給油ノズル慌てて飛びつくようなものでもなかろうと思うのですが。

いわゆる暫定税率の期限切れでガソリンの価格が一気に20円以上も安くなった今月初めにはガソリンスタンドの前に朝から行列ができたという話ですが、半月近くも経った今ではさすがに落ち着いて、店頭の価格表示以外は今まで通りとなっています。

一時的に安くなったガソリン価格も今月末頃にはまた元に戻ってしまうのではないかという話もあり、どうせ給油するならばそれまでの安い間に入れておいた方が得というのはよくわかるのですが、安いからといって無駄にドライブに出掛けたり、ちょっと減る度に満タンを維持して結果的にガソリンを運搬していることになって燃費が悪くなるのでは全く意味がありません。そういうわけで私はこれまで150円以上した高価なガソリンを使っていたのですが、とうとう今日になってEmptyのランプが点いたので給油することにしました。

自宅の近所にあってよく利用していたセルフのスタンドが先月いっぱいで閉店してしまったので、別のところを探さなければいけなかったのですが、近くにあるのは132円という表示のフルサービスのスタンドが多く、やはりちょっと高めです。余計なガソリンを使って1円2円の違いのためにちょっと遠いスタンドに行くというのは本末転倒だと思うのですが、ちょっとだけ足を伸ばしてたまに利用していたセルフのスタンドに行ってみると125円という表示で、これならばと納得することができます。

それでもEmptyランプ点灯状態からの給油なので47リッター以上も入ってしまい、6000円近くにもなってしまったのですが、ここで一つラッキーな出来事が…給油を終えると給油機の画面上でスロットマシンが回り始め、まあどうせ当たることはないだろうと思って目を離していたのですが、ふと目をやるとどうやらマークが揃っているようです。当たったのは4等ということだったので一体何がもらえるのだろうかと思ったら、給油したガソリンのリッター単価を1円引き、ということで124円で給油することができました。金額としては僅か47円だけのことですが、気分はいいですよね。また、果たして1等だったらひょっとしてタダになったりするのだろうか…などと考えてしまいますが、クジ運が良くはない私にそんなものが当たるとはとても思えません。

ところで、「CO2排出量削減のためにもあえてガソリンの価格は高くしておいた方がいい」などという主張もあるようですが、それならそれで例えば環境対策のために使われるというようなちゃんとした名目を持った目的税を改めて創設するべきで、「道路特定財源の一般財源化」などというようなものではいけないでしょう。大義名分をはっきりさせれば国民もある程度理解を示すのではないでしょうか。

またマスコミも過剰な道路特定財源で地方に無駄な道路が造られているとか、一般道という名目で造っておいて完成後に高速道路に格上げされる「抜け道高速」があるといって批判していますが、先日辛い思いをした私は地方にはまだまだ整備の必要な道路があることを思い知らされましたので、こうでもしないと整備が進まない地方の事情というのもあるのではないかと考えをやや改めました。紀伊半島も南半周にはろくな道路がありませんからね…山陰や四国も同様で、利用する車が多くないからといって「無駄」と切り捨ててしまうというのもまた違うのではないかと思います。実際は不便だからこそ人がどんどん減っていく負のスパイラルに陥っているのではないでしょうか。