Detroit Zoo私の方が楽しんでいた?

紅葉していた木々の葉もだいぶ散ってしまい、10月下旬を迎えて既に冬の入口にたどり着いてしまったようなミシガンですが、昨日は非常に良い陽気で暖かい日差しの気持ちいい日曜日でした。こんな日に家でダラダラしていてはもったいない、とふと思い立って動物園に行こうか、と次男に持ちかけ二人でDetroit Zooへ行ってきました。一応長男にも声は掛けてみてもあっさり断られましたが、中学生男子が親と一緒に動物園、というのはあまり見られる光景ではないので仕方ありません。

この動物園は我が家から車で45分ほどのところ、デトロイトのダウンタウンの北側にありますが、州間高速道路696号線ランプのすぐそばにありますので、アクセスはとても良い所です。やはり日曜日とはいってもこの季節にはあまり賑わっているとは言えないようで、駐車場もすぐに停めることができましたし、入り口でも並ぶこと無く料金を支払って入ることができました。料金は大人$14、14歳までの子供$9、駐車料金が一日$5となっていますが、駐車料金は駐車場のゲートで支払うわけではなく、入園時に「車を停めたか?」と聞かれてYesなら$5上乗せというユルさが良い感じです。

アメリカで動物園を見るのは初めてだったので日本とはどんな違いがあるのかと楽しみにしていたのですが、まずびっくりしたのはコンドルの展示です。日本的な常識で言えば猛禽類なんて頑丈な檻のような小屋に入れられているのが普通ですが、ここではなんと屋根がなく、観客とは手すりのみで隔てられたところにいるのです。全く飛び立つ様子などもありませんでしたが、それだけ飼い馴らされてしまっているということなのでしょうか。人を襲ってくる危険がないのか心配してしまいますが、訴訟の国なのできっと何か対策されているのでしょう。他にトラやレッサーパンダのような動物が屋根のないオープンな展示になっていたのも驚きです。
ハロウィン仕様
思いの外楽しかったのは爬虫類館です。ちょうどもうすぐハロウィンという時期だったため、園内そこら中にカボチャやお化けのディスプレイがあったのですが、特に爬虫類館は凝っていて、爬虫類の入っている水槽の一つ一つにホラーな仕掛けが施されていました。例えばワニの水槽には写真のように食いちぎられたような手足が入っていたり、他の水槽では水の中からゾンビが頭をのぞかせていたり白骨死体が入っていたり、とそちらの方にばかり目が行ってしまう始末です。
戯れるグリズリー
次男が最も楽しみにしていて、実際喜んでいたのはグリズリーです。なかなか日本の動物園ではお目にかかることがないような気がしますが、逆にアメリカでは野生に存在し、人間の命を脅かす存在でもあるはずです。この動物園の一番奥の中央を陣取っていたのはそれだけ馴染みのある存在だからでしょうか。2頭のクマがじゃれあっている様子を間近で見ることができましたが、そうやって見ていると可愛らしいクマもこちらに向かってきたらそれは恐ろしいのでしょうね。

ということで、上野動物園ほどの規模ではないもののほぼ一通りの動物が揃った立派な動物園ですが、ゾウやカバ、パンダはいません。また種類もそれほど多いとはいえないでしょう。しかし、この動物園では鉄格子で囲まれたような檻は使われておらず、おかげでかなり自然に観察することができるような気がします。動物たちにとってもストレスが違うのではないでしょうか。土地の限られた日本ではなかなか余裕のある空間を確保することは難しいのかもしれませんが、見習うべきところはあるのではないかと感じました。