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転売

いわゆる嫌儲というやつ?

私は以前ヤフオクで何度も嫌な思いをして懲りたこともあり、交渉するのが面倒なので自分ではやる気にならないのですが、メルカリというのはなかなか便利なものです。自分には不要であったとしても他の人には価値のあるものであったりするもので、不用品をただ捨ててしまうよりも誰かの役に立った方が良いでしょうから、儲けようと思わなければ良いようです。ただ、やはりアホみたいな値下げ要求もあるようなので、そういうのを相手にするのが私には面倒くさすぎてダメですが、妻は細々したものを処分したり、ちょっとしたものを入手するために活用しています。

しかし、老舗ヤフオクを含め、このような便利なプラットフォームがあるおかげで世の中も少しずつ変わるものですが、ついていけない人たちがいろいろ物言いを付けているようです。

最近、出勤前に眺めている「めざましテレビ」でも伝えていた2つのニュースがあります。一つは仙台市が無料で配布している「仙台巡り」というガイドブックが、羽生結弦を案内人に据えて作成されたためにファンの間で人気となり、これを転売している人がいるということでした。もともと無償配布のものが700円から3000円ほどの値段で売られているということですが、これについて問題視する人がいるようです。もう一つは京都祇園祭のちまきをネットで転売している人がいる、というものです。関係者が「罰当たりなこと」と言っているそうですが、500円から1000円で販売されているものが2000円程度で売られているということです。

しかし、私にはこれらのどこが問題なのかがよくわかりません。もともと数量限定で販売されているものを転売目的で購入する人がいて、本当に欲しい人が入手できず仕方なく転売屋から購入している、というような状況とはまったく違うのではないでしょうか。そういう問題については転売屋以外は誰にも利益がないので良いことではないと私も思いますが、今回の2つの件についてはどちらも仙台や京都に行かなければ入手できないものを送ってもらえる、という点で購入する側にも利益があるわけで、その利益への対価として1000〜2000円程度であれば支払っても良いと考える人がいるのであればそれで良いのではないでしょうか。

結局の所、人が楽して儲けているというのが気に入らないだけなのではないでしょうか。それが嫌なのであれば公式にネットで配布申込みなり購入なりできるようにすればよいわけで、それは経費がかかるからできないというのであれば、それを代行してくれていると考えても良いのではないかと思います。何でもネットを悪にするようなマスメディアの風潮もあって、今回の騒ぎはどうも素直に賛成できません。

Searching

10年後に観たらどう感じるか…

先週の金曜日は世間では一般的でない文化の日の代休ということで私の勤務先は休みで、その前日は週末扱いで残業禁止日だったのですが、それがちょうど11月1日だったので毎月1日の映画の日だったのでした。8月までは何本も観たい映画の公開が続いていたのに9月に入ってからパッタリと無くなってしまい、2ヶ月ほど映画館から遠ざかってしまっていたのですが、11月からは怒涛のラッシュが続いていて、その先頭として1日には「search/サーチ」を観ることにしました。

この作品が注目されているのは、アジア(韓国)系アメリカ人のJohn Choが主役であるということです。JohnはJ. J. Abramsの「スター・トレック」シリーズでHikaru Suluを演じていてアジア系俳優の中ではかなり存在感がありますが、それでもアメリカ映画はやはり白人中心のものなので、そんな状況でこの作品が高く評価されたという面はあります。

もう一つの特徴はこの作品の映像がすべてPCの画面の中で描かれているという点です。俳優が演じる場面もFaceTimeのビデオ通話だったり、ウェブのニュースサイトの動画だったり、あるいはネットワークカメラの映像だったりと非常に凝ったものになっています。また、iMessageのテキストで会話が進む場面などもあり、現代人には馴染みのある様々なツールが使いこなされています。

使われているPCも最初はWindows XPだったのが今はMacになっていて、FaceTimeやiMessageが使われることになっているのですが、このあたりはSkypeでもいいのかもしれませんがApple製品でないときれいに描けないところだったりするのかもしれません。しかし使われているブラウザはChromeでした。これらの他にも、GoogleやFacebook、Twitter、Instagramなど実在のサービスがそのまま使われているのがまたリアリティがあってよいのではないかと思います。多くの場合何らかの影響を考慮してかよく似た架空のサービスを作って使用されるのではないかと思いますが、それではいかにも作り話のように感じられてしまうものです。ここで実在のものが使われることで、現実との境目が曖昧になってくるのではないでしょうか。

