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Wonder Woman 1984

なんとなく懐かしい映像。
🦸🏻‍♀️

2020年最後の週、勤務先は火曜日までは稼働日となっていたのですが、私は休暇を取得して一足早く仕事納めしてしまいました。かといってこのCOVID-19の第三波が来ている状況なのでどこかに出かけるという予定もなく、ただ唯一の予定といえば18日に公開されていた「ワンダーウーマン 1984」を観に行くということでした。本作も公開早々に観たいとも思ったのですが、密を避けてできるだけ人が少ない平日がいいのではないかと考えたのと、どうせ新作が相次いでいるような状況でもないので慌てる必要もないかと考え直したので、冬休みに入ってからゆっくり観にことにしたのでした。おかげで私が観た月曜日の午前の回は観客は私を含めて4名だけのスカスカの状態でした。

COVID-19が猛威を奮っている本国アメリカでは未だ映画館が開いていない州も多いので、本作ではHBO Maxでのストリーミングと同時公開に踏み切ったため賛否両論というか映画業界からは反発を招いているという話ですが、蓋を開けてみれば興行成績は好調で、すでに続編の製作も決まったとか。なお、日本ではHBO Maxがサービスされていないので、通常通り劇場公開が先行しています。

さて本作は2017年の「ワンダーウーマン」の続編にあたりますが、前作が主に1918年を舞台にしていたのに対し、今回はタイトル通り1984年という設定になっています。今から35年ほど前というと相当昔のことのように思えますが、どこかで見たことがあるようなファッションや時代背景…と思って調べると、なんと「バック・トゥ・ザ・フューチャー」の公開と時代設定が1985年で、なるほど見たことがある感じなわけです。

ちなみに1984年といえば私が父の転勤でロンドンにいた頃になりますが、冷戦末期にあたる緊張感のある時代だったということで選ばれたのでしょう。当時は日本から西ヨーロッパまで直行できる旅客機がなかったため、アラスカのアンカレッジかモスクワを給油のために経由する便か、あるいは3箇所ほど経由する南回りかしかなかったのですが、モスクワ経由の場合は薄暗い空港内でマシンガンを持った警備兵に前後から監視されながら待つ、という貴重な経験をすることができました。まあそんなものは嬉しくもないですが。

しかし本作を観た感じでは、1984年である必然性はあまり感じないというのが率直な印象です。確かに冷戦の緊張はちょっとした要素にはなっていましたが、それほど重要なポイントでもありませんし、ただ観客のノスタルジーを誘う、いわばおっさんホイホイのようなものなのではないかとうがった見方をしてしまいます。まあそれはそれで悪いことではないのでしょうが、もう少しうまく見せてくれると良かったのではないかと感じました。

前作がどうだったかよく覚えていないのですが、本作で素晴らしいのは「誰も死なない」ということです。ハリウッドの多くのスーパーヒーロー物やアクション映画では人の命が虫けらのように扱われているのがとても嫌だったのですが、本作の場合には「現実だったら軽症では済まないのでは…」というものはあるものの、少なくとも殺すつもりではないというところが非常に好感が持てます。前作に続いて監督したPatty Jenkinsの主義的なものなのでしょうか。

なお、本作でも幼少時代のDianaはLilly Aspellが引き続き演じていますが、彼女の勝ち気な感じがとても良いです。もちろんGal Gadotもとても素敵ですが、ちょっと恐れ多くて近寄りがたいところがあります。ひょっとして眉のせいですかね…

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Pride and Prejudice and Zombies

おバカ映画ですが。
🧟‍♂️

肉体の復活を信じる土葬という宗教的習慣が大きく影響しているのか、アメリカではなぜかゾンビの人気が高く、ホラー映画ともちょっと違うゾンビ映画というのが一つのジャンルとして成立しています。ゾンビになるにも様々な方法や理由が生み出されていますが、新型コロナウィルスのワクチンとしてmRNAワクチンというこれまでに承認されたことのない新しい方法のものが開発されているということで、これはまさしく「アイ・アム・レジェンド」と同じではないか、などとも言われています。

私自身はもともと好きなジャンルでもなく、以前「ランド・オブ・ザ・デッド」を観てみてさらに苦手になったのですが、そう言いつつもなぜかいろいろ観てしまっているようです。そんなゾンビ映画の一つ、「高慢と偏見とゾンビ」がなぜか最近Amazon Prime Videoでおすすめされるようになっていて、それは主演のLily Jamesを先日「イエスタデイ」を観たときに調べてみたせいかもしれないと思っているのですが、なぜかちょっと気になってしまいました。

