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連日マスコミでも話題の中心になってしまっているようですが、ライブドアの堀江貴文(前)社長をはじめとする幹部らが証券取引法違反でついに逮捕されてしまいました。

つい最近まで「ホリエモン」と親しみを込めて呼び、時代の寵児として持ち上げてきたマスコミが、家宅捜索を経て逮捕されるやいなや手のひらを返すように「堀江容疑者」と呼びいきなり前代未聞の極悪人扱いというのには呆れてしまうばかりです。逮捕直前の週末に見たテレビ番組では、橋下弁護士が「そんなに極悪というわけでもないでしょう」と軽く疑問を呈したのに対し、他の出演者らが一斉に「市場を裏切るというのは凶悪な犯罪だ」と説き伏せてしまう場面がありました。自称「知識人」らの見解はそうなのかもしれませんが、一般市民から見た感覚とは少しズレているような気がしないでもありません。

東大在学中に起業してから物凄い勢いでM&Aを繰り返し、会社を大きくしてきたホリエモンの手腕もいきなり錬金術扱いですが、彼自身が本当に法に触れるということを認識していたのでしょうか。実は本人は「違法スレスレだが現在の法では合法」というところを狙っていたつもりで、うまい方法を見付けたと思っていたのではないかと、私には思えてしまいます。社会のモラルとしては多少問題があるのかもしれないけれど、誰も使わない法の抜け穴をかいくぐっているだけだから罪に問われるとは夢にも思っていなかった、ということはないでしょうか。

もともと何をやって稼いでいる会社なのかが全く見えてこなかったライブドアなので、ホリエモンの好調ぶりもいつまでも続くとは私も思っていませんでしたが、予想よりも早く失脚の日が訪れることになりました。他にもいくらでも同じようなことをしている人はいるでしょうに、やはり「出る杭は打たれる」といういかにも日本らしい出来事ですが、結局周囲を顧みることをしなかった彼は敵を作りすぎたということもあるのではないかと思います。自民党の武部幹事長らとはうまくやっているように見えましたが、先の総選挙でもしも亀井氏を差し置いて当選するようなことになっていたら、今は政権を巻き込んで大変なことになっていたでしょうね。

社長が逮捕されたからといってライブドアという会社がいきなり無くなるわけではありませんが、これだけ株価も暴落するとそのまま存続するというのはまずあり得ないでしょう。あまりにホリエモンが表に出すぎたので、その彼がいなくなると本当に何の会社だかわからなくなってしまいますが、ライブドアに吸収される前はそれぞれの会社はまともな仕事をしていたわけですから、原点に戻って地道に復興を目指すことになるのでしょうか。関係者はそれぞれ大変でしょうが、ライブドアの良かったところを活かしながら頑張ってほしいと思います。まるで他人事で申し訳ありませんが…

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