品で初めて3D映画を体験したということで大きな話題となり、その話題がさらに人を呼んだということもあるでしょう。また、3D上映の場合は料金が上乗せされることが普通だと思いますので、興行収入としてはその分上乗せされているというのも事実ではないでしょうか。しかし仮にそれを割り引いたとして例えば25%を差し引いたとしても、まだ「フォースの覚醒」は「アバター」には届かないのですから、偉大な作品であるということは認めざるをえないでしょう。

そして2位につけている「タイタニック」、あの船の舳先で主人公の男女が両手を左右水平に伸ばして戯れるあのシーンは知らない人がいないほどではないかと思いますが、実は私はこれまで観たことがありませんでした。もちろんいつかは観たいと思っていたのですが、いつでも観られるだろうということと、3時間を超える上映時間に怯んでしまっていたのです。しかし昨日の夕方、自宅で何か映画でも観ようかと思った時に目に留まり、時間もあったので観てみるかということになったのでした。

タイタニック (2枚組) [Blu-ray]
タイタニック (2枚組) [Blu-ray]

¥ 927

5つ星のうち4.2

(2016-10-11現在)

「ターミネーター」シリーズや「アバター」などSFアクション作品のイメージが強いJames Cameron監督が挑んだラブロマンス大作ということですが、中盤以降の緊迫感はディザスタームービーさながらでロマンチックなムードはどこへやら、Cameronの本領発揮というところでしょうか。
RMS Titanic
この作品を撮るに当たっては実物大のタイタニックを建造したということですから恐ろしいことで、製作費は3億ドル近くもかかっているそうです。それに対して興行収入は7倍以上となったので大成功といえるのでしょうが、絶対に成功させなければいけないものだったわけです。もちろん、映画製作者はいつだって成功させなければならないと思って作っているでしょうが。ちなみに「アバター」の製作費はこれより2割ほど少ないようなので、ますます大成功だったわけですね。

主演のLeonardo DiCaprioKate Winsletはかたや根無し草の青年、かたや上流階級の令嬢という悲運の恋の物語をとてもいきいきと演じています。ともにこの作品が大出世作となってその後の大活躍に繋がったのか、Kateは2008年の「愛を読むひと」で、Leonardoは昨年の「レヴェナント: 蘇えりし者」でついにアカデミー賞主演男優/女優賞をそれぞれ受賞する、現代を代表する大俳優となっているのは誰もが知っていることでしょう。なお、この作品が公開された年のアカデミー賞では、この本作で作品賞、監督賞など11部門もの受賞があったとのことです。

私達が乗ったクルーズ船はカジュアルな一般大衆向けの船なので豪華絢爛というようなものではありませんでしたが、それでもそれなりに贅沢さを感じさせるものでした。カリブ海という比較的穏やかな海で天候も良かったということもありますが、航行中も船はほとんど揺れることがなく、揺れたとしてもは船体が大きいのでゆったりとした揺れで非常にどっしりしており、外の景色を観なければ乗り物に乗っているということもまったく意識することがありませんでした。100年前にタイタニックに乗っていた乗客らも同じような感じだったろうと思いますが、そのような巨大な船がわずか数時間のうちに海に消えてしまうとは誰が想像したでしょうか。そんな状況でのパニックを非常にリアルに描いていて、194分という上映時間もまったく長すぎると感じなかったのは、ラブストーリーとディザスタームービーの2本立てのようなものだったからかもしれません。