今月の映画の日は当初、”Fantastic 4“を観る予定だったのですが、「チャーリーとチョコレート工場」の評判が思いのほか良いので、ちょっと迷ってしまいました。しかし、Fantastic 4の方は当日のレイトショーでは上映されないということがわかり、それならば迷っても仕方ないということで、これも神の思し召しと「チャーリーと…」の方を観ることにしました。

しかしこの映画、観て正解でした。私にとって本当にこれは傑作です。これを見逃していたらあとで後悔することもできませんが、きっとDVDは購入するでしょう。サントラも今すぐ注文しようかという勢いです。今年は何本もの映画を既に観ていますが、それらの中ではEpisode3を差し置いて間違いなく最高です。

何が良いかって、理屈抜きに楽しいのです。工場の外はモノトーンで陰鬱な雰囲気が漂っているのですが、工場の中は一転して原色中心のカラフルな世界が広がっています。そしてミュージカル仕立てで挿入される音楽も楽しく、歌い踊るコミカルなキャラクターが何とも言えません。映像と音楽で、視覚と聴覚から楽しませてくれます。

またストーリーは結構シリアスだったりシュールだったりして、誰も死んだり痛い目に会ったりするわけではないのですが、ちょっとドキドキするようなシーンもあり、しかしそれを例のコミカルな人達が和ませれくれます。ぜひとも多くの人に観てもらうためにもネタバレは避けたいので、話が伝わらないかもしれませんが…ときかく私は気に入りました。

ちなみに、途中でキューブリックの「2001年宇宙の旅」が一部引用されているので、この映画を観ている人はより楽しめるかもしれません。名作なので多くの人が観ているのでしょうが、こういうのに気付けるとちょっと嬉しいですね。

キャストの中ではやはりジョニー・デップが素晴らしかったのですが、最近やけに目にするクリストファー・リーも地味ながららしい役でした。個人的にはチャーリーの母親役のヘレナ・ボナム=カーターが綺麗で気に入ってしまいましたが、猿の惑星のヒロインだったというのには気付きませんでした。本作の監督ティム・バートンの次作、”Corpse Bride“でもヒロイン(の声)を演じているようですので、今後は応援したいと思います。今度も主演はジョニー・デップですが。

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