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A Good Day to Die Hard

A Good Day to Die Hard正確なストーリーはよく分からなくても。

先週公開された「ダイ・ハード」シリーズ最新作「ダイ・ハード ラスト・デイ」ですが、映画レビューサイトRotten TomatoesTomatometerは16%と非常に低評価です。前作「ダイ・ハード4.0」は81%と非常に高く評価されていたので、その反動で高い期待に応えることができなかったということがあるのかもしれません。しかし腐っても鯛、高額予算がかかった大人気シリーズの最新作ですから、どんな駄作であったとしてもそれなりに楽しめるものにはなっているだろうと期待して、またRotten Tomatoesの評価は極端なところがあるのでそのせいだろうと思うことにして、最初から観るつもりでいました。

しかしふと「アクション映画ならちょっと英語が聴けるようになってきた長男にも楽しめるのではないか」と気付き、一緒に行ったらどうかと思い、さらに「子供は父親と二人で行くよりも仲のいい友達と一緒に観た方が楽しいのではないか」と思い、結局現地校で仲良しの日本人の同級生3人も連れて、5人で映画館に向かうことにしました。私もそんな人数で映画を観るなんて久しく無いことだったので、ちょっと楽しみでした。

この作品はIMAXと通常版を並行して上映していたのですが、私は「IMAXを選べる限りIMAXで観る」と決めているので今回ももちろんIMAX版で観ることにしました。しかし、午前のマチネーだと$5程度と非常に安いこちらの映画も、夜は$10とそれなりの価格になり、IMAXだとさらに上がって$14となってしまい、日本で観るのと大きく違わなくなってしまいました。特に中学生は大人料金になってしまうので、日本の学生料金で通常版を観るよりも高いということになってしまいますが、まあIMAX体験を差額で買うのだと思ってもらえばそんなに高いものでもないでしょう。

いつも観に行く劇場では通常版は自由席なのですが、IMAX版は指定席です。しかし今回は座席指定に失敗して、ガラガラの劇場なのにわざわざスクリーンに向かって左端の席を選んでしまいました。そんなに混んでいるはずもないのに、空席と表示された部分がすでに埋まっている席なのだとなぜか勘違いして選択の余地がないのだと思ってしまったのですが、どうして最初にそんな端の変な席を薦めてくるのかまったく訳がわかりません。まあアメリカでも二流のサービスだとこんな物ということでしょうか。しかし、空いている席はいくらでもあるので後から移動してもまったく問題無さそうでしたが、予告が始まってみると斜めから見ることになっても特に違和感がなかったので、面倒だったので移動するのはやめてしまいました。

さて、作品の方はBruce Willis演じるJohn McClaneが災難を招き寄せ巻き込まれて派手な戦闘を繰り広げるというおなじみのものですが、今回は初めて舞台をアメリカ国外、ロシアに移しています。しかし、アメリカ国内でもあれだけ派手に暴れまわれば大きな問題になりそうなものですが、一介の警察官が外国で自動車や建物を破壊して回ったら外交問題になるのは間違いないでしょう。前半の自動車での追跡劇では相当な数の車両が犠牲になっており、Johnが破壊したうちの多くはそれほど必然的なものでもないと思えるだけに余計なことを考えてしまいます。

また、今回は息子のJohn “Jack” McClane Jr.が初登場します。舞台がロシアになっているのもJackがロシアで逮捕されたためですし、その後全編にわたって父Johnと共に二人で戦い続けていくことになるので、非常に重要な役柄になっていますが、このJackの役はJai Courtneyが演じています。Bruceほどのワイルドさはありませんが、ひょっとしたら新しい世代のダイ・ハードは彼を中心にしていくことになったりするのかと思ったりもしましたが、まあBruce Willisが出ないダイ・ハードというのはさすがにないでしょうか。

Tomatometerの低さからどれだけつまらないのかと思ってしまいましたが、終盤ややあっけなさを感じたものの、どんでん返しはあったりして頑張っている感じはしました。でも、たしかにやや陳腐だったかもしれません。アクションシーンに関しては前半の盛り上がりが大きすぎて尻すぼみな感じがしないでもありませんが、過去のシリーズを振り返ってみても敵をどんどん倒していってしまっているので、最後は相手が数人しかいないというのも納得するしかないようです。でもカーアクションの派手さは相当なもので、前作のヘリコプター撃墜を凌ぐかもしれません。

