消費者庁が有識者会議の会合でダークパターンに対する規制を強化する方針を明らかにしたとのことです。
ダークパターンとはウェブサイトにおいて「何かを購入させたり署名させるなど、意図しないことをさせるウェブサイト又はアプリで用いられるトリック」とHarry Brignullが定義したのが始まりのようですが、要するに、ウェブサイトやアプリの表示や操作方法を利用して、利用者を事業者に都合のいい選択へ誘導する手法を類型化したもの、といえばいいでしょうか。消費者庁でもこれらをわかりやすくまとめた「ダークパターン事例イラスト集」(PDF)というものを公開していますので、これを見るとどういうものかがよくわかるのではないでしょうか。
これらの例を見ると、自分も騙されたことがある、あるいは危うく騙されそうになったという人もいるのではないでしょうか。私も実際に騙されたことはないと思いますが、このようなウェブサイトに出会って「これは良くないなあ」と思いながらも利用したことがあると思います。そういう人のミスにつけ込むような詐欺まがいの行為ですが、ダークパターンそのものを規制する仕組みが現在はありません。違反となる行為がより明確にされて規制されるようになれば、被害に遭う人を減らすことができるはずです。
最近ではFIFAワールドカップの配信権を獲得したDAZNの料金表示がダークパターンではないかと批判されたりもしました。これは実際には料金体系が複雑だっただけで、騙しの意図があったわけではないのではないかとも思えるのですが、その後の批判の高まりを受けて、結局DAZNは解約を受け付けることになりました。事業者側にとってもただ評判を落とすだけの、悪い結果になってしまったわけです。
他にも、解約しようとしても何度もページを遷移させられてなかなか解約できない、というようなサービスもよくありますが、これもダークパターンの一種でしょう。最終的に引き留め用の割引プランが提示されるというようなこともよく聞きます。そのようなわかりにくい解約手続きも、ユーザーにはあまり気分のいいものではありませんね。
そういえばちょっとダークパターンからは逸れますが、アメリカで酷かったのは悪名高いCATVサービスのComcastで、契約はウェブサイトで簡単にできるのに、解約時は窓口に行かなければならず、長時間かかるというものでした。ただ、私の場合は「もうアメリカから自国に帰るから」と言ったらあっさり解約できて拍子抜けしたのでした。なお、現在は一部の州や地域に限定されるようですが、ウェブサイトで契約したものはウェブサイトで解約できなければならないとか、ワンクリックで契約できるものはワンクリックで解約できなければならないというようなルールがあるようなので、改善されているのかもしれません。日本でも同様になるといいのですけどね。

