インターネット関連の情報誌として、インターネットがこれほどまでに一般化する以前から存在するインプレス社の「INTERNET magazine」ですが、インターネットを有効に活用している人ほど紙媒体に依存しないというジレンマか販売部数が伸び悩み苦労しているようで、たびたび大きなリニューアルを行っています。

そんなINTERNET magazineですが、基本的にすべての記事のバックナンバーをPDF化し、発売後3年以上経過したものは無償公開する、と発表されました。3年以内の記事は定期購読者のみ対象とするということですが、2月20日までは無料試読キャンペーンということで最新号の閲覧も可能となっているようで、また先着1000名に最新号が送られてくるそうです。

閲覧には無料の読者登録が必要となるのですが、このとき勤務先と、勤務先または自宅の住所が必要になるということが少々気になります。個人情報保護法で守られなければいけないことになりましたが、インプレス社では管理しきれるのでしょうか。世間ではできるだけ情報を収集しないように、という方向に向かっているものかと思っていたので意外でした。

それはさておき、基本的にすべての記事、とはいうものの著作者等の承諾を得られなかったものは対象外となっているので、感覚的には7、8割程度が対象になっているようです。試しにいくつかの記事をダウンロードしてみましたが、PDFの品質はかなり良いようです。写真の解像度も高く、紙媒体で見るのに対して遜色ないように感じます。PDFファイルは記事単位になっているので、細切れになったファイルをいくつもダウンロードする必要がないというのも非常に嬉しいことだと思います。

どこでも読める、ということについては紙に劣りますが、PCを持ち歩く人や、職場や出先でもPCの前にいることが多いような人にとっては重い雑誌を持ち歩かずに済むというのも嬉しいことかもしれません。さすがに最新号は公開されないので、最新情報を得るには適しませんが、単に知識を吸収したいというような場合には問題ないのではないでしょうか。また、電子媒体ならではの高い検索性というのも見逃せないポイントです。

このような素晴らしいサービスも芳しくない業績のおかげだというのが皮肉なものですが、インプレス社のほかの雑誌、他社の雑誌にも同様のサービスがいつかは広がるのではないでしょうか。できれば3年前といわず、1年前くらいまで無償で見ることができるといいのですが…あるいはウェブのみの定期購読が月額100円程度でもいいかもしれませんね。いかがでしょうか?

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