Star Trek BeyondLLAP50!

今でもアメリカでは熱烈なファンがたくさんいるStar Trekですが、いわゆるTOS、日本では「宇宙大作戦」として放送された最初のテレビドラマシリーズが始まったのが1966年ということで、今年でちょうど50年になるそうです。50周年なら盛大に祝っても良さそうな気もしますが、どこかでイベントなどは行われているのでしょうか。ウェブサイトでは記念の動画が公開されたりはしているようですが、私が知らないだけでしょうか。

そういう記念の年である今年、劇場版としては13作目となる「スター・トレック BEYOND」が日本でもいよいよ公開されましたが、この作品は珍しく前売り券をムビチケで買い、公開初日の昨日さっそく観に行ってきました。アメリカではすでに7月から公開されていたので待ち遠しかったですね。

この作品の全米公開直前の今年6月、Pavel Chekov役で出演しているAnton Yelchinが自宅前で亡くなっているのが見つかるという不幸がありました。27歳というのはあまりに若すぎる死ですが、このシリーズでもとてもいい味を出していて、私も好きなキャラクターの一人だったのに大変残念なことです。しかしこれを受けて、公開を間近に控えているにも関わらずAntonの出演シーンを増やしたり、追悼するようなシーンの追加撮影を行ったりしたという噂もあり、実際Antonの出番がやけに多いような印象がありました。しかしそれは不自然なほどではなく、本当だとしたら素晴らしいことです。

J. J. Abramsが監督した2009年の「スター・トレック」以降の現代的でダイナミックな映像は監督が「ワイルド・スピード」シリーズJustin Linに交代したこの作品でも健在で、最後まで息つく間もない非常に面白い映画になっていると思います。しかしまた相変わらずなのが異星人の造形表現です。ほとんどの異星人が地球人と同じように頭と胴体と四肢を持つ人間型、ヒューマノイドであるというのはもともと同じ種であるという設定なのでいいのですが、逆に頭に凹凸が付いていたり肌に模様があったりという違いがある方が必然性が理解できず違和感が拭えないのです。Star Warsに登場する宇宙人は地球人と見分けがつかないか、あるいはもっと大胆に違う事が多いのでそのような感じはないのですが、Star Trekでは昔から変わりませんね。まあこれがStar Trekということであえて変えないのかもしれません。

なお、初代SpockであるLeonard Nimoyが昨年亡くなってしまったというのもStar Trek界隈では大きなニュースでしたが、本作はLeonardにも捧げられており、作品の中にも大変印象的なシーンが挿入されています。またもちろん、エンドクレジットにはLeonardとAntonへの献辞があります。Antonの事故は思いもよらない事でしたが、さすがにシリーズも50年ともなるとこういうことも増えてきてしまうのでしょうね。