ストーリーの方は観てのお楽しみということにしておいた方が良いと思うので語りませんが、普段インターネットに接する機会の多い人、時間の長い人ほど楽しめるような気がします。私はJohn演じるDavidがうまいことネットを使いこなしているな、と感心してしまって、それも面白かったところです。ただ心配なのは現代のインターネット事情を背景にしているため、陳腐化してしまうのも早いのではないかということですね。したがって、観るなら今のうちに観ておくべきでしょう。

ポッドキャスト

新たな楽しみ。

先日、Bluetoothワイヤレスヘッドセットを購入したという記事で「とあるPodcastを聴き始めた」と書きましたが、その後紆余曲折あって現在中心的に聞いているものが3つあり、それは以下のとおりです。

backspace.fm
Rebuild
Turing Complete FM

そしてこれら3つのポッドキャストには次のような共通点があります。

主宰者がサンフランシスコ・ベイエリア在住のソフトウェアエンジニアである
音質が良い
声が良い

最初に聴くようになったbackspace.fmはYouTuberでもあるdrikin氏を中心に、ITmediaの松尾氏、サンフランシスコ在住の「週末クリエイター」であるYukaさんのレギュラー陣が、一週間分のテック系ニュースにまつわるよもやま話を繰り広げる、基本的に雑談系の番組となっています。本編以外にいくつかのサイドチャンネルがあるのですが、本編だけでも現時点で250回を超えており、2014年1月のスタートからすでに4年半以上続いているようです。私はdrikin氏のYouTubeチャンネルを先に見始めて、そこからポッドキャストも聴くようになったのですが、このdrikin氏を中心とするコミュニティが非常に強固なものになっていて、YouTube、ポッドキャストの他、Mastodonインスタンス「通称グルドン」、Discordチャンネルといくつものチャンネルでクロスオーバー的に交流が行われています。私はあくまで視聴者の一人として傍観的に参加しているだけですが、drikin氏の日本出張の折などに頻繁にオフ会も行われているので、私もいつか参加してみたいと思っています。

次に聴き始めたRebuildはdrikin氏の発言に時々出てきて知ったのですが、聴くきっかけはdrikin氏のゲスト出演でした。Rebuildはソフトウェアエンジニアの宮川氏が毎回ゲストを1人ずつ招いて対談形式で収録されている番組ですが、話題はソフトウェア業界の界隈でのニュースにまつわるものとなっていて、最新の業界関連のニュースと裏話が私には非常に興味深いものとなっています。また、宮川氏の語り口が穏やかで落ち着いていて、聞いていて疲れないのが良いです。このRebuildはbackspace.fmよりも1年ほど早く2013年1月に始まっていますが、当初1エピソード1時間ほどだったものが最近は3時間を超えることもままあって、片道30分の通勤では聴き終わるまで3日もかかってしまいます。しかし内容が豊富なので飽きてしまうようなことはなく、ポッドキャストを聴くのが楽しくて週末も無駄に歩き回ってしまうような状況です。なお、私は基本的に歩くときだけポッドキャストを聴くことにしています。

Turing Complete FM (TCFM)を聴くようになったきっかけはそのパーソナリティであるRui Ueyama氏がdrikin氏の次の回でRebuildにゲスト出演したことでした。当時はTCFMは1エピソード公開されたまま1年以上放置されたような状態になっていたのですが、Rebuild出演後まもなくエピソード2が公開され、その後は週1エピソード程度のいいペースで継続されています。

TCFMはその名前になっている「チューリング完全」という言葉にピンとくる人には面白いはずです。これは計算機科学の用語で、乱暴に言えば「原理的にどんな問題でも解ける」というような事を指しますが、このポッドキャスト自体はチューリング完全なわけではなく、単に名前として持ってきたというだけでしょう。このポッドキャストではコンピューターのソフトウェアに関する様々な話題、特に学問的なものについてゲストを招いて語るというもので、その分野で活躍する現役大学生など若手ゲストが比較的多いので、今まさに注目されている分野を知ることができるという点でも非常に面白いと思います。

これらのポッドキャスト以外にもいろいろ試してみてはいるのですが、やはり音質と声の聴きやすさというのは非常に重要だと思います。どんなに興味深い内容であっても雑音が多かったり滑舌が悪かったりして聴きにくいものは長続きしません。声質というのは持って生まれたものもあるので、それだけで切り捨てるのはもったいないかもしれませんが仕方ありません。これら3つのチャンネルはみな無料配信されているのですが、それぞれサポータープログラムやPatreonなどでの支援も受け付けており、私は今後も末永く聞いていきたいので、サポートしていきたいと思っています。