ちなみに劇場でチケットを買うときに初めて気づいたのですが、この作品のアメリカでのレイティングはRとなっています。といっても、日本の「R指定」では例えばR15+なら15歳未満の鑑賞は禁止ですが、それとは違って18歳未満でも保護者が同伴していれば観ることは可能です。またそのレイティングの基準も各国で様々で、日本では残虐性や性描写が主要な判断基準になるのに対し、アメリカでは卑語や拳銃発砲も判定要素となっているため、この作品では避けようのないものですし、その他でも大人向けの作品の多くがRとなっているようです。ところ違えば、ということですね。

ということで、中学生4人を連れて賑やかな道中でしたが、皆それなりに楽しんでくれたようなので、また数カ月おきくらいに連れて行ってもいいかな、と思っています。これで映画の楽しさをちょっとでも知ってもらえれば嬉しいですし。

Life of Pi

Life of Piある意味究極の3D映画なのかも。

突然映画づいてきた私ですが、昨日は一人で時間をつぶす都合ができてしまったので、また映画を観に行ってしまうことにしました。今度はしっかりクリップオンタイプの3Dメガネを持参していたので、満を持して3D版の「ライフ・オブ・パイ/トラと漂流した227日」です。映画を観るときにメガネが必要な人にとっては、3D映画の場合にメガネを重ねて掛けないといけないというのはかなりネガティブな要素になると思いますが、このクリップオンメガネさえあれば不満はほとんど感じずにすみますので、私にはもうこれなしに3D映画は観られないのです。

さて、「ライフ・オブ・パイ」はインドのパイというニックネームの少年Piscine Patelが大人になってから取材を受けながらその半生を語る、という形で進められる物語です。主なストーリーの部分は、父親が経営していた動物園をたたむことになり、動物たちを連れてカナダへ移住するための航海の途中、嵐の中で船は沈没、パイは4頭の動物たちとともに荒波の中ライフボートで放り出される、というものです。

原作はカナダの小説家Yann Martelによる「パイの物語」として出版されているものですが、著者はインドにも在住経験があるようで、それでインドからカナダへということになったのでしょう。また、パイが載っていた船は日本の海運業者によるものらしく、ライフボートで見つかる小冊子や物資のパッケージなどにも日本語の記載が見つかり、また最後には日本人も登場します。

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パイが乗るライフボートにはRichard Parkerが一緒に乗っているというのが大きな意味を持っています。このRichard Parkerというのは実は動物園で飼われていたベンガルトラの名前で、小さなライフボートに一緒にトラが乗っているというのはとんでもない話です。しかし、最初は単なる恐怖の対象でしかなかったトラが、大海の中の小さな社会で一緒に過ごしているうちに重要な意味を持ってくるのです。

なお、さすがに本物のトラを使って撮影するのは危険すぎて無理なので、完全にコンピュータグラフィックスを使って描かれているそうです。ナルニア国物語のCG制作を担当したスタジオを使用したそうですが、あのアスランよりもリアルに、という注文が出されたとのことで、確かに実写と見紛うほどの出来栄えです。しかしあんなに痩せ細るほど飢えているトラがそんなにおとなしくしているはずもなく、CGでなければありえない映像というわけです。他にも神秘的で美しい光景をいくつも見ることができますが、それらもまたCGなのでしょう。凪いでいる時の海面にまったく波が立っていないのが特に不自然に感じられたのですが、そんなものなのでしょうか。しかし一方で嵐の海はかなり迫力のあるものですし、クラゲの漂う夜の海も非常に美しかったです。

全体的には、やはり数多くの賞を受賞している作品だけあって、脚本、演出、撮影、演技などどれをとっても非常に良くできているのではないかと思いました。特に導入部分の脚本は一見無関係なようなシーンでもしっかりと伏線を張っていて、なるほどと感じます。また、今回3D版で観ましたが、まったく3Dであることを意識させられず、本当に3Dにする意味があったのかとさえ思ってしまいましたが、しかしそれだけ自然な映像になっているということでもあり、実は凄いことなのではないでしょうか。

