Googleマップのクチコミで不当な内容が表示されていても削除が受け付けられず、利益が侵害されたなどとしてGoogleを相手に140万円余の損害賠償を請求する「Googleマップクチコミ被害訴訟」が提訴されたとのことでニュースになっています。

原告の代表は東京都の医師とのことで、

医療機関にとってGoogleマップおよびGoogleレビューは大きな問題となっており、多くの方々にこの状況を知っていただきたいと考え、Googleに対する訴訟を提起することにいたしました。

としています。訴状(PDF)も公開されており、私は実際の訴状というものを初めて見ましたが、それによると「本サイト(Googleマップ)の問題点」としてあげられているのは下記4点です。

  1. ビジネスプロフィールの登録を事実上強制されること
  2. 情報発信の非対称性
  3. 一方的な評点
  4. 匿名クチコミの問題点

詳しくは訴状を見ていただければと思うのですが、仮に原告側の主張がすべて正しいとしても、これらは一般の口コミサイト共通の問題で、特別Googleの瑕疵が大きいということではなさそうです。Googleの影響力が大きいということで、問題提起のために提訴に至ったということなのでしょう。

私自身はGoogleマップのクチコミや評価は一番参考にしています。ただし、特に高い評価と特に低い評価はあてにならないので、上位下位それぞれ10%程度を除外してみることができないものかと思っています。だいたい普通のお店などで星1つというような評価はよほどのことがなければ付けないはずで、付けられているとすれば客の側にもなにか落ち度があってトラブルになった結果である可能性が高いと思っています。ただ、以前書いたお店のような例もありますが、ここの場合は圧倒的に多くの人が1を付けているので別格でしょう。ちなみに今見るとクチコミが1件減っていますが、誰か削除したのでしょうか。

改めて考えてみると、私はGoogleマップをWikiのようなものだと考えているようです。Googleが提供しているのは地図と投稿の場で、利用者が自分たちの情報を投稿して共有し、集合知として利用するためのものと捉えているようですが、世の中の多くの人にとっては違うのでしょうか。少なくとも原告の方々にとっては違うものなのかもしれません。

でもGoogleも訴えられても対策は難しいですよね。根本的にはクチコミをやめるしかない気がしますが、クチコミによって間接的に利益を得ている人も多いはずで、原告の方々も損ばかりではないのではないでしょうか。ローカルガイドレベル9の私としては無くなられると非常に寂しいですし、これからのレストラン探しが非常に困難になってしまうのでこのまま続けてほしいのですが…