Suica 2028年度にスーパーアプリ化

実はSuicaが危ないんじゃないかという話を先日書いたところですが、昨日のJR東日本の定例社長会見で中長期ビジネス成長戦略が発表され、その中に「お客さまのさまざまな生活シーンにつながる Suica アプリ(仮称)の創出」という項目が掲げられています。

・「Suica の進化」とは、Suica が「移動のデバイス」から飛躍的に利便性を高めた「生活のデバイス」になることです。

とのことなのですが、要するにJR東日本関連の各種IDをSuicaの元に統合し、「例えば、駅ビルで一定額のお買い物をされたお客さまに帰りの運賃割引のご提供を可能に」というようにサービスを相互に連携させようというものです。このために2027年度までにIDを統合させ、2028年度に各種サービスを一括して利用できるようにするSuicaアプリ(仮称)をリリースする、とのことです。

しかし、2028年度というのは今から4年後です。そんなスピード感でいいのでしょうか。

たとえば4年後のiPhoneがどうなっているかなんてあまり想像できません。実際にはそう大きく変わっていないかもしれませんが、4年後でも今のような形をしている保証はありません。またスマートフォンが変わっていなくてもSuicaなど交通系ICカードが今と同様に使われているかもわかりません。事態が動くときは結構急なものです。

鉄道など交通インフラ事業はもっと長いスパンで、それこそ10年20年という長期の計画で運営されているのでしょうが、それといわゆるIT系の時間の流れはあまりにも違います。できれば1年後、せめて2年後と言っておかないと、できたときには既に時代遅れということになっていないか心配になってしまいます。本当に大丈夫でしょうか。