ISSがこんなになるなんて。
私は映画好きでありながら、店頭の棚が探しづらくてレンタルビデオがあまり好きではなかったのですが、自宅のPCで気軽にブラウジングしていると思いがけない発見があるのがAmazon Prime Videoのいいところです。もちろん他の映画配信サービスでも同じことなのですが、プライム会員は一部の作品だけ無料、というのが実は良くて、選択肢を狭めてくれるおかげで探しやすくなっていると思うのです。本当に観たい作品はお金を払って観ればいいのですが、暇つぶし程度に気軽に観るのであれば無料であるに越したことがありません。
そんな感じでいつものように何かないかと探していて目に留まったのが「ヴァレリアン 千の惑星の救世主」でした。この作品は初期の予告を見たときから観たいと思っていたものの、どういう経緯だったか見逃してしまっていたのですが、こうして再び巡り会えたので早速観てみることにしたのでした。
Luc Bessonが監督・製作・脚本に携わっているフランス映画ですが、英語で製作されています。少なくとも欧米では現地語への吹き替えが一般的だと思いますが、フランスではフランス語に吹き替えられたのでしょうか。フランス語のWikipediaを見るとVF (version française)としてフランス語版の声優らしき名前が書かれていますので、きっとそうなのでしょう。
主演はValerian役にDane DeHaan、Laureline役にCara Delevingneとなっていますが、Dane DeHaanは童顔でハリウッド映画にはないタイプのキャスティングで面白いと思います。一方、Cara Delevingneはとても美しく、凛々しくて素敵でした。作品のタイトルはValerianになっていますが、Laurelineの存在感も彼に引けを取らないものではないでしょうか。なお、Daneは小柄なように見えてしまいましたが、それはCaraの身長がDaneと同じ173cmだからということのようです。
監督としてのLuc Bessonの「グラン・ブルー」、「ニキータ」、「レオン」あたりまでの作品は名作と言われるものになっているものの、最近の作品は興行的には振るわないものが多いようですが、独特の世界観があって私は結構好きです。90年代では「フィフス・エレメント」、最近では「LUCY」などのSF作品も独特の色彩感があったりして、この「ヴァレリアン」でも同じような良さがあると思います。一方、「TAXI」シリーズや「トランスポーター」シリーズその他の製作・脚本では数多く成功を収めているので、独特の映像が逆に万人受けするものではないということなのでしょうか。
私は結構気に入ったのでシリーズ化を望みたいところですが、残念ながら興行は「大失敗」とされているようなので続編は無理でしょうね。しかし、その責任をとって製作会社Europa CorpのCEOが辞任するというのはわかるのですが、その後任がLuc Bessonというのはちょっと理解できません…