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PENTAX K-70

7年間の進歩。

私は中学生の時に父にSuper-Aという一眼レフのフィルムカメラを買わせてから、しばらく間は空いていますがPENTAXのカメラを使ってきました。ニコンやキヤノンと比べるといろいろな意味で一段落ちる位置づけではありますが、軽量コンパクトなボディや比較的安価なレンズ群などが素人趣味には向いていると思って使い続けています。というか、レンズ交換可能なカメラではいくつかレンズを買ってしまうと乗り換えるには勇気も資金力も必要なので離れられません。

そんなペンタックスもHOYAに買収されたかと思ったら今度は2011年についにリコーの1ブランドになってしまったりして先行き不安な状況が続いているのですが、今まで使っていたK-7を購入したのがもう7年も前になっていて色々限界を感じてきたので、今年発売されてなかなか良さそうなK-70を購入してしまうことにしました。

PENTAX デジタル一眼レフ K-70 ボディ 【ブラック】 K-70 BODY BLACK 16245

¥ 69,476

(2016-10-19現在)

リコーのウェブサイトで過去の製品も含めて仕様比較ができるので私がこれまでに使用したK-7と*ist Dsと比較してみると、技術の進歩が明らかになります。特に画素数が610万→1460万→2424万と11年で6倍にもなりましたが、撮像素子の大きさは変わっていないので取り込む光の量を考えると画素数が多ければいいというものではないので、もちろん高精細な画像が得られるのは良いと思いますが、実は私はそこにはそれほどこだわっていません。

今回私が注目していたのはISO感度が3200までだったものが102400までと飛躍的に向上していることです。K-7の致命的な弱点はちょっと暗くなると画質もAFもまったく駄目になってしまうことで、ISO 1600にもなるとノイズだらけで使えたものではなく、暗いところではすっかり諦めてしまっていました。しかしそれが102400までというのはどんな魔法かというほどのもので、大変楽しみにしていたのでした。

その高感度撮像素子の実力はどんなものなのか、ということでわざわざ暗いところ、鍾乳洞へ行って撮影してみました。洞内には色付きの照明がつけられていて変な雰囲気ではあったのですが、目が慣れるまでは暗くてよく見えない、という程度には暗かったので、テストにはちょうどよかったかもしれません。実際に使用してみるとK-70ではISO 3200くらいまでは大幅な画質の低下は見られず、十分に実用感度と言えそうです。ただ、ISO 3200でも本当に暗いところでは手持ちで撮れる限界を超えてしまいますが、そういうところではストロボや照明を使うか、撮影を諦めるかするべきなのでしょう。しかし、ISO 102400という最高感度ではノイズは乗るにしてもなんとかなってしまうのかもしれないので、試してみるべきだったと後悔しています。

実はK-7からK-70というのは発売当時のフラッグシップモデルから初中級機への乗り換えなのですが、上面液晶パネルがないとか上面左側にダイヤルがないとかいう操作性の違いはあるものの、技術の進歩があるので性能的にK-7より劣ってしまうのは最高シャッタースピードとバッテリーの小型化による連続撮影枚数くらいのものです。これまでの初中級機ではペンタミラーだったのが私にとっては最大の障害になっていたのですが、K-70ではしっかりペンタプリズムになっています。液晶パネルはバリアングルになりましたし、連写性能、ファインダー倍率、動画撮影サイズなど、上記の高感度性能以外もいろいろ良くなっていて、まったく問題は感じません。

また、本機には無線LANも付いていて、ボタンを長押しするだけで有効になり、iOSとAndroidのアプリで画像を取り込んだりリモート撮影の操作をしたりできるようになっています。ただ、あまりアプリの使い勝手が良くないのと、画像の転送には結構時間がかかるので、これまで使っていたFlashAirと比べてそれほどいいものではありません。ただ、アプリで接続している間はオートパワーオフが無効になるようなのと、大容量なSDXCカードが使えるというのはメリットと感じています。

ということで、さすがに何十万円もするようなカメラとは違いますが、価格を考えると非常に良い買い物だと思っています。まだ数十枚程度しか撮影できていないので本当の実力はわかりませんが、少なくともK-7からの買い替えで後悔することは何もないでしょう。

