私の子供たちはすでに成人していて、私自身にはもう無縁な話ではあるのですが、学校給食費の無償化が話題になっているようです。私は言われるままに支払っていた、というか銀行引き落としだったこともあって金額を覚えていなかったのですが、調べてみると私が住む自治体での現在の給食費は小学校で1食270円、中学校で300円という価格でした。自分が子供だった頃とは給食の内容も大きく変わっているので、これが高いのか安いのかは判断できませんが、毎月5000円超となると親がまだ若い家庭ではそれなりの負担であることは間違いないでしょう。

この学校給食費の無償化、つまり自治体による全額負担の動きが全国的に進みつつあるのですが、現在は自治体によってこの対応に差があるため、同じ東京都でも無償のところとそうでないところがあって不満を抱えているのだそうです。自治体によって財源の余裕に差があるため、東京都が半額負担するとしても残り半額の負担に耐えられるところとそうでないところがあるということのようです。

しかしこの給食費の無償化というのは地方自治体で対応しなければいけないようなものなのでしょうか。全国的に出生率の低下が大きな問題となっていて、子育て支援が重要な課題となっている現状なのですから、これも国がすべての小中学生を対象に無償化を進めるべきではないでしょうか。

ただ、大都市の人口密集地と地方の過疎地では給食の提供に必要な経費が違ったり、同じメニューでも地域によって材料費が違ったり、給食を提供するための設備の整備度合いも違ったりするので難しいことが色々あるのはわかります。でも結局最終的に全国で無償化に進むのであれば、財源は国が負担するほうがいいのではないかと思います。国が補助する金額を一律として、必要経費との差額を地方自治体が負担するというのでも現状よりは改善するでしょう。そのうえで、結果的にメニューなどに差が生まれてしまうのはやむを得ないことです。何もかもまったく同じにはできないでしょう。

アメリカではどうだったかと思い出してみると、私の子供たちが通った小中学校ではカフェテリアになっていて、子供が選んだメニューによって金額が変わり、プリペイドカードで支払うというようなシステムになっていました。このプリペイドカードが曲者で、子供が持っていると無くすからということなのか教室で管理されていて、私の子供は弁当を持って行っていてカフェテリアは利用しないのに、他の子供がうちの子のカードを使って飲み食いしていた、ということがありました。これは教師や給食の職員に訴えてもまったく受け付けてもらえず、犯人はわかっているのに泣き寝入りです。アメリカの給食が酷いというのは有名な話ですが、我が家ではこんな思い出しかありません。