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Three 海外データSIM

どうしてこんなことが可能なのでしょうか。

いつでもどこでもスマートフォンでメッセージのやりとりができて必要な情報が得られるということに慣れきった私のような者にとって、携帯電話の電波の圏外にいるというだけで底知れぬ不安を感じたりするものです。以前はそもそも旅行中に連絡が取れなくなるというのは当たり前だったにも関わらず、海外へ行くとなった場合でもそれは同様で、なんとかして通信手段を確保しようとしてしまいます。これまでアメリカの場合はWi-Fiも普及しているのでそれで我慢してきたのですが、先日のイタリア出張の際にはヨーロッパの通信事情がよくわからなかったためちょっと調べてみたところ、便利なものがあることがわかったので利用してみることにしました。

類似の製品は他にもいくつかあるようですが、私が使ってみたのはこちらの商品で、香港のCK Hutchisonという会社が傘下のThreeというブランドでイギリスを中心に展開している携帯電話サービスをベースに、ヨーロッパを中心に43カ国で利用できるというデータSIMを販売しているものです。有効日数やデータ使用量により色々なタイプがあるのですが、私が選んだのはこのタイプです。

【お急ぎ便】 ヨーロッパ・アメリカ・オートラリア・ニュージーランド・インドネシア プリペイドSIM 4G・3Gデータ通信12GB

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Amazonの当日お急ぎ便で購入でき、その後も手続きは必要ありません。SIMロックフリーのスマートフォンに挿入し、添付の紙に記載されているサービスを選択するだけで使用できるようになりましたが、自動選択ではうまくいかない場合もあるようです。一度石造りのレストランで圏外となった後、そのままでは復帰できず一旦機内モードにして戻すと復帰した、ということがありましたが、その他にはこれといった問題は特になく、私がいたオランダのアムステルダムと、イタリアのトリノとミラノでは電波の状態も安定していたのではないかと思います。

香港以外では3Gのみの利用となるようですが、メールやメッセージの送受信、写真のアップロード、検索などでは問題となるほど遅いわけでもなく、むしろ国内MVNOで平日のランチタイムに極端に遅くなった状態よりも速いので、ストレスはほとんど感じませんでした。そういえばLTEが始まった当初は自宅の無線LANよりも速いと感動したものですが、みんなが使い始めたことでそんな快適な状況はどこかへ行ってしまいましたね。

残念なのはテザリング不可なのでモバイルWi-Fiルーターでも使用できないということですが、これだけ安くて便利なら諦めるしかないでしょう。容量制限があるならテザリングさせてもいいような気はしますが、負荷とすることで安くできているなら仕方ありません。しかしそれにしても使用開始から30日間、12GBまで利用可能で3680円というのは破格ではないでしょうか。他にも、30日間1GBまでで2180円、90日間3GBまでで2690円、360日間12GBまで6280円などなど実に様々なタイプが揃っていますが、30日間3GBまで2600円というのもあるので、次回はこれでも十分かもしれません。

ちなみにヨーロッパのWi-Fi事情ですが、アメリカほど便利に使える状況ではないようでした。Free Wi-Fiを提供している店もないわけではありませんがまだ一般的なレストランまでは普及しておらず限定的です。また、ホテルのネットワークも非常に遅くて使いづらかったのですが、現地事務所のWi-Fiも驚くほど低速だったので、ヨーロッパの全体的な通信事情がその程度なのかもしれません。やはり日本の高速通信ネットワークは驚異的だと思います。

SIM故障?

