楽しいヒーロー。
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最近でこそCOVID-19のせいで洋画の公開延期が相次いでいるせいで映画館からすっかり足が遠のいてしまっている私ですが、それ以前はほぼ毎月足を運んでいたものです…なんて遠い昔のような気がしてしまいますが、時折話題の作品が集中してしまい、一部の作品は劇場で観るのを見送って配信を待つなんていうこともありました。今回観た「シャザム!」はそんな作品の一つで、面白そうだとは思ったものの、必ずしも大画面や良い音響で観なくてもいいかということで他の作品を優先してしまっていたのですが、今日Amazon Prime Videoを見てみると「あなたが興味のありそうな映画」に出てきていたので早速観てみることにしました。

この作品はDC Extended UniverseというDC Comicsの映画化作品シリーズの一つですが、ダークなイメージの強いDC Comicsの中でも異色のコメディ色の強い作品となっています。主人公はスーパーパワーを得た14歳の少年Billy Batsonですが、そのパワーを発揮するのは魔法の言葉「シャザム!」を唱えて変身したときで、変身すると大人の姿になる、というのは予告でもあったところで、ポスターなどにも「見た目はオトナ、中身はコドモ」というキャッチコピーがありました。その姿と振る舞いのギャップが特徴的で本作の面白いところと言えるでしょう。

主人公のBilly少年を演じていたAsher Angelはさすがにまだあまりキャリアがないようですが、Shazamを演じていたのはZachary Leviで、このハンサムなZacharyがあえてダサいスタイルでコミカルに演じているのがこの作品全体の雰囲気を作っている重要なところではないでしょうか。また、ハリウッド作品の悪役はイギリス英語が多いらしいのですが、本作のヴィランもその定石通りイギリス俳優Mark Strongが演じており、悪役らしさを演出しています。

ちなみにShazamというと、流れている音楽を解析して曲名などの情報を特定する、現在はAppleに買収されたアプリShazamを思い浮かべる人も少なくないと思いますが、”shazam”という単語自体は祈祷師などが掛け声として使っていた言葉のようで、この映画の原作などとの直接の関係はないものと思います。アプリShazamが曲名を特定するのはまさにマジックのように感じられたので、ぴったりでしたが。

なかなか楽しめる作品となった本作の興行は成功となったようで、続編が2023年に公開の予定となっています。COVID-19の影響でなかなか先のことが読めない映画業界ですが、少なくともアメリカではワクチン接種も進んで徐々に平常に戻っていくような雰囲気がありますので、ぜひとも予定通り公開の運びとなってほしいものです。その時は私も劇場で観るのではないでしょうか。