先日「マッドマックス: フュリオサ」を観て、そのすぐ後に改めて「マッドマックス 怒りのデス・ロード」を観たことで、原点に立ち返ってみたいと思ってシリーズの先駆けとなった映画「マッドマックス」を観てみました。

実は「怒りのデス・ロード」が公開される前にも一度観ているはずなのですが、びっくりするほど何も覚えていませんでした。今回見てもこんな話だったというのはまったく思い出せず、一度観たというのが自分でも信じられないほどです。

公開当時には大ヒットして、そのおかげで「マッドマックス2」が作られることにもなり、本作でMaxを演じていたMel Gibsonが一流スターの仲間入りをすることにもなったわけですが、現代の映画に慣れてしまった私には「それほどのものか?」というのが正直な感想です。当時似たような作品が他になかったのなら画期的ではあったのかもしれませんが、ストーリーにひねりがあるわけでもなく、いかにも低予算の映像です。

ただ、数年後のごく近未来を描いたにしてはかなり殺伐とした社会が舞台となっており、これを大胆にエスカレートさせたのが「マッドマックス2」であるので、その後のシリーズと比べるとまだ現実的でだいぶ雰囲気が異なるものの、このシリーズの発想の原点としては納得できないでもありません。

しかしやはり私は映像による暴力描写が苦手で、この作品も続けて観ることに耐えられず、何度となく観はじめては数分で止め、また観ては止めというのを繰り返してようやく最後までたどり着いたような感じです。「怒りのデス・ロード」や「フュリオサ」では派手なアクションや強力なリズムの音楽のおかげで余り気にせずに見ることができたのですが、本作では逆に映像に集中するような演出の音楽になってしまったりしているのできつかったです。

実は「マッドマックス2」も途中まで観てはいるのですが、こちらも耐えきれず、もう観なくてもいいかなと思い始めています。ただ、3作目の「サンダードーム」はTina Turner主題歌がヒットした時によく聞いたので、どんなだったのかを観ておきたいというのはあって、それを支えにしていつか観てしまいたいと思っているのですが、果たしていつになることやらという感じなのが現状です。