まさかそんな目に遭うとは。

先日の帰国以降、あまり必要性も感じられないし、アメリカでも無くて困ることはなかったのでもう固定電話を引くのはやめようということにしていて、家族はそれぞれIIJmioのみおふぉんを利用することにしました。今は手持ちのiPhoneを再利用するような形になっていますが、いずれ新しい物に買い換えたいということになるとSIMロックフリーのものにしなければならないので一時的な金額は高くなりますが、月々の使用料に割がけされて2年縛りで不自由な思いをするよりはいいだろうという判断です。無線部分の回線はNTTドコモのものを使用しますし、バックボーンはIIJですから品質的には全く問題ありません。

…と思っていました、一週間は。帰国後に私の分の回線を契約してちょうど7日目の夜、会社から帰宅しながら妻にメッセージを送り、メールをチェックしたりしていて、ふと気付くとiPhoneの画面左上の普段は”●●●○○ docomo”などと表示されているはずの部分が”Invalid SIM”となっていました。英語表示に設定しているのでこのようになりますが、日本語だと「不正なSIMです」と表示されるようです。

それまで使っていたのに不正も何もないだろうと思いますが、その後電源を切って再起動してみたり、SIMを取り出して端子部分を拭いてみたりしても一向に変化はありません。仕方がないのでIIJmioのサポートにウェブのフォームから問い合わせて回答を待つことにしましたが、翌朝になっても状況は変わらず、夕方になって届いた回答はウェブサイトに書いてあるような一般的なことだけでした。

ここで妻のiPhone 5cとSIMを入れ替えることを思いついてやってみると、現象はSIMについてまわるようで、私のSIMを入れた妻のiPhoneで「不正なSIMです」との表示になり、私のiPhoneは妻のSIMを認識して使用することができるようになりました。端子剥き出しのクレジットカードなどと同じようなICカードなのに、電話機の中に入れてあるSIMが壊れるようなことがあるのかと半信半疑だったのですが、こういう状況ではそれも間違いなさそうです。

結局、同じような状況になった人の顛末を見るとSIMを交換するほかなかったとのことなので、諦めて「どうしたら交換してもらえるか」という問い合わせにして返信しました。しかし、往復にまる1日かかるようでは解決に何日かかるかわからないので、さらに翌日、現象発生の2日後にサポートセンターの開いている7時までに帰宅することができたので、妻の電話を借りてサポートに電話して交換をお願いしました。

SIMの方に問題があるということは上の実験で明らかになっているため、交換はすんなりと受け付けてもらえました。しかし、いかに試用期間が一週間と短くとも、ユーザーに瑕疵がないことを証明できないので一律有償交換になるとのことです。これは参考にしたウェブサイトにも書かれていたので覚悟していましたが、その人は3ヶ月で文句を言っていたので一週間ならなんとかならないかなと淡い期待もありました。まあそこでゴネても仕方ありません。

またちょっとがっかりしたのが、新しいSIMが届くまでは一週間から10日かかると言われたことです。これも仕方ないんだろうなあと諦めていましたが、実際には電話してからわずか4日後の土曜日の午前中には届いてしまい、日本のサービスはこうだったと再確認しました。アメリカで同じように一週間から10日と言われたら二週間経っても届かないということがあっても驚きませんが、日本ではそんなことがあったら大騒ぎする人が出てくるでしょうね。なお、もちろん新しいSIMを挿すと問題なく使えるようになりました。

ということで、帰国後の手続きであちこちで電話番号を書くことがありましたが、そこに今は使えないという番号を書かなければならず不安だったのも一週間足らずで解決し、気持ちも落ち着きました。電話が使えないだけでこんなに精神的に負担になるものかと、それもちょっと心配ですね。

Aterm MR04LN

世の中便利になっているのかどうなのか。

アメリカでは大抵の図書館や駅などの公共施設のほか、多くの飲食店などで無料でWi-Fiを使用できるようになっていて、カフェなどでPCで作業するというのは普通の光景になっています。特にStarbucksでは順次Google Wi-Fiに置き換えられていて、以前の非常に繋がりにくかったものから一転して非常に高速なネット環境が利用できるようになってきています。飲食店にとってはFree Wi-Fiというのが集客のための武器というよりも、条件になりつつあるのかもしれません。それくらい当たり前のものになっています。

