桜島は姫路市民にとっての白鷺城のようなものなのでしょう。
噴煙を上げる桜島

台風25号はなんとか日本海側に逸れて沖縄、九州以外では気温がかなり上がっているくらいで特に被害はないと思いますが、地震や台風、豪雨など今年は日本中が自然災害に見舞われる大変な年となっています。これだけ連続するようなことがこれまでにあったような記憶はありませんが、一体どうなっているのでしょうか。台風21号「チェービー」も大きな被害をもたらした台風で、死者13名、負傷者912名という人的被害もさることながら、高潮により関西国際空港の滑走路やターミナルビルが浸水し、連絡橋にタンカーが衝突して損傷するなど物的被害も甚大なものでした。

この台風が上陸する本当に直前の9月2日から2日間、私達はよりにもよって飛行機で鹿児島へ行っていました。先日の長崎日帰りツアーと同じくZさんとI君と、神戸空港からスカイマークの直行便に乗って鹿児島空港へ降り立ち、ワンズレンタカーの激安レンタカーを借りてのいつもどおりの弾丸ツアーですが、いつもと違うのは宿泊するということでした。

まずは鹿児島市の観光スポット、島津氏の別邸があった仙巌園を訪れました。私は昨年ブラタモリ紹介されていたので知っていたくらいですが、NHK大河ドラマ西郷どんの舞台となっているので鹿児島の街自体が人気となっているようですね。まずは松風軒のランチで腹ごしらえをしてから園内をじっくりと見て回り、その後鹿児島市の繁華街という天文館へと向かい、鹿児島といえば、の天文館むじゃき白熊を食べて、西郷隆盛像を見てから宿へと向かいました。

天文館むじゃき 白熊

泊まったのは指宿海上ホテルという、外観はうら寂れた感じの温泉宿ですが、接客の評判が非常に高いということでした。実際、従業員はみな大きなホテルにはない暖かさを感じる接客で、とても気持ちよく過ごすことができました。また、台風が接近していたためか日曜日の宿泊だったためか宿泊客が少なかったので、スイートルームのようなかなり広い部屋に割り当ててくれたのも嬉しいポイントでした。ここではホテル内で砂蒸し風呂を楽しむことができるということで、貴重な体験をすることができました。

翌朝はまだ暗いうちに一旦ホテルを出て薩摩半島南端の長崎鼻にある薩摩長崎鼻灯台へ行き、日の出を見てきました。ここでは背後に美しい形の開聞岳を見ることもできますが、当日はやはり台風上陸の前日ということで雲が多く、水平線からの日の出は拝むことができませんでした。ホテルへ戻る前にはこの近くにあるJR最南端の駅、西大山駅にも立ち寄ってみましたが、残念ながら列車が通るのは1時間に1本以下という寂しい路線なので、My旅切手のように列車と一緒に写真に収めるというわけには行きませんでした。

ホテルに戻って朝食を食べてチェックアウトしたあとは指宿スカイラインを通って鹿児島市街へ戻り、桜島フェリーに乗って桜島へと渡りました。ここで乗ったのが1日1便のよりみちクルーズという、
まっすぐ桜島へ渡るのではなくちょっと南側に回り道をしてくれるというもので、普通は15分のところを50分乗っていられるのです。旅客運賃はわずか500円で、通常運賃が160円と非常に安いので割合としては大きいですが、車両は4m未満なら1150円と1490円の差だけなのでほとんど誤差です。これでゆっくり遊覧航行が楽しめるというのですから、時間が合えば、というより合わせてでもぜひ乗るべきだと思います。

桜島ではいくつかの展望所を回っていろいろな角度から桜島を眺めてきました。ここでは日常茶飯事なのでしょうがこの日はちょうど噴火が起こっていて、山頂付近から黒っぽい噴煙が黙々と湧き出ているのをはっきりと見ることができ、こんな活火山のすぐそばにこんなに大きな街があるというのが改めて不思議に感じられました。黒神埋没鳥居などもみるとそれはなおさらです。

そのあとは霧島神宮を見てから空港へと向かい、帰路へと就きました。しかし台風が来ているというのに飛行機で行くというのも無茶でしたが、特に問題なく帰って来れたのは幸いでした。もしもこれで足止めを食らっていたら、翌日にも戻ることはできなかったかもしれず、いったい皆にどう言い訳すればよいやら…まあ何事もなく本当に良かったですし、旅行自体大変楽しむことができました。