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GUとH&M

この町で薄利多売が続くかどうか。

ちょうど今から1年前のゴールデンウィークに、私の地元駅ビル内にGUがオープンしました。GUといえばユニクロを運営するファーストリテイリングの廉価ブランドですが、そもそも「高品質なのに低価格」を売りにしているはずのユニクロよりも安い、ということは品質が犠牲になるのは避けられないだろうというのが自然な発想でしょう。そのため、これまで私は何度か店を覗いてみることはあったものの、実際に何かを買ってみるということがありませんでした。

しかしつい先日、GUで売り始めたスター・ウォーズコラボTシャツに良さそうなものがいくつもあるというのを知ったので、790円のTシャツなら何回か着てすぐヨレヨレになったとしても諦めが付くだろう、と買いに行ってみました。店頭で触れてみた感じでもユニクロのものより生地が薄いのはわかりましたが、縫製が雑というようなことはありませんでしたし、とにかく大事なのはスター・ウォーズのプリントです。ユニクロのスター・ウォーズコラボTシャツは、アメリカにいる間に着ていて見知らぬ人に褒められることが何度もあったので、まったく侮れません。ちなみにコラボTシャツはすぐに着てしまうのではなく、何年か寝かせてみんなが忘れた頃に着るという「熟成」がポイントです。

それはそれとして、問題はこの時レジに行く途中でつい手に取ってしまったビッグポロなるものです。クーポンを使うと990になるというだけで購入してしまい、店頭でろくに確認せずに買ったのが悪いのですが、そもそも黒無地のポロシャツなんてどれでも同じだと思っていたのが大間違いでした。よくよく考えると胸ポケットが付いている時点でダサいのですが、不思議な事に着てみた瞬間から「オジサンっぽい」のが鏡を見なくてもわかりました。もちろん、私は年齢的にはオジサンですが、それとは別の話です。妻も洗濯したものを畳んでいるだけでももう着てほしくないと思ったそうで、先程は一体どこからこのダサさが漂ってくるのか夫婦で議論してしまいました。微妙なバランスの違いでこうも印象が違うものか、と服飾デザイナーの仕事の難しさを再認識した一軒です。

ところで、今年の3月には同じ駅ビルの中にH&Mまでできてしまいました。H&Mといえば2008年に銀座に進出してきたスウェーデンの廉価ファッションブランドですが、こんな地方都市にまで進出してくるとは思ってもいませんでした。良く言えばベーシックで飽きのこない、悪く言えば地味で没個性なデザインのユニクロに対し、有名デザイナーを起用したりしていますし、そもそも海外のものなので日本では新鮮さがあります。アメリカではどこのショッピングモールにも入っているような感じであちこちにありましたが、アメリカで見ると良さがわからず店内に立ち入ることすら一度もなかったと思います。

やはりオープン当初は行列ができたそうなのですが、ゴールデンウィーク中とはいえそろそろ落ち着いているだろうと思って行ってみました。そこで購入したのがヤシの木柄のポロシャツとデザインTシャツの2点、合計2798円でした。本当は他にもっといい柄のTシャツがあったですが、店頭にはサイズが小さいものしかなくて残念でした。値段が値段なのでそんなにオシャレというものではありませんが、さすがに上記GUのビッグポロのようなことはないでしょうから、普段着には十分ではないでしょうか。私にはそれを着て電車に乗れるかどうかという一つのボーダーラインがあるのですが、とりあえずそのラインはクリアできると思います。件のビッグポロはそれ以前の問題なので、申し訳ありませんが恐らくこれ以上着ずに車磨き用にでもなるのではないでしょうか。まあそれにしても、安いですよね。もともと衣類は原価率が低いので、それを下げても回転が良ければ儲かるのでしょうか。

ちなみにH&Mのレシート、どちらも「ファンシージャージー」となっているのですが、これは一体何なのでしょうか。「ファンシージャージー」で検索するとH&Mがたくさん出てくるのですが、そうでないものもあって、それもどう見てもジャージではないのに「ファンシージャージー」と明記してあって…ファッション業界の専門用語なのでしょうか。ちょっと検索してもわからないのでとても気になりますが、それほど気にしている人もいないようなのが非常に不気味です。

