National Geographic

先日、新年会の日に開始時刻までちょっと間が空いたので駅ビルの書店をぶらぶらしていたのですが、ちょっと真面目に写真の基礎を勉強してみようか、という気になり写真関係のコーナーに行ってみました。すると、最近の一眼デジカメのおかげで気軽に写真が始められるようになったためか、結構たくさんの入門書が並んでいるので何冊か手に取って見てみたものの、どうもあまりに初歩的なものが多くて理論的な解説が載っているようなものはなかなかありません。

しかし、棚の上に並んでいたあるシリーズだけはちょっと違うのがすぐにわかりました。アメリカ地理学協会が発行する雑誌ナショナル ジオグラフィックで活躍するプロの写真家らが経験に基づき理論的に解説しているものですが、このシリーズが素晴らしいのは掲載されている作例の写真の美しさです。

ナショナル ジオグラフィックは世界中の美しい大自然、人々の暮し、宇宙の神秘などを美麗な写真とともに紹介している雑誌ですが、そこに掲載される写真を眺めているだけでも十分な価値があるのではないかと思われる素晴らしい写真ばかりです。それらの写真を撮影しているカメラマンらによる作例と解説なのですから、かなり説得力があります。どんなにうまい文章で説明されていたとしても肝心の作例が平凡なものでは頭で理解するだけになってしまいますが、訴求力のある優れた作例があればすんなりと吸収できるのではないでしょうか。

同シリーズには「旅行写真」「人物写真」「風景写真」など写真のタイプ別のものもありますが、まずは基本から押さえたいということで総合的に解説されているものを買うことにしました。

ナショナルジオグラフィック プロの撮り方/傑作写真はこうして生まれる
ピーター・K. ブリアン ロバート カプート Peter K. Burian Robert Caputo 小笠原 景子 勅使河原 まゆみ トランネット
日経ナショナルジオグラフィック社 (2004/10)
売り上げランキング: 5,252

早速読み進めているところですが、単に技巧的なことだけではなく、いい写真を撮るための心構えや準備、被写体との関わり方など、直接写真には見えてこなくても重要な、実際的なアドバイスが得られます。あまり本格的とは言えない私のような軽い趣味の人でも「なるほど」というようなことは数多く、真面目に取り組もうと思っている人にはそれ以上に役立つのではないかと思います。

この本を読んだからといってすぐにいい写真が撮れるというわけでもありませんが、読んでいるとすぐにでも写真を撮りたくなってきます。まあ、ナショナルジオグラフィックに掲載されるような写真は本当に世界中を飛び回って足で稼がないと撮ることはできないのでしょうが、普段撮るスナップなどでも確実にステップアップできるのではないでしょうか。もう少しでこの本を読み終えるので、次はぜひ「風景写真」を読んでみることにします。いい写真を沢山見るというのも大事ですし、雑誌ナショナルジオグラフィックの方も買ってみる気になってきましたが、その辺の書店では売られていないのでしょうか?

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