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Mission: Impossible – Fallout

さすがにこのシリーズでハズレはない。

Tom Cruise演じるEthan Huntが派手なアクションを繰り広げるスリリングなアクション映画、「ミッション:インポッシブル」シリーズの最新作、「ミッション:インポッシブル/フォールアウト」が前作「ローグ・ネイション」に続いて3年ぶりに公開されました。本作はシリーズ6作目に当たるということですが、最初の作品「ミッション:インポッシブル」は1996年の公開ということですから、すでに20年以上が経過していることになります。

当時30代前半だったTomももう56歳となって衰えも見えるかと思いきや、相変わらずスタントダブルを使わず危険なアクションを自らこなしつつ、かつ実年齢なりの円熟味も見せるという、アクション俳優として理想的な歳の重ね方をしているように見えます。本作ではビルからビルに飛び移るシーンで肋骨を骨折するという事故がありつつもそのまま撮影を続行したという武勇伝が報じられていましたが、観ていて「ここか!」という場面はわかりましたが、全くそんな気配は見せないので知らなければ気づきもしなかったでしょう。これぞ真のプロフェッショナルということでしょうか。

脇を固めるBenjiとLutherも引き続きの出演ですが、Benji役のSimon Peggのコミカルな表情もこのシリーズには欠かせないものと言えるでしょう。August Walker役のHenry Cavillは出てきたときから只者ではない雰囲気が漂っていて、作中で重要な役柄を担っていることがわかってしまい、存在感があるのも良し悪しといったところでしょうか。まあ、なんといってもSupermanですからね。また謎の女性、White Widowを演じているのはVanessa Kirbyですが、妖しい雰囲気がとても良いです。

ちょっと混乱したのはRebecca Fergusonが演じるIlsa Faustと、Michelle Monaghanが演じているEthanの元妻Juliaの雰囲気がとても良く似ていることです。並んでみると全然違うのですが、パっと写真が出てきたときにどちらなのかすぐにわからなくなってしまいました。Ethanが愛した2人の女性なのですから、似ていても当然といえば当然なのですが。

ということで、作品自体は2時間半近い上映時間の間、息をつく間もないアクションの連続で、まさに手に汗握るジェットコースタームービーというものでしょうか。きっと期待を裏切ることはないでしょう。ただし今回も字幕は戸田奈津子氏、”the greater the pain, the greater the peace”を「苦しみの後に平和は訪れる」って、それはないでしょう。本来「苦しみが大きいほど、大きな安らぎを得る」で甚大な被害を予想させているのに単なる前後関係にしてしまうとは… しかし吹替版もDAIGOや広瀬アリスがやってくれているようなので、どっちもアレなのが困ったものです。

Thor: Ragnarok

順序が逆になりましたが。

先日公開された「アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー」を先に観てしまったのですが、昨年公開された「マイティ・ソー バトルロイヤル」を見逃してしまっていたので序盤の状況がよくわからなかったということを前回の記事で書きました。「マイティ・ソー」シリーズは世界観があまりに現実離れしているためになかなか取っ付きづらいところがあるのですが、「バトルロイヤル」については過去最高の出来という評判だったのでぜひ観たかったのですが、他にもみたいものがあったおかげでタイミングが合わなかったのでした。しかし、そのまま観ないでおく訳にはいかないということでAmazonのストリーミングで観てみたところ、やはり先に観ておくべきだったというのが率直な感想です。

本作の原題は”Thor: Ragnarok”といいます。「ラグナロク」と聞くと「ラグナロクオンライン」を思い浮かべてしまう人もいるかもしれませんが、もちろんまったく関係ありません。ラグナロクというのは北欧神話における終末の日、神々が戦い滅びる日のことです。「マイティ・ソー」のシリーズは北欧神話をベースとしているので、本作もこれに因んだ内容となっています。本シリーズは北欧神話をモデルにしているという程度で、北欧神話に造詣の深い人からすれば一緒にしないでくれというようなもののはずですが、ある程度固有名詞を知っていると一層楽しめるということは言えそうです。

一昔前はスーパーヒーロものなんて二級扱いもいいところだったと思うのですが、本作ではCate Blanchett、Idris Elba、Jeff Goldblum、Anthony Hopkins、Benedict Cumberbatchといった錚々たる俳優陣が出演していて、一体どんな大作かといったほどのものです。こうした豪華出演者のおかげで軽薄さが拭われ、ある種の説得力を得ることができるのでしょう。

ところでまた酷いのが本作の邦題です。日本では「ラグナロク」というものの知名度が低いということはあるかもしれませんが、「バトルロイヤル」というのはどういうことなのでしょうか。字幕でも「バトルロイヤル」という言葉が使われていましたが、実際に行われているのはThorとHulkの一対一の対決であり、決してバトルロイヤル的なものではありません。英語の元のセリフではContest of Championsと言っており、的確な翻訳が難しいのはわかりますが、そもそもこのイベントはストーリーのごく一部でしかなく、本題からはかなり外れたものです。このような邦題からは作品に対する熱意や愛情がまったく感じられず、本当にどういうセンスで付けているのかさっぱり理解できません。

Avengers: Infinity War

そういう神がいても悪くないのかなとも思ってしまいましたが。

Marvel Comicsのスーパーヒーローが集結して巨大な敵と戦うAvengersの映画作品もすっかり日本でもおなじみのシリーズとなりましたが、その最新作である「アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー」が今週末公開され、前評判から非常に高いようなので私もGWに入ってすぐ、さっそく観に行ってきました。

この作品のストーリーは昨年公開された「マイティ・ソー バトルロイヤル」から連続したものとなっているのですが、私はこの作品は見逃してしまっていたので状況を飲み込むのに少々時間がかかってしまいました。しかし、観ていなかったとしてもそれほど複雑な状況ではないのでまったくわけがわからないというようなことにはならないだろうと思います。実は本作を観た翌日の今日になってからAmazonでレンタルして観て、さらに良くわかったという感じなので、もしも可能であれば先に観ておくべきとは言えます。

それはさておき、今回の敵となるのは「宇宙誕生以前に存在した6つの特異点が、大爆発によって宇宙が生まれた時に残骸となり、6つのエネルギーの結晶へと姿を変えたもの」であるインフィニティ・ストーンをすべて集めて圧倒的な力を手に入れようとするサノスです。インフィニティ・ストーンを集めるにごとにその力はさらに強大になっていき、それに立ち向かうアベンジャーズはさらに苦しくなっていきます。

しかしそのサノスにも彼なりの信念があり、ある面から見れば狂ったものではあるかもしれませんが、また違う面から見ればどうなのかな、なんていうことを考えながら観てしまいました。多様性を重視するアメリカの文化であっても、時として一方的な正義の押しつけになってしまう場合もあり、それはアメリカという国の中東戦略を見ても明らかかもしれませんが、それがこうして娯楽にも表れ、子供達がなんの疑問も持たずに取り込んでいってしまうとしたら残念なことです。

まあそれはともかく、本作ではアベンジャーの数多くのスーパーヒーローたちが登場し、Gardians of the Galaxyの面々も合流します。前作では可愛らしかったGrootもだいぶ成長して思春期の少年らしくなって憎たらしくも微笑ましい様子を見せてくれますが、作品ごとに様々なカラーを持つMarvelの各ヒーローも一つの作品になんとなくまとめられてしまうというのもなかなか凄いことのように思えます。まあ場面によってシリアスだったりコミカルだったり、統一された雰囲気というものはないのですが。