なぜこんなに安くできるのか…
先日、Amazonで年に一度のプライムデーが開催されました。様々なセール対象製品をAmazonプライム会員限定の特別価格で、数量限定で購入できるというものですが、ものによって本当にお買い得なものと、単なる在庫処分にしか見えないものとがあるので、それを見極める目が必要です。したがって、私はあまりこれに食いつくことなく、もともと欲しいと思っていたものが安くなれば購入するというスタンスで接してきました。プライムデーに限らず、掘り出し物を見つけるというのは難しいものです。
しかし今回は、次のプライムデーで購入しようと待っていたものがあり、それがKindle Fire HD 8というAmazonブランドの8インチタブレットです。もともと通常価格もメモリ16GBのモデルで8980円と非常に安いのですが、これがプライムデーでは5480円というにわかに信じがたい価格になります。32GBのモデルもあり、その価格差はわずか2000円ですが、ベース価格が低いだけに割合としては30%以上もの差になり、またmicroSDカードを使用して補うことができるので、私は16GBモデルと一緒に64GBのmicroSDカードを購入することにしました。
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Kindle Fireシリーズタブレットはこの8インチモデルの他に7インチと10インチがあり計3種類のラインアップとなっていますが、価格、解像度、CPU性能、重量でそれぞれ得失があり、最もバランスが良くコストパフォーマンスが高いのが8インチと判断して選択しました。解像度は1280×800ピクセルで動画では720pまでの表示となり、10インチのFull HD対応には劣りますが、この大きさであればDVD同等の解像度が得られれば十分と判断しました。
届いた製品をいじってみると、とても5000円そこそこの製品とは思えません。ユーザーインターフェースにもたつきがあったりするのではないかと心配していましたが、さすがにうまく最適化されているようで特に気になることはありません。ただ、iOSと比較すると若干シンプルな表現となっているようで、CPUに負担をかけないようになっているのでしょう。しかしイライラさせられることもなく、機能的な面では全く支障はありません。
液晶についてはiPhoneやiPadと比較すると明らかに発色の鮮やかさに欠けます。写真や同じアプリを表示したときに受ける印象が明確に異なりますので、やはり価格の違いが現れていることになりますが、価格比ほどの違いがあるわけではなく、もちろん見づらいというほどのことはありません。私はこのFire HDを主に移動中の動画視聴用に使おうと思っていましたが、そういう使い方で不満を感じるほどのことはないでしょう。なお、フロントとリアにそれぞれカメラも付いていますが、これらは使う気もないのでまだ試してもいませんし、おそらくそのまま使ってみることもないでしょう。
このFireには標準ではAmazonのストアから以外はアプリを入れられませんが、中身は正真正銘のAndroidタブレットなので、ゴニョゴニョとGoogle Play Store関連アプリを入れてしまうと普通のAndroidタブレットと同様に使うことができるようになります。ウェブで検索すれば簡単にその方法はわかりますので、おそらくそうして使っている人も少なくないでしょうが、Amazonもそこには目をつぶってくれているのでしょう。このタブレット自体ではおそらく利益が出ておらず、販売するコンテンツで収益を上げる形になっているのでしょうが、数を捌いてその基盤を広げることを重視しているのでしょう。
ということで、このタブレットでiPadと同じ体験を得ることはできないと思いますが、コストパフォーマンスとしては比べようもないものになっています。多少雑に扱って仮に壊れたとしてもそれほど惜しくない価格設定で、キッズカバーというものもありますし、小さい子供に与えるのにも良いのでしょう。といっても私自身は早くから子供にこういったデバイスに日常的に触れさせることには反対ですが。