造里: 活鮮盛合せ あしらい一式めったにできない贅沢、でもまた来たい。

唐突ですが、私と妻が結婚したのは今からちょうど20年前、1997年のことです。月については新婚旅行でイギリスへ行くと決めていたので、現地の気候が最も良い6月にしたので20周年の日はまだちょっと先なのですが、20周年といえば磁器婚式…ということは知らなくても区切りの年であることは誰にでもわかるでしょう。去年までの例年は当日家族で簡単な外食をするくらいで済ませてきましたが、さすがに20年というのはなかなかのものだと思うので、今年はちょっとこれをネタに色々やりたいなと思っています。

まずはその第一弾ということで、次男が修学旅行に行っている間に長男に留守番を任せ、神戸は六甲山の尾根付近にあるオーシャンテラスあじさいという宿に夫婦で一泊してきました。六甲山なんて我が家から1時間そこそこで着いてしまうところなので普通なら泊りがけで行くようなところではないのですが、そこにわざわざ泊まってしまうということ自体がそもそも贅沢です。そしてもう一つ贅沢なのは、なんとこのホテルにはたった5室しか客室がないということ。ホテルというのはたいてい規模の論理で儲けを出すものかと思っていますが、そこをあえて客数を限定して顔の見えるきめ細やかな接客で迎えるという、これも大変な贅沢ではないでしょうか。したがって、宿泊にはそれなりの料金が必要になりますが、評判を見る限りとても満足度が高いようなので意を決して予約してみたのでした。
屋上テラスから見る神戸100万ドルの夜景
2週間ほど前になってから予約したために空いていたのは定員4人の部屋だけだったので、さすがに広々としていましたが、畳の居間と板の間の寝室は床暖房が効いていて、麓より気温が5度以上低くひんやりした山上でも快適でした。また普段はどこかに泊まってテレビを見ることなどほとんどないのに、自宅よりも大きな50インチ程度のテレビが備えられていたのでなんとなくスイッチを入れてしまいました。

私たち夫婦にとって旅行の第一の楽しみは何といっても食事です。このホテルでは食べきれないほどの豪華な食事が出ると聞いていたので間食も控えて臨んだのですが、この日は瀬戸内海で捕れた金目鯛を中心にした山海の幸十品の和会席で、完食はしたもののまさしく腹がはちきれんばかりでした。最も盛り上がったのは1枚目の写真のお造りで、2人でこれだけの量の刺し身を食べるなんてなかなかないことですから、この時点ですでに腹八分目は過ぎてしまったように思います。しかし一品一品どれもとても美味しくて残すこともできず、デザートのフルーツは部屋に持ち帰って落ち着いてからとさせてもらうほどでした。

浴室には大きな窓が2面に付いていて、体を流しながら神戸の夜景を眺めることができます。ただ一つ残念なのが温泉ではないことですが、その代わり屋上にはジャクジーが備え付けられていて、こちらは夜空の下で夜景を楽しみながらゆったりすることができます。ただ、気温がまだ低く湯冷めしそうだったので、私たちはジャクジーを利用せず、その隣りにある展望台から夜景を楽しむだけにしました。
朝食
翌朝目覚めると、この日も天気が良く清々しい青空だったのですが、あれほどいっぱいだったお腹も空っぽになってしまうのだから不思議なものです。そして臨んだ朝食は、やはりとても美味しく、そして量もたっぷりでした。出来たてふわふわの出し巻きや炭火で温められた湯豆腐、とても美味しかった蓮根まんじゅうなどなど、朝食にも関わらず12品、大満足です。小鉢でちょこちょこと多彩な料理を目と舌とで楽しむことができるというのが日本の料理の良さだな、と改めて実感しました。

ということで朝食後にもまた休憩が必要となってしまったのでチェックアウト時間ギリギリ、11時のアラームを聞きながら部屋のドアを開け、玄関前で記念写真を撮っていただき、大変気持ちよく過ごした夢のような時間でした。これからも何かの折に利用したいと思えるとても素敵な宿でしたので、皆さんも機会があればぜひご利用いただければと思います。なお、今回の夕食と朝食の写真はFlickrのアルバムにしましたのでご興味があればどうぞご覧ください。