私はNarou.rbで変換したウェブ小説をKindle Paperwhiteに転送して日々楽しんでいて、特に入浴時にも風呂場に持ち込んでゆっくり読んでいるのですが、昨日その入浴中の読書タイムを終えて風呂から上がるとKindleのソフトウェアアップデートが実行されていました。たまに行われるアップデートでも通常はバグ修正が主なのか、使い勝手などが変わることは滅多にないのですが、たまにかなり大きな変化があることがあり、今回はどうだろうかと思いながらアップデートが終わるのを待っていました。
そして終了後に見てみると、Kindleに入っていたはずの数百のウェブ小説がすべて消えてしまっていて、これまでにKindleストアで購入した書籍だけが残っている状態になっていました。消えたところでMacにはすべて残っているのまた転送すればいいだけなので慌てる必要はなかったのですが、読みかけだった小説のタイトルを覚えておらず、続きを読みたくても見つからないということだけが実害です。
実際にはウェブ小説のファイルが消えたわけではなく、Kindleで表示されない状態になっていただけで、USBでMacに接続してFinderで見てみると転送したファイルはしっかり残っていました。ということはMOBI形式をサポートしなくなったということだと思われるのですが、これは「2025 年 3 月 18 日より、固定レイアウトの電子書籍における MOBI ファイルのサポートを終了いたします。」と発表されていたものに関連する変更が行われ、Kindle端末でMOBIファイルが表示できないようになったものと思われます。
こういう変更を予告なく有無を言わせず突然実行するというのはどうだろうかと思わずにいられませんが、すでに行われてしまったものは仕方ないので、対処方法を探すことにしました。
「EPUB形式もサポートされている」と言っているようなサイトもチラホラありますが、これは詭弁で、Send to KindleがEPUB形式も受け付けて変換してくれるだけで、Kindle端末自体がEPUBをサポートしているわけではないため、USB経由でEPUBファイルを転送しても認識されません。KindleではAZW3形式とKFX形式をサポートしているようですが、Calibreなどのソフトウェアを使用してMOBIファイルやEPUBファイルから変換できるAZW3形式を使うのが良いようです。とりあえずKindleから取り出したMOBIファイルをCalibreを使用してすべてAZW3形式に変換して再度Kindleに転送したところ、従来通り特に問題なく表示できるようにはなりました。
ただ、Narou.rb自体はCalibreでの変換をサポートしていないので、ウェブから小説をダウンロードしてEPUBに変換するところまでは自動的に実施されるものの、そこからAZW3に変換するところは手でやらないといけないのがちょっと手間です。まあこの問題は私だけではないはずなので、遠からず誰かが対応してくれることでしょう。他力本願なのは良くないと思いますが…
もう一つ問題なのは、2024年以降に発売されたKindle端末ではPCとUSBで直接接続して転送する機能が使用できないということです。私のKindle Paperwhiteは2022年に購入したものなので今のところ問題ありませんが、買い換える時には注意が必要、というよりもう次に購入するのはKindleではないような気がします。EPUBをネイティブにサポートするAndroid端末などにした方が格段に便利ではないかと思われます。今回も発作的にKobo libra Colourを買いかけましたが、楽天嫌いだったことで危うく踏みとどまりました。Boox Go Color 7などもいいのですが、風呂で読みたいので防水でないと困るのです。なかなかコレというのがないので今のところKindleを使っているわけですが、Android端末ならKindleアプリでKindleの本も読めるし、Kindle端末にこだわる必要もないのですよね。
[2025-05-17追記]
いろいろ書きましたが、最新のKindle Previewerから取り出したkindlegen
を使えばMOBI形式のまま問題なく読めるようになると教えていただき、実際にすべて変換し直してみたところ、ちゃんとKindleで読めるようになりました。お騒がせしてしまいましたが、それにしても突然読めなくなるなんて酷い、というのは変わりませんし、次の端末選びはどうしようかという悩みもそのままです。