
ブーム以前の1989年に発売されたミニバンの先駆け的存在のMulti-Purpose VehicleことMPVが7年ぶりのモデルチェンジを果たし、3代目MPVがデビューしました。
初代MPVはFRの北米専用車で、本皮シートなどが奢られたエグゼクティブ御用達を狙った、独特のポジションを持った車でした。後に国内販売も行われますが、地味な外観と理解されにくいコンセプトのせいであまり売れたようには見えませんでした。このモデルは9年以上も続きます。
2代目はFF、後席ドアはスライドドアとなるなど、完全なRV路線へと転換してしまい、外観は洗練されたものの平凡な車に成り下がってしまったように私は感じました。ただ、そうは言っても以前から日本車の中ではマツダのデザインは好きな方なので、もしもRVを買うなら選択肢には入っていたのではないかと思います。
ということで今回の3代目となるわけですが、2代目の路線をそのまま引き継ぎながら、さらに「スポーツカーの発想で、ミニバンを変える。」というコピーを掲げている通り、スポーティ路線で切れのいいスタイリングになっています。特にウェブに載っているツヤツヤした赤いクルマはかなりアグレッシブに見えます。
メカニズム的には何と言っても直噴2.3リッターターボエンジンと6速ATの組み合わせが目を引きます。直噴とターボはもともと相性がいいはずですが、このエンジンも180kW(245PS)、350Nm(35.7kgm)というミニバンとは思えないスペックを掲げており、2WDで1800kgという重い車体でもかなりの加速を見せてくれることでしょう。もちろんそれ相応にガソリンは消費するでしょうが…
内装にはこの車も青色LEDの間接照明が随所に配置され、メーター照明も青色LEDで妖しい雰囲気を醸し出しています。bBの場合はまだ車のキャラクター的に理解できたのですが、この種の車でもこういうのは受け入れられるものなのでしょうか。それ以外はなかなかクオリティが高そうに見えますし、もちろんシートアレンジなども抜かりはないようです。
あと気になるのは価格ですが、238000〜310000円ということで2.3リッターのミニバンとしては妥当なところでしょうか。ミニバンは各社から何車種も売り出されていてかなり競合しているのではないかと思いますが、「MPVでなければ」というようなところが特に見当たらないのは下位メーカーのマツダには辛いのではないかと思います。価格勝負で潰れてしまうようでは困りますから、ぜひ内容で競ってもらいたいところで、スペックには現れないところに魅力があるといいのですが…実際に乗ってみると何か見付かるでしょうか。