Starbucks Card

残るは鳥取県のみだそうですが…

一時はシアトル系コーヒーなんていう名前も付いてもてはやされていたコーヒーチェーン業界もだいぶ再編が進んで来たように思います。しかしやはり何と言っても強いのはStarbucksで、特にニューヨークやシカゴなどの大都市では同じブロックに複数の店舗があったりもするほどの勢力を誇り、日本のコンビニよりも密度が高いのではないかと思われます。それらの大都市に比べるとまだ田舎のミシガンではそこまで高い密度ではないものの、一番の権勢を誇っているのは間違いありません。

しかし一方、ミシガンにはミシガン発祥のBiggby Coffeeというチェーン店もあり、こちらではポイントカードを作ると13杯につき1杯ずつドリンクが無料になるという特典があります。4人家族で利用すると3回ちょっとで1杯無料になってしまうので非常にお得感があり、夏場の暑い時期などはこちらを利用していました。

また、ミネソタ発祥のCaribou Coffeeという全米第2位のチェーン店もありますが、こちらではコーヒー以外のドリンクに子供好みのものがあり、また私の好みのコーヒー豆を置いているということもあり、利用することがありました。結局のところ、私が頼むのは大抵アイスコーヒーなので、どこのチェーン店に行ってもそれなりのものを飲むことができるので問題ないわけです。

ところで、日本のスターバックスにはスターバックスカードというものがありますが、このカードにはキャッシュレスで決済ができるということ以外にこれと言った特典がなく、私もカードは持っていたものの、あまり利用する気になれませんでした。ポイントが貯まるわけでもなく、事前にチャージしておいて使うということに大したメリットが見出せなかったわけです。

一方、アメリカのStarbucks Cardはちょっと違います。カード自体はもちろんStarbucksの店舗でも購入できるのですが、アメリカではギフトカードが非常に普及しているので、様々な種類のギフトカードがスーパーなどでたくさん売られており、Starbucksのカードもそれらの中からでも購入することができます。そうして購入したカードをウェブで登録すると複数のカードのポイントを管理したり、オンラインでチャージできるというのは日本のものと同様です。しかしアメリカではさらにStarbucks Rewardというシステムにより、いくつかの特典を受けることができるところが違います。

まずこのシステムではステージが3つに別れており、最初はWelcomeというステージから始まりますが、このステージでの特典は誕生日が近づくと1杯のドリンクが無料になるということのみです。次のステージGreenには5回の来店で上がることができ、その時1杯のドリンクが無料になります。このステージでは誕生日の特典に加え、ドリップコーヒー、アイスコーヒー、紅茶のお代わりが無料になり、これは普段アイスコーヒーをよく飲む私には非常に嬉しい特典です。このステージに上がって以来、私は毎回お代わりしているような気がします。なお、日本のスターバックスでは1回のお代わりが100円になるサービスがありますが、アメリカではあまり大っぴらにはなっていない様ながら、実は50セントでお代わりができるようです。

さらに上のGoldというステージに上がるのはややハードルが高くなり、12ヶ月以内に30回利用する必要があります。そうすると、12回に1杯のドリンクが無料になり、Gold会員専用のゴールドカードが送られてきて、スペシャルオファーを受けることができるようになるそうです。12回に1杯というのは13杯に1杯というBiggbyに比べるとだいぶ割りが悪いですし、ゴールドカードもちょっと珍しいだけなので、あえて目指すほどのものでもないかもしれません。しかし、アイスコーヒーのお代わりを目当てに今のペースで利用していると、数ヶ月後には達成してしまいそうな気もします。

ということで、他のチェーンに比べると勝者の余裕なのかそれほどお得なものでもありませんが、日本のカードに比べると利用のモチベーションはかなり高まっているのではないかと思います。チャージもiPhoneアプリなどで非常に簡単に行えますし、そもそもカードを渡さずにアプリを使って決済している人の姿もよく見かけ、多くの人に普及しているような気がします。日本の場合は運営が本体ではないのでいろいろ違ってしまうのは仕方ないのですが、もうちょっと頑張ってもいいかなという気はしますね。

Frankenmuth

ドイツといって最初に思いつくものは…ソーセージ?