一方日本ではそこまで普及してはおらず、有料だったり登録が必要だったりとまだまだ不便さが感じられます。特に今回の滞在で憤りを感じたのは高速道路のパーキングエリアにあった無線LANサービスで、利用に際して登録が必要というのは良いのですが、利用を申し込むとログインに必要なパスワードがメールで送られてくるというのです。そのメールはいったいどうやって受信しろというのでしょうか。アクセス手段が欲しくてWi-Fiを利用しようとしているのに、全く利用者の立場に立って考えられていません。携帯電話が使えるならパーキングエリアの短時間の滞在中のためにわざわざ面倒な登録をしてまでWi-Fiを使おうとは思わないのではないでしょうか。

ということで、アメリカにいるとほとんど必要性を感じないのに日本では欲しくなるのがモバイルルーターというものです。携帯電話のネットワークに接続するWi-Fiルーターで、私も当初はなんだか非効率な印象を持っていたのですが、日本を離れている間の技術の進歩で通信は高速になる一方、バッテリーの持ちが良くなってかなり実用的な感じになっていたのでした。以前出張で日本にいる間に職場からこのモバイルルーターを借りて使っていたところ思いの外便利だったので、今後のためにも購入してしまうことにしました。

多くの場合、接続業者との契約がセットになってしまうので、そうでないものの選択肢というのはあまりありません。その少ない機種の中で評判が非常に高いのがNECのAterm MR04LNという製品です。特長はいくつもありますが、最新の高速接続規格LTE-Advancedに対応していること、SIMロックフリーかつSIMが2枚挿せること、バッテリーが連続通信で最大12時間、Bluetooth接続なら最大24時間持続すること、などが主なものです。

NECプラットフォームズ SIMロックフリー LTE モバイルルーター Aterm MR04LN ( デュアルSIM 対応 / microSIM ) PA-MR04LN

実際に手にしてみると小さく、携帯電話ほどの密度もないので非常に軽いのに驚きます。これならポケットに入れっぱなしにしておいても邪魔にならないのではないでしょうか。操作は電源ボタンのほかはカラー液晶のタッチパネルで行いますが、前面パネルがガラスではないのでやや感触が甘いように感じました。この値段の製品ならもう少し質感の高いものにしてもらいたいような気もしますが、そのためにさらに価格が上がっては元も子もないので贅沢は言いません。

さっそくIIJmioのデータSIMを入れて使ってみましたが、設定はウィザードであっけないくらい簡単に終わります。IIJmioが使用するNTTドコモはもちろん、au、ソフトバンクのネットワーク全てに対応しているということですが、多くのMVNOのAPN設定も簡単にできるというのは大事なことでしょう。

設定が終わってからは電源のON/OFF以外には特に操作は必要なく、あたかも常にWi-Fi圏内にいるかのように接続することができます。特に速度が必要になるような使い方はしていないのでその実力は分かりませんが、少なくともレスポンスにストレスを感じるようなことは一切ありません。ただ気になったのはしばらく使っていると熱を帯びてくることで、カバンの中でついうっかりチョコレートと並んでしまっていた時はチョコレートがかなり柔らかくなってしまいました。通信するということはそれだけエネルギーを必要とするということなので仕方ないのでしょう。

ということで実に快適な使用感だったのですが、貧乏性なものでデータ使用量が気になってそこに若干ストレスを感じてしまいました。せっかくSIMを2枚差して使い分けられるということなので、1枚はワイヤレスゲートの480円プランのような低価格の低速ながら無制限のものにして、スピードが欲しい時だけIIJmioに切り替えるというような使い方が良いかもしれません。たった480円で使い放題というのもすごい時代ですが、250kbpsというのがどの程度のスピードなのかもわからなくなってしまいました。AIR-EDGEの8xパケット方式が256kbpsだったことを考えると、テキストなら全く問題なく、画像はちょっと待たされるという感じでしょうか。まあなんとかなりそうなのでいずれ試してみたいと思います。