本作の原作となっている小説「高慢と偏見とゾンビ」はJane Austenの1813年の小説「高慢と偏見」をもとにしたパロディ作品で、Seth Grahame-Smithがゾンビをストーリーに取り込んだものになっているということで、これはきっと見る前に元の小説を読んでおくべきだろうと思い、これまでに何度も訳されている中から最近の翻訳を選んで読んでみました。しかし、比較的読みやすい作品ながら650ページもあるため時間がかかってしまい、読み終えたのはちょうどAmazon Prime Videoの無料配信の最終日で、読了後に慌てて本作を見ることになってしまいました。

高慢と偏見とゾンビ ((二見文庫 ザ・ミステリ・コレクション))
高慢と偏見 (中公文庫)

「高慢と偏見」は18世紀末頃のイギリスの上流階級で、良家へ嫁ぐ事だけが女性の成功とされている社会の出来事を描いている小説ですが、「高慢と偏見とゾンビ」ではそのイギリスでは人類とゾンビとの最終決戦が始まろうかということになっています。そこでは主人公Elizabeth Bennetらもゾンビと戦うための武道を修めており、オリジナルの登場人物らよりだいぶ自立しているように思えます。そういった違いはあるものの、主な登場人物の関係はほぼオリジナル通りとなっており、私はオリジナルを読んで知っていたからこそすんなり理解できました。しかし、もしオリジナルを知らなかったら、かなり速いペースで進行するので十分に把握することは難しいのではないでしょうか。ただ、これはゾンビ要素がなかったとしても、たとえば「プライドと偏見」などオリジナル版の映画化作品でも同じような感じになってしまうかもしれません。

正直なところ、この作品はパロディだからこそ楽しめるものであって、単体の作品としてみた場合にはどうなのでしょうか。そのバカバカしさを楽しめる人には良いような気もするので、あまり深く考えてはいけないのかもしれません。まあ映画というのはそういうものでもありますよね。個人が楽しめればそれでいいのでしょう。

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A Film About Coffee

観ているうちにコーヒーが飲みたくなって途中で淹れてしまいました。
☕

未だ終息の見えないCOVID-19の影響でこの4月頃から在宅勤務中心の生活になりましたが、実はそれによって良くなったことが少なくありません。その一つは好きなときにコーヒーを淹れて飲めるようになったということなのですが、平均よりもだいぶコーヒーを飲みたい私にとっては結構意味のあることで、これによって業務に対する集中力も上がっていることは間違いないと思います。

また、週末もお気に入りのカフェでのんびりしたり、美味しいコーヒーを求めてカフェ巡りをしているのですが、そういったカフェの中でも気にいる一つのタイプは「店舗内で焙煎している」ところです。そういうところは間違いなく豆にもこだわっているのでコーヒー自体が美味しいということもあるのですが、それ以上に店内に微かに漂う焙煎時の独特の香りがたまらなく好きなのです。

昨日観た映画「ア・フィルム・アバウト・コーヒー」はそんな香りが今にも漂ってきそうな作品でした。1時間少々の短い作品なので、気負わずにちょっとした隙間時間にも観ることができるのではないでしょうか。

A Film About Coffee(ア・フィルム・アバウト・コーヒー) [DVD]

コーヒーを愛し、コーヒーに人生を掛ける、コーヒーが飲まれるまでの各工程に関わるプロフェッショナルを追ったドキュメンタリー作品で、ニューヨーク、サンフランシスコ、ポートランド、シアトルというアメリカの各都市と、東京のロースターが登場します。本当はコーヒー文化といえばイタリアのバールやパリなどのカフェなども欠かすべきではないところだと思いますが、アメリカ映画なので仕方ないでしょうか。

本作では日米のロースターと同程度に、ルワンダやホンジュラスの生産者の様子も取り上げられています。コーヒーノキを育て、収穫・精製することでコーヒー豆となり、焙煎ができる状態となるのですが、そこまでの工程には多くの人々の手がかかっています。また、1本の木からはおよそ450gのコーヒーが採れるとのことで、逆にそれしか取れないのです。我が家ではだいたい2週間位で800gのコーヒーを消費していますので、年間40本以上のコーヒーの木を必要としているということになり、それを育てるためにも人手が掛かっていることを考えると、これは非常に贅沢なことではないでしょうか。

また、コーヒー豆の販売では「フェアトレード」が謳われることがありますが、本作ではそれを超えた「ダイレクトトレード」の取り組みが紹介されています。フェアトレードとは原材料を適正な価格で継続的に購入することによって生産者の生活改善や自立を目指す取り組みのことですが、ダイレクトトレードはそれをさらに進め、中間業者を省いて生産者と直接取引して購入することによって価格面だけでなく情報の面でもメリットを見出そうとするものです。その代価として産地に直接赴いて交渉しなければならないなどがあり、また消費者にもその品質に見合う負担への理解が求められるでしょう。こうした取り組みは良質なコーヒーの生産そのものを持続可能なものとしていくために必要なものだということで、勉強になりました。

ということで、ますますコーヒーへの関心が高まり、今後1杯1杯を心していただいていきたいという気持ちになりました。