しかし本当にこんなパイのような経験をしてきた人がいたとしたら、もう怖いものなど何もないでしょうね。

Beautiful Creatures

Beautiful Creaturesどんな映画か知らずに観ましたが。

日本にいる時は月一度以上、夜中に一人でレイトショーの映画を観に行くということをしていましたが、見知らぬ土地に家族を連れてきて、家に置いて自分一人で出掛けるというのになんとなく抵抗を感じて、アメリカに来てからは自分一人で時間を潰さなければいけないときなどに観るようになっていたので、昨年は観たかった作品もいくつか見送ってしまいました。しかし、渡米後そろそろ一年になろうというところなので、流石にいい加減慣れて問題無さそうなので、先日は金曜日に仕事帰りに映画館に寄る、なんていう日本にいる時にはできなかったことをしてちょっとした贅沢を味わってみたのでした。都会で働いている人にとっては贅沢でもなんでもないのでしょうが、私の日本での勤務先は自宅から徒歩25分、途中にはコンビニと書店くらいしかなかったので、寄り道自体が贅沢でした。それはともかく、これに味をしめて、昨日もまた映画館に行ってしまいました。なにしろ1回$10で観られるのですから、日本とは違ってかなり気軽に楽しめます。昨日も様々な年齢層の観客が集まってきていました。
Beautiful Creatures - Ethan and Lena
さて、映画を観よう、とは思ったものの、実はこれが観たいというものがあったわけではありません。実際には「ダイ・ハード ラスト・デイ」が封切られていたので観たかったのですが事情により後回し、また「レ・ミゼラブル」も気になっていたのですが時間帯が合わず断念、「ライフ・オブ・パイ/トラと漂流した227日」も評判がいいようでしたが3D版のみの上映で、メガネにクリップオンするタイプの3Dメガネを自宅に置いてきてしまったので諦め…というような感じです。あとは「ジャンゴ 繋がれざる者」や「ゼロ・ダーク・サーティ」もいい映画らしいということはわかっているのですが、時間が合わなかったりR指定なので躊躇してしまったりということで、結局Rotten Tomatoesのスコアを参考に、”Beautiful Creatures“という作品に決めました。なんだか消去法のようで、映画の内容自体も予備知識がまったくありませんでしたが、好きなジャンルであることは間違いなさそうなので選んでみたというわけです。

どうも日本での公開は決まっていないような様子ですが、Kami GarciaMargaret Stohlによる同名の小説を原作としているものだということです。この原作も日本語に翻訳されたものは無さそうなので、映画もロードショー公開は難しいかもしれません。

Beautiful Creatures
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Alice Englert as Lena Duchannes
ストーリーとしては早い話がティーンエイジャーの叶わぬ恋の物語、ロミオとジュリエット系の話です。と言っても私はロミオとジュリエットは読んだことがないので正確ではないかもしれませんが、この作品の場合は少女の方が魔法の力を持つ家系であるというところが特徴で、「トワイライト」シリーズのブームに乗ったものであるようです。

魔力を持っているといっても魔女”Witch”ではなく”Caster”というのだ、と作品中でも言っていましたが、呪文を唱えるというわけではなく、念じるだけで気象や植物を操ったり、色々不思議なことができるようです。呪文を使うのは邪悪な魔法のようなことも言っていたように思いますが、そのあたりは私の英語力の限界に近いので察していただけると幸いです。Casterの女性は16歳の誕生日にLightかDarkに人の意志とは関係なく決められるということで、これがこの物語の重要なポイントとなっています。
Emmy Rossum as Ridley Duchannes
主人公のEthan Wateを演じているのはAlden Ehrenreichですが、特に美少年というわけでもなく個性的な顔立ちなのがいいのかもしれませんが、23歳で16歳の役というのはどうなのでしょう。一方、Casterの少女Lena Duchannesの役はAlice Englertというオーストラリアの女優ですが、こちらは18歳ということで無理がありません。まあ、白人男性は高校生辺りで大人になってからあまり変化がないのに対し、白人女性はそこからまだ変化がありますからこういうことになるのでしょうか。どちらもあまり目立った経歴はないようですが、良い演技だったと思います。目立っていたのはAliceの従姉Ridley役のEmmy Rossumで、色気にあふれる大人の女性を妖しく演じていました。

ということで、まあ可もなく不可もなくといった感じではありましたが、それなりに楽しむことは出来ました。ただ、やはり問題なのは英語で、ナレーションなどは問題なくてもぼそぼそっというような会話や軽い冗談などがよくわからず、周りの観客が笑い声をあげていてもそれがわからないということがあり、ちょっと歯がゆい思いをしてしまいました。ストーリーにしても今ひとつ自信がなく、原作を読むと楽しめるかも、ということでAmazonを見てみたところKindle版が値下がりして$2.99になっていたので、サクッと購入してしまいました。本なら辞書を引きながらでも読めますからね。