AVG Anti-Virusタダより高いものは…?

今時のPCでOSの次になくてはならないソフトウェアといえばアンチウィルスソフトウェアです。元々はいわゆるコンピュータウィルスを検出し、可能であればそれを無害化するというようなものでしたが、最近のものは送受信したメールにウィルスが混入していないかどうか検査したり、スパイウェアを検出したり、訪問したウェブサイトがフィッシングサイトなど害のあるサイトではないか判定してブロックするなど、PCをインターネットに接続して利用する上での総合的なセキュリティのために欠かせないものとなってきました。

しかし、世の中に他人のPCに危害を加えて喜んでいたり、利益を上げたりしている不届きな輩がいるために必要とはなっているものの、ユーザ自身のためには全く不要で無駄でしかない処理のために何千円という額を投資するのはバカバカしく感じてしまうものです。かといって「私は怪しいファイルは開かないから大丈夫」などと言い切ってしまう人が実は一番危険で、試しに検査してみるとマルウェアがうようよなんていうこともあるようです。

ということでできれば無料で利用できるものはないかということになると、オープンソースで開発されているClamAVというものがあります。しかし、やはりオープンソースのものにありがちなことにどうしても敷居が高く感じられ、誰にでもお勧めできるものではありません。ちゃんと動作しているのかどうかがわかりにくいものだけに、いい加減な設定で安心していたら実は全く無意味になっていた、などということでは困ります。

となるとプロプライエタリなものでも、ということで私が何年も前から利用しているのがAVG Anti-Virusというもののフリー版です。有料版との違いはサーバ系OSにはインストールできない、家庭での利用に限定、サポートがない、などということになっているのですが、基本的なアンチウィルスの機能自体には差がないようです。

インストールも簡単で、ダウンロードしてきたインストーラを実行するだけなのですが、残念なのはインストーラの前半あたりまでは日本語で表示されるものの、後半以降、インストール後の本体も含め、メッセージが英語になってしまうことです。これも敷居が高いと感じられることにもなってしまいそうで、私自身も誰にでも勧めてはいないのですが、何しろ日々のアップデートも含め無償で提供されているものなので大きなことは言えません。

これまでのところでは「おかげで助かった!」という状況には遭遇していませんが、たまにスパムメールに添付されてきたファイルが引っ掛かったりするのは見ているので、それなりに動作はしているようです。そこそこ注意深い人には十分な捕捉性能と言えるのではないでしょうか。ただ、CPU負荷やディスクアクセスへの影響といった平常時の性能については他のものと比較したことがないのでよくわかりませんが、少なくとも有名製品に比べて著しく劣っているということはないかと思います。

ということで万人向けではないかもしれませんが、最新版8.0が公開されたということでご紹介しました。