私は普段ほとんど電車に乗らないこともあって、正確な時期を把握していないのですが、おそらく昨年(2025年)あたりから、JR西日本が駅や車内のアナウンスで「L空間」という言葉を使い始めました。「列車と点字ブロックの間は注意を要する箇所で「L空間」とよんでいます。」とのことなのですが、これはJR西日本が独自に定義した用語で、一般的に通用する言葉ではないはずなのですが、これをわざわざアナウンスで使用するというのはどういう意図があるのでしょうか。
列車と点字ブロックの間(アルファベットの「L」の形に見えることから「L空間」と呼んでいます)は、ホーム上でも特にリスクが高いエリアであるため、L空間の安全が確認できるまで列車を出発させない取り組みを行っています。
という説明があり、この取り組み自体はもちろんまったく問題ありませんし、しっかり進めてもらいたいところです。しかし、「アルファベットの「L」の形に見える」というのはこじつけではないでしょうか。このL字型の領域が特にリスクが高いとすると、車両からちょっと離れたところでは、プラットフォームに接しているところは危険だけれど、その上の空間に、例えば手を伸ばしている状況はあまり危険ではないということになります。しかし実際のリスクは車両からの距離が支配的なものではないでしょうか。
私がなぜこんなことにこだわるのかというと、JR西日本が勝手に作った造語を無関係な乗客に押し付けているように聞こえるからです。JR西日本の中ではこういうキーワードがあると情報共有が楽になるという面はあると思いますが、乗客側はそんな言葉を意識する必要はなく、アナウンスでは以前のように単に「列車から離れてお歩きください」でいいのではないでしょうか。説明しなければ通用しない「L空間」というような言葉をわざわざ持ち出す必要はないと思います。
これを「押し付け」に感じているのは私だけではないようで、ちょっと検索してみただけでもSNSなどで不快感を表明している人が複数いるようです。無関心な人はそのまま流してしまうのかもしれませんが、JR外部の人でこれを良いと思っている人はいるのでしょうか。この言葉は遅くとも2019年には使われているようですが、当初はJR西日本が「L空間にお客様がいらっしゃらないことなどを確認しています。」という使い方だったので、これであれば何も問題はありません。しかしなぜこれを利用客にまで押し付けるのか、いったいどういう話の流れでこういうことになったのか、私はとても不思議に感じています。

