Formula 12006年のF1第2戦はマレーシアのセパンサーキットで開催のマレーシアグランプリでした。赤道に近い熱帯でのグランプリということで、前戦地バーレーンに続く気温の高さと、突然のスコールへの対策が各チームにとって課題となります。さらに開幕第2戦ということにより2戦目のエンジンを使うことになるチームが多いため、エンジンの耐久性が結果にものをいうことになっています。

予選はポールポジションを去年の開幕戦以来のおよそ1年ぶりとなるフィジケラが獲得し、2番手にそろそろ優勝しなければならないはずのバトン、そして3位にはデビュー戦を鮮烈に飾ったロズベルグが入り、新しい顔ぶれによる戦いが期待されました。そして、やはり今のところはどうしようもないのですが、SAF1の2台のタイムは前の車とは1秒以上の差をつけられて最後に並ぶことになってしまいました。しかし、今回はエンジン交換のペナルティにより10グリッド降格の車が続出したため、スターティンググリッドでは井出の後ろに4台もの車が並ぶことになりました。

さて、決勝ではアロンソが好スタートを決めて3位に浮上しましたが、後方で琢磨もジャンプアップを果たしました。今のSAF1のポテンシャルではペースが違いすぎて最初から周回遅れのような扱いを受けがちですが、対等にバトルする正当な権利があります。その後もRed BullやMidlandとのバトルシーンが国際映像でも取り上げられるなど、今回は琢磨が車の能力以上の戦いを演じていたのが非常に印象的でした。

ライコネンが1周目に追突されてリタイアしてしまったり、ロズベルグもエンジンから炎を上げて止まってしまうなどしたため、前方はちょっと地味なレースだったのですが、アロンソやミハエルがさすがと思わせる走りを垣間見せることもありました。

結局フィジケラがポール・トゥ・ウィンで1年ぶりの勝利を挙げ、バトンをかわしたアロンソが2位に入って、ルノーワークスとしては実に24年ぶりという1-2フィニッシュを飾りました。去年は1-2が一度もなかったというのが逆に不思議な感じもしますが…3位はバトンでしたが、ちっとも嬉しそうでないのは周囲からのプレッシャーもあるのでしょうね。

琢磨は見事に開幕2戦連続完走を果たしましたが、今回は本人がするべき仕事以上のことを果たしたという感じで非常に良かったと思います。井出も琢磨から1.5秒遅れというラップタイムは決して褒められたものではありませんが、リタイアの原因はマシントラブルなので不運なのは間違いありません。バーレーンの時からチームやマシンは確実に進化していますから、このペースでMidlandやRed Bull/Toro Rossoを抜き去ってしまうのも時間の問題ではないでしょうか。今シーズン中には琢磨や井出が表彰台に上る姿を見ることができるのではないかと勝手に期待していますが、F1の世界はやはりそんなに甘くないでしょうね…