こちらミシガンには日本人学校がありません。実はあまり知られていないことですが、広大なアメリカにはたくさんの日本人が住んでいるにも関わらず、全日制の日本人学校はニューヨーク、ニュージャージー、そしてシカゴの3か所にしかありません。おそらく、移民の国であり外国人児童生徒への現地のサポートが手厚いこと、せっかくアメリカに来たのだから現地校で英語を学ばせたいという親が多いこと、公共交通機関が充実しておらず通学の手段が限られていること、などなど様々な理由で成立しないのでしょう。その代わり、土曜日に日本語で日本の学習指導要領に沿って補習授業を受けることのできるいわゆる補習校は各地に存在し、私の子供たちも毎週土曜日に嫌々ながら通っています。

補習校は我が家からおよそ25マイル、40kmほど離れているので、朝夕の送り迎えが必要です。これだけ離れていると送ったあとそのまま家に帰るのももったいないので、妻と二人で買い物に行ったりして時間を潰しているのですが、昨日は1時間ほど北に行ったところにあるFrankenmuthという町に行ってきました。この町はドイツからの移民が作ったところで、街の中心部はちょっとしたドイツ村のような雰囲気になっています。

私自身はここに行くのは3回目で、1回目はこちらに来て間もない1月にZehnder’s Snowfestという雪祭りがあったので、雪像を見てきたのでした。この日はちょうど大雪が降ったので、道路にも雪が積もって真っ白になってしまい、納車されたばかりの新車でおっかなびっくり運転していったことばかりが印象に残っていますが、イベント自体もさっぽろ雪まつりほどではないものの個性的な雪像が沢山並んでいて興味深いものでした。

2回目に行ったのはちょうど1ヶ月前に実家の両親が遊びに来ていたので連れて行ったのですが、この時の目玉は「世界最大のクリスマスストア」を謳うBronner’s Christmas Wonderlandでした。ドイツのローテンブルクにも有名なKäthe Wohlfahrtというクリスマスストアがあり、子供の頃ここにも家族で行ったことがありましたが、このBronner’sの広大さはその比ではありません。建物の大きさは7.35エーカー(約9000坪)といいますから、東京ドームの半分よりも広い面積になりますが、そこにクリスマスツリーのオーナメントを中心にクリスマス関係の品々がぎっしり詰まっています。この日は平日だったこともあり店内は閑散としていましたが、その代わりに落ち着いて見ることができたので両親も満足したようです。そのあとはダウンタウンでウィンドウショッピングのあとThe Bavarian Innというホテル兼レストランでドイツ料理を食べて帰って来ました。

そして3回目の昨日は妻にBronner’sを見せるつもりで行ったのですが、クリスマスが近づいてきた土曜日ということで、駐車場はミシガン州のみならずオハイオ、インディアナ、イリノイなど近隣各州とカナダ・オンタリオ州のナンバーの車でいっぱい、観光バスも何台も訪れていました。もちろん店内も客でごった返していて、前回とは大違いで活気に満ちていました。実際この店にはそれだけの価値があるような気がします。ここでしか手に入らない物というのは特にないのでしょうが、ここに行けば大抵のものがある、というのは凄いことです。これだけ徹底すれば沢山の人を招き寄せることができるのだということですね。また、店内では無料でオーナメントに名前などをカリグラフィで入れてくれるサービスなどもあり、前回は誰も並んでいなかったこのコーナーにも長い列ができて盛り上がっていました。

そしてこの店に州内外から沢山の客が集まるということは、はるばるやって来てこの店だけで帰ってしまうということはありませんから、周辺の商店にもいくらかの金を落としてくことになり、町の経済に対しても計り知れない貢献をしていることでしょう。片田舎の小さな町ですから、この店がなければわざわざ訪れる人も僅かではないでしょうか。ちなみに9月にはOktoberfestも行われていますが、アルコールのダメな私は残念ながら無関心です。それでもきっとこのBronner’sのお陰でまた訪れてしまうことでしょう。何事も極めることに価値があるということを教えてくれました。