先週水曜日にはサッカーのワールドカップ二次予選で日本と対戦して一気にその国名が日本でも浸透したバーレーンですが、週末にはそのバーレーンでF1 Grand Prixが開催されました。去年に引き続き2回目の開催となりますが、前回は佐藤琢磨が初のポイント獲得を遂げ、B.A.R.Hondaの快進撃がスタートした験のいいサーキットなだけに、今回も日本人の期待は高まるばかりでした。

予選は絶好調ルノーのアロンソが2戦連続ポールポジション、今GPからニューマシン投入のフェラーリのミハエル・シューマッハが2番手、3番手は前GPで見事2位表彰台に登ったトヨタのトゥルーリということで、なかなか緊張感のある上位グリッドでした。バトン11位、我らが琢磨は13番手ということでBARはまだ苦しいのか、という感じでした。

レースがスタートすると間もなく琢磨はぐんぐん順位を上げ、瞬く間にバトンを置いて8位にジャンプアップし、その後しばらくは骨折したモントーヤに代わって出場したデ・ラ・ロサらと激しいバトルを繰り広げ、しかもそれに勝利して一時は5位まで躍進する大活躍で、レース序盤を大いに盛り上げてくれました。しかし、全く残念なことにブレーキトラブルでリタイヤを喫することとなってしまい、その後バトンもギアボックスのトラブルで同じくリタイヤに終わるなど、やはり冴えないBARとなってしまいました。

ニューマシン投入で復活が期待されたフェラーリも、シューマッハは結局ギアボックストラブルでリタイヤ、バリチェロもペースが上がらず9位に終わることとなってしまいました。一方ルノーは開幕3連勝、アロンソの2戦連続のポール・トゥ・ウィンの連勝ということで、フェラーリは完全にルノーに水をあけられた状態です。そして今季開幕から好調なトヨタのトゥルーリが前戦に続いて2位、ラルフ・シューマッハも4位ということで、大量のコンストラクターズ・ポイントを稼いでランキングも安定2位といった状態です。

今年はルノー圧勝に終わってしまうということになったりすると残念ですが、2位以下ではかなり白熱したバトルが見られてレース自体は実に面白くなっています。フィジケラは連続リタイアを喫していることですし、年間19戦ということでまだ16戦も残っているので先のことはわからず、何かどんでん返しがあるかもしれません。また、トヨタが期待以上の大活躍を見せてくれていて、今季は1勝くらいするのではないかとさえ思えますが、一方昨季とは一転してしまったBARの不振が気になります。今回前半の走りから、琢磨の調子が上向いてきていることはわかりましたが、肝心のマシンが完走に耐えられないようでは結果が残りません。ヨーロッパラウンドの初戦、次回サンマリノGPまで3週間のブランクがありますので、その間に各チーム改良を重ねてどこまで進化することができるか、特にフェラーリとBARの復活を期待したいと思います。

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