Pentax Optio I-10

コストパフォーマンスは抜群で満足感バッチリ。

デジタル一眼レフカメラを購入して以来、その撮像素子とレンズの大きさによる解像力や描写力の明らかな違いのせいで、つい先日までの私は写真を撮るためにコンパクトカメラを使う気になれませんでした。全く同じ状況で、同じような調子で撮った写真でもその両者で得られる画像は全く別物と言っていいほどの違いです。もちろん、テクニックのある人ならコンパクトカメラでも遜色の無い写真を取ることができるのでしょうが、そういう人が一眼レフで撮った写真はさらにその上を行くものになるか、あるいは楽に撮ることができるかなのではないでしょうか。

そんなことで、私はどこへ行くにも一眼レフのK-7を抱えていました。一眼レフの中ではコンパクトなペンタックスの製品なのでそれほど苦というわけではありませんが、付けているレンズがタムロンのA09という510gもある大口径レンズなのでそれなりにかさばります。さすがに国内の出張の時までは持って行きませんし、同行者がいるときは「いったい何をしに来たのか」と思われかねないので自重しますが、単独での海外出張の時にはカバンに忍ばせていくので荷物はズシリと重くなります。しかし、海外出張となるといろいろ目に付くものがあるもので、連れのあるときにも撮りたいものを見つけてしまい、歯がゆい思いをしてしまうことがあります。そこで「こういう時にコンパクトカメラがあったらなあ」と最近になって感じていました。

そんな時に偶然、ペンタックスのRS1000という製品が7000円弱で売られているということを知りました。このカメラはカメラの前に付けられている透明アクリルパネルと本体の間に好みのシートを挟み、着せ替えを楽しむことができるというのが売りになっていて、それも実に楽しそうです。そこで購入の直前まで行ったのですが、よくよく調べてみるとレリーズタイムラグが90msもあるということが分かりました。気持よく撮影するためには重要なポイントですから、これはいけません。

それでは他はどうなのかと見てみると、同じペンタックスのI-10のレリーズタイムラグは40msということなのでRS1000の半分以下で、大きな違いがあります。値段の方はちょっとだけ高くはなりますが、それでも一万円未満になっていてお買い得…ということでうっかり購入してしまいました。

PENTAX デジタルカメラ Optio I-10 クラシックブラック OPTIOI-10CB
メーカー:ペンタックスペンタックス (2010/02/25)ISBN/ASIN:B0035RQ9GE
Amazon.co.jp で詳細を見る

特にペンタックスでなければということはなかったのですが、やはりどうしても愛着があるのと、他のメーカーとはちょっと違うこだわりがあるような気がして、つい選んでしまいます。実際、他社のカメラの方が高機能で高性能なのは知っているのですが、数値で語れる性能だけではない何かに惹かれてしまうのです。そういう製品はなかなか多くの人に理解されるものではないでしょうから、バカ売れすることもないでしょうが、しかし着実にファンを生むのではないでしょうか。

この製品の一番の特徴はなんといってもその外観デザインです。往年のAuto 110をイメージしたレトロなデザインが可愛らしいと一時話題になったものですが、中でも限定販売されたクラシックシルバーのモデルは特に人気があるようで、販売終了となった今ではちょっとした高値になっているようです。一方、私が購入したのはクラシックブラックのモデルですが、これが一番Auto 110に近くて悪くないのではないかと思うものの、比較的不人気なようで安くなっているのでした。パールホワイトは女性に人気なようで、ブラックより若干高いようです。

カメラとしての性能は1210万画素で5.1~25.5mm、F3.5~F5.9というレンズとの組み合わせの、特に可もなく不可もなくといったところかもしれません。しかし、このシンプルで必要十分の性能がこのデザインにマッチしていていいのではないでしょうか。もちろん、HD動画の撮影や顔認識AF、各種エフェクトという今時の基本機能は備えていて、普段使いのカメラとしては不満はないでしょう。

ただ、Auto 110は110フィルムというコンパクトカメラ用のフィルムを使用したレンズ交換式一眼レフカメラという、かなりユニークなものであったのと比べると、デザイン以外は個性に欠けると言われても仕方ないかもしれません。しかしその点については、ペンタックスがAPS-Cではないセンサを使用したミラーレス機を開発中とのことですので、それがAuto 110の正統的後継機になるのではないでしょうか。まあ私としてはK-7と同じKマウントのミラーレス機にしてもらえた方がレンズが共用できて嬉しいんですけどね…

カメラが届いて、まず充電しようと思ったときに驚いたのが電池パックの小ささです。日頃K-7の大きな電池に慣れていると、単三電池よりも軽いのにこんな容量で足りてしまうのかと、びっくりしてしまいます。今のところ数十枚しか撮影していないのでどの程度の寿命なのか分かっていませんが、少なくとも2,3日の旅行なら充電器がなくても足りそうな雰囲気です。

