ファミレス形式のステーキ店フォルクスで、焼肉店などでハラミと呼ばれている「シンスカート」という肉を一旦カットしたものをつなぎ合わせた成形肉を使いながら、「ビーフステーキ焼肉ソースランチ」と「ひとくちビーフステーキ焼肉ソース」などとして販売していたことが「優良誤認」に該当するとして、公正取引委員会の排除命令を受けたそうです。

asahi.comでは「内臓肉と牛脂を混ぜ合わせて作った」というような表現になっており、いかにも粗悪品のような言い方になっていますが、フォルクス側はこれらについて

一部報道で「内臓肉を加工」として、原材料があたかも劣悪であるかのような印象を与えるものがございましたが、原材料には一般に「ハラミ」として焼肉店でも人気のある、牛の横隔膜にあたる筋肉部分を使用しております。

と反論していますが、「内臓肉」と「筋肉部分」ではずいぶん差があり、報道にも問題があるようです。

「成形肉」というのはスーパーなどで売られているサイコロステーキなどの同じようなものかと思いますが、「成形肉を使用」というようなただし書きなくフォルクスで売られていたら、ブロックからの肉を使用していると思ってしまっても仕方ありませんね。値段も上記「〜ランチ」で1029円、「ひとくち〜」で1554円ということですから決して格安というわけでもなく、成形肉を使っていると意識するとむしろ高いくらいではないかと感じてしまいます。

「BSEなどの影響で牛肉が品薄になり、より安くおいしいものを食べてもらうために成形肉を使った商品を開発した」ということですが、消費者の信頼を裏切るような行為だけは避けてもらわないと困りますね。実際に品質に問題はないものだとしても、今回の場合であれば一枚肉でないと知っていたら食べなかったというような人も多いはずです。フォルクス側の主張を信じれば悪意はなかったようですが、失った信頼を回復するのは大変かもしれません。

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