ホンダの代表的ミニバン、STEPWGNのフルモデルチェンジが発表されました。

従来モデルに対し全高を75mm下げて空気抵抗を減らして燃費性能を向上させながら、床を60mm下げることにより同等の室内高を保ち、重心を40mm下げることによってハンドリング性能を向上させたということです。「セダン同等」とまで言っていて、それは言いすぎのような気がしますが、実際のところはどうでしょうか。

外観デザインは最近のOdysseyあたりから、Edix、Airwaveと続くシャープなエッジの効いたものから一転、ファミリー向けを意識しているのかかなり丸くソフトなイメージにまとめられています。フロントのヘッドライト周辺はLifeに近いデザインですね。リアはスパっと切られているせいかちょっと1BOXカーっぽく見えてしまいますが、テールゲートにもちょっと丸みが持たせてありますし、リアピラーの処理のおかげでさすがに商用車っぽいということはありません。

内装の特徴は何といってもフローリングフロアでしょうか。メーカーオプションですが、2列目シートの床からラゲッジルームまで本物の木材を使用したフローリングを敷くことができます。掃除がラクということも売りにしていますが、「リビングルーム感覚」という日本人らしい発想を売りにしています。これは他の車でも社外品が多数発売されるのではないでしょうか。
もう一つの売りはトップライトルーフという縦長のグラスルーフです。最近はいわゆるサンルーフではなく、ガラスが嵌め込みで開けることのできないグラスルーフのタイプのものが多いようですが、これはエアコンが常識となり、また花粉症のために窓も閉めきっていることが多いという事情に合わせたものなのでしょう。私自身はサンルーフから入る風が涼しくて好きなので、ちょっと残念なのですが。

初代STEPWGNやOdysseyをきっかけにミニバンが受けて大いに売れたホンダ車も最近は翳りがでてきているということですが、やはりSTEPWGNはそれなりに売れそうな魅力を振り撒いています。私は3列シートが嫌いなので買おうと思ったことはありませんが、いかにもそつのない作りは売れているメーカーこそのように感じます。ミニバンのブームは去ったかもしれませんが、一つの車種として一定の地位は確保したのは間違いなく、そのファミリー向けの王道的モデルとしてSTEPWGNは君臨するのではないでしょうか。

関連投稿