アメリカ海軍のエリートパイロット3人だけが選ばれたプロジェクトで彼らとチームを組むことになっていた、海軍が開発したという”UCAV = Unmanned Combat Aerial Vehicle”、すなわち「無人戦闘機」が落雷の直撃により異常を来し、人工知能の「突然変異」により暴走してしまうのをその3人で食い止めるべく奮闘する、という内容の映画「ステルス」を観てみました。
そのテーマから想像できるとおり、米海軍の全面的な協力を得て製作された迫力ある飛行シーンや空母でのリアリティあふれる映像が見所のようですが、この映画はなかなかとんでもない内容でした。確かに3人のエースパイロットが操縦するステルス戦闘機はかっこいいですし、飛行アクションはなかなかの迫力で戦闘機好きには魅力的なものでしょう。特にSu-27との空中戦はこの映画のハイライトと言っていいでしょう。
…しかし…これが今のアメリカというものなのかもしれませんが、あまりに簡単に人を殺しすぎです。自分たちの命を守るためだけに一体何人の人間の命を奪うのか、全く気にしているように見えません。主人公らも最初のうちは民間人に及ぶ被害を予想して上官の攻撃命令に意見するようなシーンがあるのですが、直接的に自分に危険が及ぶようになると同じ国の人間であろうと容赦なく攻撃し、それを完全に正当化するような描写になってしまっています。相手が北朝鮮の兵士ともなると完全に悪者、まるでゴミ掃除をするかのようです。
ストーリー展開もほとんど予想どおりですし、深い心理描写があるわけもなく、完全にアクションのかっこよさだけということで、かつてのランボーやコマンドーと同レベルの映画ということのようです。まあ、それはそれで需要もあるでしょうから完全に否定するわけではありませんが…教育にはよくありませんね。自分の子供たちにはあまり見せたくない映画です。
ちなみにヒロインはJessica Bielが演じていたんですが、Blade Trinityの時ほどの魅力は感じられませんでした。同じように戦う女性の役だったわけですが、生身で吸血鬼相手に戦うのと、殺傷力抜群の戦闘機に乗っているのとでは違いますね。とはいえ、海軍の真っ白な制服に包まれた時のJessicaは確かにかっこよく魅力的だったわけですが…

