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岳 -ガク- (2011年の映画)

山に行きたくなります。

先日観た「ロボコン」での初主演以来、長澤まさみにとっては小栗旬との共演はおなじみのものではないかと思いますが、今回観た「岳 -ガク-」も主演が小栗旬、その次に長澤まさみという配役の作品でした。

岳 -ガク-

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この作品は「岳 みんなの山」という石塚真一による漫画作品を原作としたものですが、原作者の石塚氏はアメリカの大学に在学中にロッククライミングの魅力に取りつかれ、帰国後に漫画を書き始めたということで、まず先に山に対する思いがあってのマンガのようです。映画はこの物語の前半部分をもとにしたものとなっているとのことです。

小栗旬演じる主人公の島崎三歩は世界中の山々を制覇した経験を持ち、北アルプスで山岳救助ボランティアとして活動しながら山で暮らすという、仙人のような人物です。本職の長野県警救助隊がたどり着けないような吹雪の中でも要請に応じて救助に駆けつけるという超人です。これはあくまでファンタジーなのだと思っておいた方がいいでしょうね。長澤まさみが演じるのは救助隊に配属された長野県警の巡査椎名久美で、三歩に指導を受けることになるものの、雪山の本当の恐怖にさらされることになります。

私はハイキング程度にしか山に登ったことがありませんが、雪山の恐ろしさというのはなんとなく話に聞いているだけで、素人が挑んではいけないものという程度の認識でした。しかし、本作に描かれているのはそんな中途半端なものではなく、ベテランやプロでも命を賭けて臨まなければいけない、ときに真の恐怖となるものでした。しかし、その優しい面を見せているときには素晴らしい美しさなので、それに挑む人が後を絶たないということなのでしょう。この作品では、命をそんな危険に晒すことなく山の魅力を楽しむこともできるので、きっとこれを観て山に登ってみたくなるような人は私だけではないでしょう。

ちなみに私の次男は高校の山岳部に所属しているのですが、2017年の那須での雪崩事故があって以来、冬山登山の行事は無くなってしまったとのことです。この事故でも生徒・教員らに8名の死者を出しているということであり、やはり冬山は危険と隣り合わせであるということですから、それまでが良く無事であったというように思わざるを得ません。文科省としては高校生等の冬山・春山登山の事故防止のための有識者会議の名義で原則禁止という通達(PDF)を出しているようですが、自分の子供を送り出すとなったら心配も尽きなかったでしょうから、この判断は賢明であると思います。しかしこれはいわゆる登山に限らず、スキーやスノーボードでも同様で、安易にバックカントリーに入るべきではありませんね。

WOOD JOB!(ウッジョブ)~神去なあなあ日常~ (2014年の映画)

これを観て林業に携わりたいと思うかどうかは…

私はつい最近までほとんど邦画も観ていませんでしたし、テレビも見ないので知らなかったのですが、今回観た「WOOD JOB! 〜神去なあなあ日常〜」の主演である染谷将太というのは子役出身で非常に多くの作品に出演しており、来年の大河ドラマ「麒麟がくる」では主人公明智光秀の宿敵となる織田信長を演じる予定であり、さらに2015年にはあの菊地凛子と結婚している、と公私に渡って大活躍する今をときめく俳優だったのですね。そんな人物を知らなかったとはまったく恥ずかしいことです。

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本作は大学受験に失敗した主人公の平野勇気が、偶然見つけた林業研修生の募集パンフレットの写真に惹かれて申し込み、その一年間の研修を通じて林業と田舎暮らしと格闘し成長する様子を描いたものです。勇気は最初は舐めた態度で観ている方もイライラするほどですが、様々な出来事があって彼も大きく変わることになります。また、長澤まさみが演じているのがパンフレットに載っていたその人、直紀というわけで、最初は取り付く島もないという態度ですが、それにも理由があって…ということです。