また、今回メモリーカードは購入せずに手元にあった16GBのSDHCカードを使用することにしたのですが、これだけの容量があるとデフォルトの設定ではなんと7707枚も撮影することができるようです。普段RAWで使用していると麻痺してしまいますが、いかに贅沢な使い方をしているのかと再認識してしまいました。最初はその7707という数字が残り撮影枚数だとはすぐに分からなかったくらいです。最高画質にしても3500毎以上も撮れるので、そのまま何年も使えてしまいそうですね。

ちなみにこのI-10にはアクセサリーとしてこれまたレトロなカメラケースのO-CC102というものが発売されていて、こちらも人気のようです。ポケットに入れておくつもりだったので私は購入しませんでしたが、特に女性ならこのケースに入れて首から下げていたらやはり可愛いかもしれません。私のようなオッサンには似合わないこと請け合いですけどね。

PENTAX イメージセンサークリーニングキット

かゆいところに手が届く?

一般向けのカメラとしてはもうすっかりフィルムカメラは駆逐されてしまい、あえてフィルムカメラを購入するというのは一部のプロとマニアのほかはトイカメラのような歪みをあえて楽しむようなものだけになってしまいました。またそれに伴いデジタル一眼レフカメラも廉価な機種がいくつもあってかなり敷居は低くなったので、ある程度以上きれいな写真を撮りたいと思う人はデジタル一眼を手にするようになったのではないでしょうか。

しかしこのレンズ交換式デジタル一眼の宿命とも言えるのがCCDやCMOSという撮像素子(イメージセンサー)に付着する埃です。この埃はカメラ内部の機構の摩耗によるものもありますが、そのほとんどはレンズを交換する際に外部から入り込んでしまうもので、フィルムカメラであればフィルムは撮影後に巻き取られてしまうので埃がいつまでも残ることもなかったのですが、デジタルになると撮像素子はカメラに固定されているので埃も付着したままになってしまい新しい問題となったわけです。

撮像素子に埃が付着したからといっても、それが余程大きなものでない限りくっきりと影になったりして直ちに致命的な問題となるわけではないのですが、青空や白い壁を撮った時にぼんやりとくすむような感じで写り込んだりするようになります。私のカメラは全く掃除をしないまましばらく使っていたのですが、ついに先日何枚かの写真を見ていると青空の決まった位置が若干暗くなっているのに気付いてしまいました。

私が現像に使っているAdobe Photoshop Lightroomには簡単で強力な修正機能があり、この機能を使うと影の中心をクリックしてやるだけであっという間にきれいにその影がなくなってしまうので、最初はそうやっていちいち影を消していたのですが、さすがにいつまでもそんなことはしていられません。ブロアーで吹き飛ばすことができればそれで済むことではあるのですが、下手をすると余計に盛大にゴミが付く羽目になるということなので迂闊なことはできず、結局この目的のために作られた専用品を購入することにしました。

PENTAX イメージセンサークリーニングキットO-ICK1
メーカー:ペンタックスペンタックス (-)ISBN/ASIN:B000KQGM6A
Amazon.co.jp で詳細を見る

スティックの先端のウレタンゴムに埃を吸着させ、それを専用のクリーニングシートに移し替えていくことで掃除するというもので、実際にペンタックスのサービス部門でも使用しているということなのでその性能は折紙付きと言えるかもしれません。まあ実際手にしてみると大した作りのものでもないのですが、撮像素子といえばデジタルカメラがカメラであるためのキモの部品ですから、雑な扱いで傷を付けたりすると致命的なだけに「専用品」の安心感は4000円という定価も見合うかもしれません。また使い勝手はよく考えられていますし、日英14ページずつもある説明書で使い方は丁寧に解説されてますので、初めての人でも安心して使うことができるのではないでしょうか。

早速私も気になっていた埃を取ってみましたが、いとも簡単に取り除くことができ、これでまた影のない写真を撮ることができるかと思うといい買い物だったと言い切ることができます。最初は撮像素子に触れるなんて、とビクビクしてしまいますが、撮像素子よりもフォーカシングスクリーンの方が余程傷付きやすいということなので、慎重かつ大胆に挑むのが良いようです。クリーニングシートがなくなったらキットごと買い直せ、とのことなのですが、シートはまだまだ沢山ありますので、今後しばらく買い直すことは考えなくて済みそうです。

ということでこの正月はきれいになった撮像素子で写真を撮ることができることになり良かったです。やはり正月は「一点の曇りもない青空」というのを撮りたいですからね。