瑠璃光寺五重塔日本にもまだまだ魅力がいっぱい。

何らかの都合により果たせなかったことに再度取り組むことを「リベンジ」という人が多いと思います。他の人がそう言うのは全く構わないのですが、私はその言葉の元の意味を考えるとちょっときついのであまり好きでなく、自分で使うことはありません。では何と呼べばいいのか、あまり適当な言葉がないのでそこに「リベンジ」という言葉がフィットしたのでしょう。特に難しいことでもないなら「再挑戦」というのも大げさですからね。

さて、先日「ゴールデンウィークに体調を崩して3日も寝込んでしまい、ドライブ旅行を泣く泣くキャンセルした」と記事に書いたのですが、往生際の悪い私はどうしても諦めきれず、先週末に普通の週末の土日で行ってきてしまいました。「リベンジ」です。
KDDIパラボラ館
普段は有料道路を使わない私ですが、今回は自宅からちょっと距離があるので途中まで高速道路を利用しました。朝6時前に自宅を出発し、山口市内で昼食を摂る予定にしていたので、山口市街地のちょっと手前、徳地IC中国自動車道を降りて走っていたところ、大きなパラボラアンテナがいくつも並んでいるのが見えてきました。ちょっと気になったので近づいてみると、KDDI山口衛星通信センターという施設だそうで、アンテナの下までは入ることができないものの、一般向けにKDDIパラボラ館という見学施設が無料公開されていました。午前中の早い時間だったこともあるのか他には誰もいませんでしたが、10分間ほどウロウロして写真を撮らせてもらいました。気ままな一人旅ではこういう思いがけない発見がなかなか楽しくて良いです。

その後、昼食にはまだ早かったので寄ってみたのが市街地のすぐそばにある瑠璃光寺で、ここの五重塔が国宝に指定されていて一見の価値があるというのを見ていたのでした。実際に境内に足を踏み入れ、すぐ右側に見える光景には思わず息を呑みました。青々とした新緑に囲まれた五重塔の重厚な佇まいはとても素晴らしいもので、本当に見ておいて良かったと思います。紅葉の時期もきっときれいなはずなので、それもぜひ見てみたいものです。
秋芳洞
その後、市内でお腹を満たした後に向かったのは国内最大規模の鍾乳洞、特別天然記念物秋芳洞です。日差しの強い日だったので駐車場から入口までちょっと歩くので疲れてしまいましたが、入り口が近づいてくるとひんやりした空気が流れてくるのが感じられます。洞内には川が流れていて、私がこれまで見たことがないような広々とした空間が開けていて、またなかなか幻想的な雰囲気がありました。しかし、洞内の気温が低いのはいいのですが、湿度がとても高いので歩いているうちにかいた汗が全く蒸発せず、実は外に出て風に当たった方が快適に感じられ、涼しいところで休もうと思ったのは少々期待はずれでした。まあそのために寄ったわけではないのですが。
秋吉台カルスト
次に寄って見てみたのは秋吉台のカルスト台地です。こちらも特別天然記念物に指定されていますが、南側から丘を上って見えてきたその景色には、誰もいないのに思わず「おおっ」と声が出てしまいました。なだらかな丘の起伏に沿って、草地の中にたくさんの石灰岩の柱が立ち並んでいるさまはこれまた幻想的です。夕暮れ時にはひと際かもしれません。
特牛駅
その後はしばらくドライブして、早めの夕食を摂ってからJR山陰本線特牛駅へと行ってみました。ここはなんということのない、1日の平均乗車数がわずか20人ほどという田舎の寂れた駅なのですが、私は子供の頃にこの駅名をクイズで難読駅ということで見たので覚えているのでした。「特牛」と書いて「こっとい」だなんて知らなければとても読めませんが、その由来にはいくつかの説があるようですね。実際に見に行ってみるとやはりなんということのない駅でしたが、変に有名になってしまった駅が色気を出しておかしくなったというようなこともなく、逆に質素でいい味を出しているのではないかと思います。

そしてこのあと、今回の旅の最大の目的である角島大橋へと向かったのですが、夕暮れが近づいていて光線が良くなかったのと、見物客も多かったので翌朝出直すことにして、長門市内に取っていたホテルへと向かいました。
角島大橋
翌朝は5時に起き出してさっさとチェックアウトして、さすがに道路はガラガラなので6時前には角島大橋に到着しました。しかし現地には既に同好の士が数名いてカメラを向けていましたが、お互い譲り合って私もスムーズに写真に収めることができました。残念ながら空はやや霞んでいて真っ青な空と海というわけにはいかなかったのですが、それでも誰もいない橋を正面から撮ることができたりして、念願が叶いました。
元乃隅稲成神社
そしてさらにこのあと、休む間もなく向かったのはこのすぐ近くで最近話題のもう一つの名所、元乃隅稲成神社です。この神社は海のすぐそばに100基以上の真っ赤な鳥居が並んでいてとてもエキゾチックな風景となっているのですが、CNNJapan’s 34 most beautiful placesとして選んだうちの一つということで主に「インスタグラマー」の間で人気となっており、アクセス道路がとても細いこともあって渋滞となっているようなのでこれも早朝のうちに行ってしまいたかったのです。7時過ぎに到着してみるとやはり先客が数名いましたが、目の前の駐車場に難なく停めることができ、誰も邪魔にならずに写真を撮ることができました。周辺の道路は本当にすれ違えないほど細いですし、前日の午後には観光渋滞中という表示も出ていたので、週末の昼間ではこうは行かないのだろうと思います。

ということでこの時点ではまだ朝8時前でしたが、日本海沿いに出雲まで向かい、出雲大社をさっと見て帰るだけとしました。やはり道程が長いのと、翌日からまた仕事をしなければならなかったので、あまり欲張りすぎるとろくなことにならないと思ったのですが、もう既に盛りだくさんの旅だったので大満足です。もう一度行ってみたいと思うところもありましたし、今回はなども通過するだけになってしまったので、次はぜひ妻も連れて行ってみたいと思います。なお、今回の旅の食事は次の記事でご紹介します。