自分の子供の頃、中高年の人はみんな演歌を好んで聴いているようなイメージがあって、自分もいずれ演歌がいいと思うようになるものだろうかと思ったものですが、自分が実際にそんな年代になってみてもまったく興味がわかず、単に自分が若い頃に聴いていた感じの曲をそのまま聴き続けるだけなのだということがわかりました。私の場合は中学生時代にイギリスにいた影響が強く、80年代のBritish Popが今でも好きでよく聴いていますが、それ以外にも最近の洋楽は聴いている方だと思います。

そんな私ですが、最近ふとCarpentersTop Of The Worldという曲を思い出して聴きたくなり、そのつながりで他のCarpentersの曲もあらためて聴いてみると非常に心地よく、急にヘビーローテーションとなっています。これはどういうことかというと、私の父がCarpentersのアルバムを何枚か持っていて、小学生までの間によく掛けていたので刷り込まれたというわけです。

CarpentersといえばRichardとKarenのCarpenter兄妹を中心とする、70年代を代表するポップグループですが、残念ながらKarenが亡くなったことで1983年に活動を終えています。彼らの曲自体ももちろんいいのですが、それに乗せたメインボーカリストであるKarenの幅広い音域を持つ豊かな歌声が最大の魅力ではないでしょうか。

活動終了からすでに40年を超えているようなミュージシャンを今さら取り上げるのもなんですが、音楽配信が一般的になったことでこういったグループの曲も気軽に聴けるようになったのも嬉しいことです。一方で、未だに配信を許可していないアーティストもチラホラいますが、そういった人たちはいなかったことになってしまわないのかと余計な心配をしてしまいます。たとえば、せっかく今シティ・ポップがもてはやされているのに、山下達郎は稼ぎどきを逃しているようにしか思えないのですが、もう十分稼いだからいいということなのでしょうか。