都会の若者がいきなり携帯電話も通じないような山奥の集落で一年間も過ごすとなると、相当なストレスではないかと思いますが、林業というのも日本に無くてはならない産業の一つです。林業が盛んな地域というのは必然的に過疎化が進むような田舎になってしまうでしょうから、若い世代が少なくて高齢化が進んでしまっているのではないでしょうか。この映画のような林業研修というのは現実にも行われているのでしょうが、最後までやり通して実際に林業に携わるようにまでなるという人は本当に少ないのでしょうね。

私は例によって長澤まさみ目当てでこの作品を観ましたが、それ以上に林業の魅力を感じることになりました。さすがに私の歳では今から林業に転向というわけには行きませんが、今後は敬意と興味を持って接していきたいと思います。

キングダム

これは海外でも受けるはず。

どうやらすごく面白いらしい、ということで気になっていたものの観る機会を逃していた映画「キングダム」ですが、公開から2ヶ月半ほど経ってそろそろ終わろうかという頃になってようやくタイミングが合って観てきました。この作品は一部界隈で話題になっていたということもあるのですが、「長澤まさみがすごくいい」という評判もあってそれなら観なければいけないだろうと思っていたのでした。そして実際、映画も非常に面白かったのですが、やはり長澤まさみがとても良かったです。

この作品は週刊ヤングジャンプに連載中のマンガ「キングダム」を原作にしているものですが、これまでにもNHK BSでもアニメ化されていて、人気の長編シリーズとなっています。単行本は現時点で第54巻までが発行されているそうですが、Wikipediaに載っているあらすじを見る限り、今回は原作の5巻目辺りまでが映画化されたに過ぎないようです。ということはこのあと10本以上の映画を作るネタが有るということになりそうですが、果たしてどうなるでしょうか。本作のヒットを受けて続編が制作されることは間違いないように思いますが、今の品質を維持できるかどうかというだけでなく、飽きられないような仕掛けも必要でしょうから、最後まで映画化するというのは難しいかもしれません。まあ、原作もまだ完結していませんので、ゴールがどこにあるのかもわからない状態で語るのもバカげたことかもしれません。

シリーズの始まりである本作では戦争遺児で奴隷となってしまった主人公信と、後に始皇帝となる秦国大王嬴政がなぜか共に戦うようになるという話になっています。最高と最低の身分の二人なので本来であれば同じ空間にいることすらありえないことですが、信は嬴政に対して完全にタメ口で「オマエ」呼ばわりなのですから、見ている方が恐ろしくなってしまいます。現実に家臣らが傍で見ていたとしたら、どうしていいかわからないレベルでしょうね。

信を演じているのは山﨑賢人、信とともに奴隷として育った漂と嬴政の二役は吉沢亮という今時の若手俳優2人です。山﨑賢人の方は熱いキャラクターなのでかなり力が入っている気がしましたが、原作の雰囲気は出ているのかもしれません。一方の吉沢亮は二役をしっかり演じ分けていましたし、それぞれ別の魅力あるキャラクターになっていたように思います。

長澤まさみが演じていたのは山の民の王楊端和ですが、非常に力強く美しくかっこいい姿で高く評価されているのもうなずけます。戦闘シーンでのワイヤーアクションや刀さばきもとても良かったです。また、王騎を演じている大沢たかおは10kg以上も増量して撮影に臨んだということで、大沢たかおらしい奇人ぶりもありながら、かなり迫力のあるキャラクターになっていました。

さらに、映像の迫力も相当なものでした。中国に巨大なセットを築いて撮影された王宮のシーンや、そこに整列する膨大な数の兵士など、中国ならではの壮大さがしっかり表現されていて、これまで頭に描いていた邦画のイメージを大きく超えるものでした。また、水墨画に描かれているような独特の地形など、中国らしい景色が存分に取り込まれていて、日本人の俳優が日本語で演じているのに、古代中国の物語としてまったく違和感がありませんでした。

ということで、なにか特別なことがない限り続編は作られるものと思いますので、それを楽しみにしておきたいと思います。私はもしもう少し早く観ていたら、きっともう一度観ようと思ったでしょう。

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