世界最初のCG映画「トロン」が公開されたのは今から43年も前の1982年、実はフルCGのシーンはそう長くないのですが、実写映像の場面でもネオンカラーの縁どりがされたりして、独特の世界観があっていいものです。私はこの映画の公開当時には観ることができなかったのですが、1980年代後半に高校生になってから、当時二子玉川園跡地の前にあった「二子東急」という寂れた名画座で一人で観たのを思い出します。

…というようなことは2010年公開の続編「トロン: レガシー」の時にも書いていて、同じ話を繰り返すジジイになってしまっているようですが、さらに3作目「トロン: アレス」が公開されたので早速観に行ってきました。しかも、我が町にもついにやってきたIMAXシアターでの初めての視聴です。今まで近所にはIMAXのスクリーンがなくて、一度はわざわざ箕面まで観に行ったことがありますが、ついに地元でも観られるようになるとは感慨深いものがあります。まあアメリカでは特に珍しくもなかったので、その間には何度も観てはいるのですが。

それはさておき、15年ぶりの「トロン」はどう進化しているのかとても楽しみでしたが、前作までのストーリーをしっかり引き継いでいるのは良かったです。また、この15年の間に登場した3Dプリンターが取り込まれてストーリーにも活かされているところも良いのではないでしょうか。ソフトウェアが人格を持っている、というか、ソフトウェアが人格そのものであるという設定は本シリーズならではのものですが、私はとても好きです。

また、トロンといえばライトサイクルですが、本作では現実世界を走り回ることもあって、かなりリアルなものになり、ハイテクなバイクにしか見えないものになりました。また、光跡が攻撃手段になっているというのもこれまで同様ですが、これも現実世界で鮮やかに描かれるとリアルに見えてしまうから不思議なものです。

今回はIMAXシアターで観たので音響が大音量で、これこそが醍醐味なのではないかと思ってしまったほどだったのですが、本作のサウンドトラックを手掛けているのがインダストリアル・ロックの旗手Nine Inch Nailsで、映像にマッチしたそのNINの音楽を大迫力で聴くことができたのも素晴らしかったです。前作のDaft Punkも非常に良かったのですが、今作にはNINがよく合っているような気がします。

ということで15年ぶりのトロンはやはり素晴らしかったです。実はストーリーは大したことはないのですが、退屈するということはありません。しかしとにかく映像と音響は体験する価値があると思います。