デジタル庁からデジタル認証アプリなるものが今月末に公開されることが発表されました。

スマートフォンでのマイナンバーカードを利用した本人確認を簡単に、無償で利用できるようにするというもので、このデジタル認証アプリ単体で使えるものではありませんが、他のアプリからAPIを呼び出すことで利用できるものです。開発者サイトというものも公開されていますが、役に立つものになるかどうかは他のアプリ次第ということになります。

しかし、マイナポータルアプリなどでのマイナンバーカードによる本人確認の何が煩わしいかというと、いちいち暗証番号を入力してカードを読ませないといけないところなのですが、それはまったく解消されないようです。したがって、あまりこのアプリの利用が普及してしまってなんでもかんでもマイナンバーカードが必要になるのは嬉しくありません。

私が期待したいのは、あらかじめこのようなアプリで暗証番号を入力してマイナンバーカードで認証を取得しておけば、あとはスマートフォンのFace IDなどの生体認証だけで本人確認できるようになる、というものですが、そうはならないのでしょうか。技術的には可能なような気がしますが、カードの情報などをスマートフォンに持たせておくことがセキュリティ的にリスクが有るということでしょうか。そんなことは今さらのような気がしますが、国家機関としては受容できないのでしょうか。今までだって免許証や健康保険証などの目視確認などで済ませてきたのですから、それよりはだいぶ確実だと思います。

しかし先日、来年春にはiPhoneにもマイナンバーカードの機能が搭載されるということが発表されており、資料に「カードをかざす必要なし&生体認証でOK」と明記されているので、そうなればこのような問題はなくなるということになります。となると、なぜこのタイミングでデジタル認証アプリなんていうものを公開するのかがよくわかりませんが…いったいどういうことなのでしょうか。